今回も海の生物の生態について書いてみたいと思います。
陸同様海の中も食物連鎖は起きています、サメなどの大型肉食魚を頂点に下は小さなプランクトンまで。
食べられる可能性が高い下層の生物は食べられても子孫を残すため、より多くの卵を産みます。
それに比べサメなどはほとんど一匹づつしか生まないそうです、それだけ食べられる可能性が少ないのでしょうね。
今回の主役の『ダイダイヨウジ』は伊豆近海でしか見る事が出来ない日本固有種です、なおかつ水深も30mを越えないとなかなかお目にかかれません。
この仲間は比較的泳ぎが苦手なのか、いつも穴の中に隠れてほとんど外には出てきません。
水中ライトで穴の中を照らすとすぐに穴の奥の方に逃げてしまい、ゆっくり観察・撮影しにくい仲間です。
そんな臆病な性格な上、生んだ卵もお腹につけて常に携帯します。写真で分りますでしょうか?身体の下部に半透明のツブツブがたくさんついています、これが彼らの卵です。
もともと泳ぎが苦手だったからか大型魚が入って来れない穴で暮らし、なおかつ卵も身体につける事によってこれまで生き残ってきたのでしょう。
種類によって様々な生き残り方がありますが、皆子孫を残すために色々な方法で守っているのですね。
担当 石田