バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

うるさい! いらない!

2010年05月26日 19時25分02秒 | バス運転士

いろんな路線の発着点でもある某所だが、今回「そこの西隣りの住人から“うるさい”と苦情があったので、早朝や深夜には敷地の東側へバスを停めるように!」ということになった。バスの発着点はず~っと前からあるのに… 最近になって引っ越してきた人なのだろうか…???

何年前だったか、ある路線でも似たようなことがあった。朝は、各バス停で乗車扉を開ける度に「おはようございます」と言うのだが、あるバス停前の住人から「車外スピーカーの声がうるさい」という苦情があって… それ以後、「そのバス停では早朝の車外案内をしないように!」となってしまった。

また、バス停そのものを「いらない!」と拒否されることもあるようだが… それは、バスに対してどうのこうのというよりも、「(ごく一部の)乗客が吸い殻やゴミを捨てて行く」「自宅の前に他人がいるのは嫌だ」などが理由になっていると聞いたことがあるような…??? それはそれで分かる気がするなぁ…


バス路線の違法駐車

2010年05月25日 23時08分32秒 | バス運転士

バス路線の中には、私の嫌いなポイントが多々あるけれど… その大半は“違法駐車”が原因である。今日の夕方まで走っていた路線にも、いつも必ず多数の違法駐車があって… おまけに交通全体の流れも速いので、単細胞の私はあっちこっちに余計な神経を使うことになる。

ところが、なぜか今日は違法駐車がほとんどなかったのである。まぁ、あくまでも“ほとんど”であって“皆無”ではないから、結局、車線変更をしなければならなかったのだが…

そしてある時、私のバスが左車線を走っていくと、前方にブレーキランプを点灯させたまま止まっている一台の乗用車があった。ハザードランプやウインカーを点滅させていなかったので、私は「中途半端な位置に止まっているけれど、ただの信号待ちだろうか… まぁ、ブレーキを踏んでいるくらいだから、すぐに動くだろう」と思って、その車の後ろにバスを停めた。

しかし、信号が青になっても前の車が発進しても、その車は動かなかったので、私は軽くクラクションを鳴らしたのだが… その時、その車のリアガラス越しに、ダッシュボードに貼ってある紙が見えた。そこには「駐車違反」という大きな文字が…

私は「まぁ、仕方がないよな!」と思ったけれど、それが女性ドライバーだったので「かわいそうに… 信号の変化にも気付かないほどショックだったんだろうなぁ…」と思ったのでした。その後、ヘルメットを被って自転車に跨った駐車監視員を目撃した。なるほど、そういうことか… そして私は「このあたりは毎日やってくれぇ~!」と思ったのでした。


抜け殻にエサ

2010年05月24日 21時16分00秒 | バス運転士

昨日の昼過ぎ、私は睡魔に襲われながら営業所へ戻った。昼寝休憩に入るためである。しかし、ある上司から呼び出されてしまった。毎月一回必ず出席しなければならない“会議みたいなもの”に、今月は私が出ていなかったからである。そして、眠気で半分ボォ~ッとしたまま上司と個人面談のように話をして、最後に「もっとスピードを落とすように… 遅れているからって、出して良いわけではない」と言われた。そりゃそうだけど… バスが遅れていると、ついつい全体の流れに乗って走ってしまう私であった… それでいいのか?

それじゃ~ってんで、今日の“バスレーンくねくね路線”では、私は“抜け殻”となって運転するように心掛けた。少しでも“やる気”を出すと、流れに乗って走ってしまうので、やる気を出さないように… “心”を持たないように… その効果なのか、何があっても「カチンッ!」くることはなかったけれど、朝7時に営業所を出てから10時半に某ターミナルで休憩に入るまで、遅れっ放しの走りっ放しの謝りっ放しになってしまった。また、休憩後の11時過ぎから15時前までも、同じく走りっ放しになってしまった… これでいいのか!?

