おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

常軌を逸した「新潮45」の憐れな廃刊

2018年09月27日 | Weblog

目覚めのいい朝でござる。

昨夜の恒例、ズンバのおかげでしょう。

たいした体調のよろしい午前6時の気温はプラス7度。

青空の中に、刷毛で書いたような雲が早いスピードで流れております。

日々刻々と本格的な秋になってまいりました。

空気も澄んで、気持ちがいいけど、寒いので薪ストーブに火を入れております。

室温は19度、暑さにも寒さにも弱いのが北海道民でござる。

ところで、

「新潮45」という月刊誌が休刊だそうな。

きっかけは「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という、どっからどう見てもおかしなヨタ原稿を掲載したことがきっかけだ。

杉田水脈(みお)議員は以前、新潮45にこう書いた。

「性的少数者(LGBT)は子どもをつくらない。つまり『生産性』がない」

性的少数者ではないけど、オカマバーは大好きだったおぢ、我が家に子どもはおりませんから、杉田流なら生産性がないことになるのでしょう。

失礼なこと言ってもらっては困ります。

第一、杉田さんの大好きな安倍晋三ご夫妻も、しっかり生産性が低いことになるのだから、どもこもならん。

「産めよ殖やせよ」と国が音頭を取ったのは昭和初期のこと。

人口が減り出しては、兵隊の確保がままならないと、軍備増強を図るための国の施策として、いわば「生産性」が奨励されたのですわ。

「産めよ殖やせよ」は戦争目的だった。

その当時、子どものいない家庭はさぞかし肩身の狭い思いをしたに違いない。

そして現代ですわ。

少子高齢化が世界の先頭を切って進行中のニッポン国ゆえ、行く末を考えれば人口増が大事なのは間違いのないところ。

だからといって、生産性がないとして、LGBTを差別するのではどもこもならんでしょ。

ってことで、世間からも世界からも大ヒンシュクをかったのが杉田議員だ。

今回の新潮45の記事は、これを擁護し「そんなにおかしいか」と書いた。

これ小川榮太郎という方の原稿だ。

日本会議とも縁が深く、櫻井よしこさんらともお仲間だそうです。

ようは安倍晋三さんの応援団なのです。

「約束の日-安倍晋三試論-」とか「国家の命運 -安倍政権奇跡のドキュメント-」といった安倍さんのヨイショ本を書いておる。

極めつけのは「徹底検証『森友・加計事件』 -朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪-」という具合なのだから、もう徹底した安倍さんのごひいきなのだ。

新潮45では、LGBTを「ふざけた概念」だとしたうえで、「レズ、ゲイに至っては!全くの性的嗜好ではないか」とのたまったそうな。

いまどきこれはさすがにダメっしょ!!

でもって「性行為に関する後ろめたさと快楽の強烈さは比例する。同性愛の禁断、その怪しさは、快楽の源泉でもあるだろう」と書いた。

LGBTの方が怒るのも無理ないムチャクチャなのですわ。

そんなことで、新潮社は建物に落書きされるは、周辺では抗議行動もあったそうな。

「心をペンで殺すな」「新潮社は恥を知れ」といったプラカードが掲げられたという。

社内でも社員有志が取締役会に要望書を提出し、社長は謝罪を発表し、再発防止策を示すべきとしたそうだ。

社内には厳しく文書をチェックする「校閲ガール」もいるでしょうけど、こういうところをすっ飛ばした可能性だって否定できません。

近年、雑誌が売れない時代となり、新潮45は「右派雑誌の執筆陣をごっそり持ってきた」そうな。

いくら右寄りが流行りとはいえ、調子こいてはいけません。

天下の新潮社は「貧すれば鈍する」ことで、ありゃりゃなことに。

売れるなら何でもいいといった姿勢が招いた自業自得の休刊、事実上の廃刊でございます。

情けないのぉ~