おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

合格者2倍で「法科大学院」の新規参入組は討ち死、獣医学部新設もいつか来た道!?

2017年07月12日 | Weblog

午前5時30分、久々にいい時間に起床しております。

空は真っ暗、気温は21度、霧雨が降っておって風もある。

さっぱりよろしくないお天気でござる。

札幌管区気象台の予報によると、ご当地は午後から晴れて、最高気温は26度の予想だ。

札幌は30度の予想で暑くなるようです。

さて、

文藝春秋8月号、元読売新聞編集委員の中西茂さんの記事「古巣 読売の前川報道を批判する」はご覧になりました?

記者として読売新聞に33年勤め、その3分の2を「教育問題の取材」に費やしたのが中西さんだそうです。

この中で中西さんは、2004年から始まった「法科大学院制度」について、以下のように書いておる。

「司法試験の合格者を当時の約2倍に当たる3000人にする目標を掲げたうえでの制度化だったが~中略~法科大学院の評価を下げる悪循環を生んだ」

つまりは、「岩盤規制」の突破で、弁護士などを大量に育てようとしたのが法科大学院制度だったのです。

しかし実際には「ピーク時の74校のうち、2018年度からの募集停止を表明した立教大学など4校を含めると、撤退組は35校に上る」というのだ。

結果として「残っている法科大学院は、旧制度でも司法試験の合格実績を誇っていた大学がほとんどだ。新制度での事実上の新規参入組はほぼ討ち死に状態である」としておる。

この制度改革以降、首都圏などでは弁護士の人数が増えて、事務所にも就職できず、いきなり独立開業で飯が食えないのだそうだ。

加計学園が獣医学部に新規参入しても、偏差値40程度といわれるレベルの獣医学部では、そもそも学生は国家試験に合格なんぞできゃしない。

一方、加計学園にしてみれば、ペット病院で儲けてきた獣医の息子をバカ高い授業で集められればいいって話なのだ。

そこへもってきて、愛媛県今治市は加計学園に対し36億円相当の土地を無償譲渡し、市と県は最大86億円を助成する。

加計学園、笑いが止まりません。

これを推進してきた萩生田光一官房副長官は、いまも加計学園の客員教授で、落選中は月に10万円を加計学園からいただいておりましたです。

おぢも旧友からカニや北海シマエビを贈っていただきます。

こうした貰いものをしたら、ご当地の特産品などを贈りかえすのが、ニッポン人の礼儀ってもんだ。

だけど、落選中に月額10万円のカネをいただいたお礼に、獣医学部設立はおかしいだろ?

自民党の下村博文幹事長代行は加計学園から200万円の闇献金を受け取ったとの報道もある。

「岩盤規制の突破」などと、きれいごとを言うけれど、実態はこんなもんですわ。

そこへもてきて、何をトチ狂ったのか安倍総理は、獣医学部について「速やかに全国展開を目指す」とのたまった。

「国家戦略特区」は、そもそもどこかに地域でやってみて、うまくいったらほかでもやろうか、ってことだった。

前文科省事務次官の前川喜平さんがいうように「特区がうまく進むかどうかわかる6年後に考える話」はごもっとも。

安倍総理が言うように「速やかに全国展開」したら、完全に法科大学校の二の舞ですわ。

次々新規参入して、獣医学部が余って、余って、あっという間に撤退の憂き目。

その前に獣医の国家試験にパスしない学生が大量生産される。

これに振り回される学生、大迷惑でござる。

そんなことが予想されてるわけで、当然のことながら自民党内でも「殿ご乱心」と囁かれる始末なのだ。

「岩盤規制」を突破すると記者会見で大見えを切った安倍総理だが、実態は「友だちのための規制緩和」にすぎないのです。

韓国の朴大統領は、お友だちに便宜を図ったことで、大規模のデモが起きて、その後弾劾されて大統領を罷免されたというのに、ニッポンはどうよ???

ニッポン人、甘すぎ!!

また、中西茂さんの「古巣 読売の前川報道を批判する」には、取材を通じて知り合った前川さんについて、どんな人物か、詳細に書き綴っておる。

中西さんによると「実は、教育問題を長く担当している記者で、前川さんを知らない者はいない」というのだ。

「小泉内閣の三位一体改革で義務教育費国庫負担金が廃止されそうになった時、義務教育の全国的水準を保つには制度の維持が欠かせないと論陣を張り『クビと引き換えに義務教育が守れるなら本望』とまで言ったことは良く知られている」と書いておる。

ようは「自分のクビと引き換えに義務教育を守る」と申したのです。

菅官房長官が「事務次官の地位に恋々としがみついていた」とする前川さんとは、180度違う前川さんを読売の元記者は知っておるという。

そして前川さんが今年1月に退任する際に、全職員に出した異例のメールにはこうあるという。

「子どもたち、教師、研究者、技術者、芸術家、アスリートなど、それぞれの現場でがんばっている人たちを助け、励まし、支えていくことです。特に、弱い立場、つらい境遇にある人たちに手を差し伸べることは、行政官の第一の使命だと思います」

弱者にも目を向け筋を通す前川さん、「ご乱心」の安倍総理、「白を黒」とのたまう菅官房長官、人間として信用できるのは果たしてどっちだ!?