そんな長時間運転の最中… 信号待ちの時に、一人の男性が運転席の横へやってきて、抜け殻状態の私に一枚のメモを差し出した。私はてっきり「このボケ運転士! もっと速く走れ! バスが遅れとるだろう!」とでも書いてあるのかと思ったら… 「松井運転士はエンジェルスの松井選手と親戚ですか? いつも安全運転、サンキュ!」みたいなことが、上手な字で書いてあったのである。もちろん私は「いいえ、親戚ではありません」という意味で手を振ったのだが、このメモが“抜け殻にエサ”というか“砂漠に水”というか… 乾いていたはずの私が思わず笑ってしまった。

この男性の“メモ作戦”を… 私もいつかどこかでやってみたいと思ったけれど、私の場合は「これ、何て書いてあるの? 字が下手くそで読めんがや!」と言われそうだからなぁ…


何がなんだか…

2010年05月23日 23時02分36秒 | バス運転士

お昼過ぎの某駅発、順調に進んで行ってある交差点を左折… と思ったら、なぜか車が右車線だけに並んで詰まっていた。私は「こんな時間に何だ!?」と思って左方向を見ると、バス停のすぐ先の左車線にバスと乗用車がハザードランプを点けて止まっていたのである。

バス停に立っていた一人の上司が手招きをしたので、乗降客はなかったけれどバス停で止まった。すると上司は前方に止まっているバスから私のバスまで数名の乗客を案内してきて「一言お詫びしてな…」と言った。私は「はい…」と返事をして、すぐに発車したのはいいけれど… 何が起こったのか分からない私は、何をどうお詫びすれば良いのか分からなかった。

考えがまとまらない内に降車ブザーが鳴り、私はバス停で止まるために減速して… 「お詫び… 何を… お詫び… 何だかわからないけど…」と頭の中でグルグルと回って、結局いつもの台詞に加えて「大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」とだけ言った。

その後、信号待ちしている時に、一人の男性が“助手席”までやってきて「いやぁ… 30分も遅れちゃったよぉ…」と言った。私は「あ… 先程の… 申し訳ございません」とだけ言った。すると、彼は事の成り行きを話し始めたのだが、信号が青に変わってしまったので、私の耳には入って来なかったが…

彼は怒っているというよりも“何が起こったのか誰かに話したくて仕方がない”という感じだったこと、怪我人が出たとかいう話ではなかったこと… それで、何だかモヤモヤしていた気持ちが少しだけ晴れた。


土日切符の売れ行きは…

2010年05月22日 21時56分38秒 | バス運転士

週末は“土日自然環境保護運動切符”がよく売れるので、30枚ほど余分に持っていくことが多い(通常は10枚所持)。しかし、その売れ行きは路線によって大きな差があり、余分に持っていく必要がない場合もあるので、いつも私は始業点呼時に「この路線では必要ですか?」と上司に尋ねている。

今朝もいつものように尋ねたところ「その路線だったら、10枚もあれば大丈夫だよ」と言われたのだが… 朝一本目の運行で、あっさりと5枚も売れてしまった。「おいおい…」と不安になった私だったが、その後は“フリーパス”を持ったお年寄りが乗客の大半を占めるようになったので、それほど売れなかった。私は「さすが上司… だてにここで2年も3年もやってないなぁ~」と思った。

午後4時頃、残りの“土日切符”は3枚だった。私は「この時間になれば、ほとんど帰宅する人ばかりだし… もう大丈夫だろう」と思ったのだが… その直後の運行で、ある熟年夫婦から「“土日切符”2枚下さい」と言われ、その次のバス停から乗ってきた若年夫婦から「“土日切符”2枚下さい」と言われしまい… ゲームオーバー! 私は泣く泣く「あと1枚しかないので… 駅で買って下さい」と言った。

以前と比べて“土日切符”の認知度がアップしているのかもしれない。だから、かつては「10枚もあれば大丈夫」な路線だったけれど、今では「10枚では足りない」路線になってしまったのだろう… 今後は、黙って30枚持って行くようにしよう!(実際、売上枚数は増えているのだろうか…???)