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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

早朝に遅れた理由

2013年02月14日 23時14分41秒 | バス運転士

まずは昨日の訂正… 私が生まれて初めて(?)気付いたモニターさんは、2時間前に“バスに乗った”のであって… 正しくは「降りた地点から“1時間半”くらいで5kmを移動した」です。ま、どうでもいいことですけど…



さて、朝6時台の営業所前ターミナル発A駅行き… 出発してから4つ目のバス停で一人のお爺さんが待っていた。数分後にはB駅行きも来るので、私は「おはようございます」とは言わずに「A駅行きです」と言いながら扉を開けた。

お爺さんは、多くのお年寄りがフリーパスを入れている緑色のケースを提示したのだが… 残念ながら、そこにはフリーパスが入っていなかったのである。私は一瞬「きっとカバンの中にでもあるだろうから… ま、いっか!」と思ったけれど、「もしも自宅に忘れてきたとしたら… 地下鉄にも乗れないなぁ~!」と思い直して、ケースを指差しながら「大丈夫ですか?」と言った。

すると、お爺さんが「今、見せたがや!」と怒ったように叫んだので、私は努めて冷静に「カードがありませんけど…」と言った。そこで、お爺さんは改めてケースを確認して、カードがないことに気が付いて「あ、ポケットに入っとるで!」と言った。

が、ポケットの中には何もなかったようで… 背後席にカバンを置いて、立ったままゴソゴソとやり始めた。「いつまでも待ってられない」と思った私は「座ってもらっていいですか? 発車しますよ」と言って、お爺さんが座るのを確認してから発車した。

しばらくして、お爺さんが「やっぱりないみたいだで200円払うわ」と言いながら席を立ってきたので、私は運転に集中して「はぁ…」としか返答できず… またしばらくして、今度は「あぁ、あったあった!」と言いながら再び席を立ってきて、フリーパスを見せてくれた。

「これで落ち着いたなぁ~」と思いながら、大きな交差点の右折レーンで止まっていたら、またまたお爺さんが席を立ってきて、「このバスはB駅に行かんの?」と言ったので、私は「えぇ、A駅行きですね」と答え… お爺さんは「ほんじゃ~降りないかん!」と言った。

交差点を右折したところにあるバス停で止まると、お爺さんは「降りんよ! A駅まで行くで!」と言った。よく分からん… 結局、早朝にもかかわらず3分遅れで終点のA駅に到着したのだが、そこで降りた十数名の乗客は、遅れた理由をなんとなく… 分かってくれたかなぁ~???