ある日の午前中、終点の某駅で忘れ物チェックをしたところ… 中扉付近の座席の足元(つまり床の上)に、白いレジ袋が置かれていた。私は「誰だぁ~!? 飲食物のゴミを置いていった奴は…!!!」と思いながら袋を持ち上げたところ、「重い… 食べかけかよぉ~!!!」と怒りが倍増してしまった。「まったくもう…」とチラッと中身をみたところ、なんと手付かずのパンが2個も入っていたのである。「あらら… 忘れ物なんだ。ひょっとすると、パンの持ち主が気付いて復路のバス停で待っているかもしれない」と思って、パンを私のバッグの上に置いて走り出したのだが… パンのいい香りが漂ってきて、私の鼻をくすぐった。結局、誰もバス停まで取りに来ることもなく、私は終点まで“空腹との戦い”だった。その後、営業所に報告してパンを提出… 果たして、あのパンはどうなったのだろう…???