(昨夜、予想以上に話が長くなってしまい、気が付けば就寝予定時刻を過ぎており… ということで、昨日の続きです。と言っても、一昨日の話になりますが…)
上司から「楽できる」と言われた二本目… 某所※時※分発は約20分遅れでの発車となり、私は「どうせ誰も待っていないだろう」と思ったのだが、バス停には二人のお婆さんが立っていた。私は扉を開けて「A駅行きですが、今日は○○停までしか行きません。よろしいですか?」と尋ねた。すると「△△停は行かないの?」と言ったので、私は「そこは行きますよ。ただ、マラソンの影響でかなり時間がかかりますが…」と答えた。お婆さんたちは「ええよ、急いどらんで。それじゃ、お願いします」と言いながら乗ってきて、「マラソンは一般の人がモタモタ走るもんで時間がかかるんだわ…」などと話しながら席に着いた。
その先のバス停はさすがに誰も待っておらず、通過&通過… と思ったら、バス停でも何でもないところで、一人のお婆さんに手を上げられてしまった。私は一瞬迷ったけれど「マラソン大会による大幅遅れなんて一種の非常事態だし… 乗っている二人のお婆さんも優しい人たちだし…」と思って、バスを止めて扉を開けた。バスに乗ろうとしたお婆さんが「A駅まで…」と言いかけたので、私は「このバスは○○停までしか行かないんですよ」と言った。すると、お婆さんは「A駅まで行くバスは?」と言ったので、私は「え~っと… この次のバスは(規制解除の後になるので)A駅まで行きます」と答えた。お婆さんは「そうかねぇ… 止めちゃって悪かったね」と言いながらバスから離れて行った。
そして、私が「この先が大渋滞なんだよなぁ… 今度はどれくらい遅れるのだろうか…」と思っていたら、つい先程まで規制されて直進できなかった交差点が“開通”していたのである。あんなにたくさん並んでいたマイカーは影も形もなく、私は「話が違うじゃん!」と思ったのだが… そう、バスが“予定通りの時刻”に来ていれば規制中だったのだが、大幅に遅れたために規制解除後となってしまったのである。
お婆さんたちが降りた△△停には3人の乗客が待っていて「B駅へ行きたいんだけど…」と言った。私は「もう規制解除されているから、このままB駅もA駅も行っちゃおうか!」とは言えず、「このバスは次の○○停が終点になりますので、次のバスをお待ち下さい」と言った。
そして、私は○○停から回送でC駅まで行ってUターンして、再び○○停から某所へ向かった。すると、すぐにA駅行きのバスとすれ違ったのである。△△停の人たちに「次のバスを…」とは言ったものの、いつ来るのか不安だった私はホッとした。結局、私の某所行きはノンストップ特急(乗降客ゼロ)になってしまい、ちょうど次の発車に間に合うように某所へ到着して、その後は何事もなかったかのように平穏無事なバス運行となった。
このような大渋滞に嵌まった時、必ず思い出すのは… “完全弊社(見た目も中身も弊社)”で無線を使っていたことである。今も使っているのかどうか分からないけれど、運転士同士がお互いの動きを把握できて便利だったのだが… 今でも時々「無線が使えたらなぁ~」と思うことがあるのだが…
ということで、今日の出来事はまた明日ぁ~!
