バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

オバサン・ポジション

2017年08月04日 17時46分58秒 | バス運転士
朝、市内中心部を発車して約40分… 終点A駅の方へ右折する交差点の信号待ち車列が意外と長く、「一回の青信号で行けるだろうか?」と不安になったけれど、車列すべてが直進して行った後に、ちょうど信号が右折矢印に変わったので、私は「おぉ~ グッドタイミング!」と思いながら右折レーンへ… 

そのまま一気に右折… と思ったのだが、交差点に突入する直前で一旦停止することになった。なぜならば、交差点の右方から来たと思われる右折車が、横断歩道を越えて… さらに何メートルか前進した位置で… ハンドルを少し右へ切った状態で止まっていたからである。それは正に… オバサン・ポジション!

「ゲゲッ… こりゃ曲がれん… あんな所で止まられていたら、対向直進車も苦労しただろうに…」と諦めかけた時、こちらからの直進車も対向右折車もいないことに気が付いたので、「ラッキー! これなら行ける!」と、アルファベットのCを逆から書くように、交差点を目一杯使って右折したのだった…

また、昨日の午後… 私は、同じ交差点をA駅の方から市内中心部の方へ左折しようと、他系統バスの後ろで信号待ちをしていた。信号が変わって前のバスが動き出した時、私は「ここの左折も厳しい場合があるんだよなぁ~」と思いながら、前のバスの左の方を注視していたのだが… 不安は見事に的中、“すでに赤信号なのに左から右へ、停止線も横断歩道も越えて前進する車”が見えてしまった。

「あっちゃ~! こりゃ左折は諦めかな?」と思いながらゆっくりと前進したところ、その車の周囲には、車どころかバイクも自転車も歩行者も… 迫り来る後続車もいないことが分かったので、私は左腕で「バックして、バックして!」と合図を送ったのだが… 運転席のオバサンは、私の顔をジッと見ているだけだった。

仕方がないので、私はゆっくりと左折を開始… そうすればバックするだろうと思ったのだが… そこはオバサン、「私に後退という文字はない!」と言わんばかりに少し前進… さらに状況は悪化… しかし、私も負けじとプレッシャーを掛け続け… そこでオバサン、ようやくハンドルを左に切り始め… 私は何とか左折できたのだった。

ちょっとバックしてくれれば、簡単に済むことなのに… 私が「バックして」と合図しても、プレッシャーを掛けても… 一度たりとも”後ろを見ることはなかった“のである(自動車学校で「絶対にバックするな!」と教えられているのかと思ってしまう)。決して100%とは言わないけれど… アンビリーバボーなポジションから、アグレッシブなムーブメントを見せるオバサン… サッカー選手だったら超一流だったかもね! ハハハ…