バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

ちょっとぉ~ 婆さん婆さん婆さん!

2016年11月01日 22時03分58秒 | バス運転士
朝の某駅で、ある運転士さんが「さっき、5分くらい遅れて走っていたんだけど… △△停を通過して、その先の交差点も通過したところで、歩いていたお婆さんがこっちを振り向いて“当り前のように”手を上げたんですよぉ~ そんなの、止まれませんよねぇ?」と言ったので、私は「そりゃ無理だろう! せめて交差点の手前だったら…」と答えた。

その数十分後… 私が◇◇停を定刻に発車して、片側一車線の狭い道路を下り始めた時… 脇道から1人のお婆さんが出てきて、バスを見るなり全速力で走り始めた。次のバス停まで約200m… 私は「一気にバス停まで行っちゃうと、諦めてしまうかもしれないなぁ~」と思って減速… と、ちょうどそこへ“逆回りのバス”が来たので、止まらなくてもいいけど止まって待って… 逆回りのバスが後方へ走り去ってから発進… 次のバス停で2人を乗せて着席確認をしている間に、お婆さんが「ありがとう~」と言いながら駆け込んできたのだった。

また、××停で乗降客扱いを終えて扉を閉め、定刻にバスを発車させようとした時… 買い物カートを押しているお婆さんが、20mくらい前方まで“ゆっくりと”歩いて来ていることに気が付いた。その瞬間、私と目が合ったはずなのだが、特にお婆さんに変化が見られなかったので、私はそのまま発車… お婆さんの横を通過… と、その時! お婆さんが手を上げたのである。

驚いた私は「マジか!? 勘弁してくれよぉ~」と思いながらブレーキを掛け… お婆さんを20mくらい通過したところでバスを止めて前扉を開けた。すると、お婆さんが“ゆっくりと”歩いて来て乗ったのだが… バスが発車して数分後、お婆さんが他の乗客に「これは某駅へ遠回りするバスだねぇ~ (お婆さんが乗るつもりだった逆回りのバスにしては)ちょっと来るのが早いと思ったんだけど… 手を上げたんだわ」と言っていた。お~い、頼むわぁ~!