昨日の朝6時過ぎ、出勤した私に対して「お待ちしておりました」と上司が言った。何事かと思ったら、私の担当コースに“シティマラソンの影響で短縮される路線”が含まれていたのである。その上司は「今日はラッキーだね。ちょっとだけ楽できるよ。終点のA駅まで行かなくていいから! 某所発×時×分と※時※分の2本は、二つ手前の○○停が終点になるから…」などと説明をしてくれた。
さらに「もしも乗客から“(○○停よりも先のB駅まで行って)電車に乗るつもりだった”と言われたら、回送でC駅まで乗せて行ってあげて下さい。何も言われなければ、その必要はありません」と… それを聞いた私は「先に好みのタイプの人が大人しく降りて行ってしまい、その後で嫌いなタイプの人が図々しく“乗せてって!”と言ってきたら… そういう状況になるのはイヤだなぁ~!」と答えた。
マラソンの影響を受ける時間帯に、その路線が短縮されるのは4本だけ… その内の2本が私のバスということで、私は「二回も楽させてもらって悪いなぁ~」と思っていたのだが… そんな甘い話はどこにもなかった。マラソンで通行規制されているということは、周辺の道路は大渋滞するということで… 通常は片道15分程度の路線で、40分も遅れてしまったのである。当然、次の発車もその次の発車も間に合うわけがなく、“「もう、好きにして!」状態”の私であった…
問題の“C駅行き”についても、やはり「B駅まで行かないの!?」と言うお爺さんがいたので、私の方から「もしも電車に乗り換えられるならば、回送でC駅まで行くので乗っていて下さい」と言った。が、バスが40分も遅れるならば、歩いた方が早かったに違いない… しかし、私も初めてのことで、まさかそんなに遅れるなんて思わなかったからなぁ…
折り返し、○○停から某所へ向かっている途中、反対側のバス停で“私のバスとバス停を交互に見ている”二人のおじさんがいた。そりゃそうだろう、来るはずのバスが来ない(ここにいる!)のだから… 乗客ゼロで気楽だった私は、窓を開けて「A駅行きのバスですか? このバスがそうなんですけど、マラソンの影響で30分以上も遅れているんですよ。C駅へ行かれた方がいいと思います」と声を掛けた。おじさんは「ありがとう!」と言ってC駅へ向かって歩き始めたようだった。(つづく)
お父さんは「そうか… でも、こんな大きな車を動かすのは難しいぞ!」と言ったので、私は「いえいえ、私が出来るくらいですから大丈夫ですよぉ… たまに失敗しますけどね」と思った。
続けてお父さんが「どうしてバスの運転士なの?」と尋ねると、男の子は「お父さんが困った時に、いつでも何処でも乗せて行ってあげられるから!」と答えたのである。すぐにお父さんは「バスは走るところが決まっているから…」と説明を始めたけれど、かなり嬉しかったに違いない。
「結婚なんてしない方がいいぞ」とか「独身の方が気楽でえぇぞ」とか… いつの頃からか慰めの言葉(既婚者の本心かもしれないけれど…)を頂戴する機会が増え、私も「そうかもしれないなぁ…」と思うことがあるけれど、こういう親子の会話を聞くと羨ましく思うのも事実である。
昨日の夕方、某駅ロータリーを出て、駅をグルッと半周して… 右折する交差点の信号が赤で矢印も消えたので、私のバスは先頭で止まった。すると、私のすぐ右斜め前、対向車線の横断歩道上に一台のマイカーが止まっていた。
私が「あんなところに平気で止める奴の顔が見てみた…」と思ったら、ルームランプが点いていた。助手席のゴツイ男(推定30歳前後)が、運転席の茶髪の女(推定20代半ば)に向かって何か喋っていた。一生懸命というか、必死というか、何というか…
と、次の瞬間!! 予想通り、男が女に襲いかかっ… 否、運転席に押し倒… 否、否、両肩を掴んで説得を始めたようだった(ということにしておこう!)。が、誠に残念ながら、そこで信号が青に変わってしまい、私は泣く泣くバスを発車させたのでありました。あぁ~、続きが気になるなぁ~! ハハハ…
その後、私は逆方向からやって来たのだが… また前にはタクシーが… 嫌な予感は的中した。矢印信号で右折したにもかかわらず、ロータリー入口で乗客を降ろし始めたのである。私の気持ちは「プァ~~~~~ッ!」だったけれど、そこは抑えて「プッ」と軽くクラクションを鳴らした。が、乗客を降ろし終えたタクシーは何事もなかったかのように、“ごめんねハザード”もなく走り去ってしまった。
ロータリー内の送迎マイカー停車場やバス停には止まれない… タクシーの停車場は駅の入口から遠い… だからなのか!? しかし、それをそのまま放置しておくと、“自己中心的なマイカー”が真似をするから困るん… って、もう手遅れか…