ご存知「フーテンの寅さん」の『男はつらいよ』シリーズ
ネットで検索すると、
1980年公開の第26作目。冒頭で、寅さんが夢を見るシーン。
江戸川のほとりにやってきた旅の虚無僧(寅さん)が、
村人が集まって泣いている場面に遭遇する。村人が
言うには、秋の長雨で堤が切れて稲は全滅、代官に
お願いに行くと「筑波山の天狗のたたりだ」と。そして、
「村で一番器量がいい娘を人身御供に差し出せ」と命令
された。そこで、おさく(倍賞千恵子)が人身御供に
なるというので、虚無僧(渥美清)が代わりとなって
つづらの中に入った。すると、天狗の面をしてやって
きたのは代官一味で、虚無僧姿の寅さんがつづらの中
から飛び出し、バッタバッタと悪人どもをやっつけて
しまう。という夢。
虚無僧はここでは『善玉』。虚無僧はフウテンの普化を祖師と仰ぐ。
フーテンの寅さんの元祖なのだ!。
「男はつらいよ」シリーズの第22作 (1978=S48)「噂の寅次郎」
(マドンナ役は大原麗子)。これにも 虚無僧が登場します。
旅で出会った虚無僧が、寅さんに「女難の相がある」と告げる。
虚無僧も山伏のような、加持祈祷師として扱われているのです。
私も虚無僧で歩いていて「占ってください」と言われたことがありました。
「男はつらいよ」は、高度成長期のサラリーマンにとって、一番
人気の娯楽番組だった。仕事にも家庭にもしばられない寅さんの
ような生き方に憧れ、息抜きとして観たのでしょう。
「うらやましいな。わしも成りたや虚無僧に」という
つぶやきが聞こえます。