グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

陸上に棲む貝達

2010年07月21日 | 哺乳類、爬虫類、他

すっかり夏の陽気です。
とにかく毎日暑い・・・ 少し動くと汗をかき、水分補給が欠かせません。
我々人間よりも乾燥が大嫌いな生き物が身近にもいました。
それがこれ↓

これは、陸に棲んでいる貝の仲間(キセルガイ)です。
先週、陸に棲んでいる貝の代表選手「カタツムリ」について基本説明をしました。
なので、今回から大島に生息している詳しい種類を1種づつ書いて行きましょう。
実は、大島で発見した陸産貝達を詳しい方に精査して頂いています。
そちらの感謝の意味もこめ、この場を借りて発表して行きます。

まず、陸産貝という聞きなれない言葉から説明します。
書いて字の如し、陸に棲んでいる貝の事です
貝と言えば海に生息している種類が殆どです。日本だけでざっと5000種以上はいるでしょう。
これに後鰓亜綱のウミウシを入れれば、その数はいくつまで昇るか検討も付きません。
しかし、陸上にも実は数多くの種類が生息しています。
日本には亜種も含め約190種以上いると言われています。
陸で生活するからには、鰓ではとても都合が悪いです。なので、みんな肺を持っています。
先週も書きましたが、これらを「有肺類」と言います。

では、有肺類は全て陸産貝と言えるのか?というと非常に疑問です。
何故なら、過去にこのブログで連載されていた「磯の貝達」シリーズで紹介されたカラマツガイや
オカシイノミガイなんかも「有肺類」になります。
これは、有肺類でありながら海の側(近海)に棲んでいます。
これらは、陸産貝とは表現し難いので、ここでは仲間外れにします(笑)

さて、前置きはこれ位にして、具体的な種類を紹介して行きます。
第一回目の今日は、上の写真の貝「ハコネギセル」です。
大きさは、4cm程までなる大型のキセルガイです。このキセルガイを一番身近で見る気がします。
店の外シャワーや器材洗い用の水槽等にくっついているのは、全てハコネギセルです。
それだけでなく三原山のカルデラ内で発見したのもこのハコネギセルでした。

ハコネギセルは、その名の通り「箱根」が模式産地になっています。
なので、学名の種小名も「hakonensis」となっています。
伊豆半島や関東地方にも広く分布しており、
特徴は、何と言ってもこの赤茶褐色をして色合いです。大島では他にはこういう色のキセルガイを見た事がありません。

大島で既に調査、発見されているキセルガイ科の貝は全部で4種
●ハコネギセル
●ヒカリギセル
●ヒクギセル
●ヒロクチコギセル

今後、何種出現するか楽しみですね。
「陸産貝」は決して、自然豊かな場所にしか居ないという生き物ではありません。
庭の石や朽木をちょっと捲って見て下さい。きっと捲った石や木の裏側に付いていますよ。


 

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今日の勉強会

2010年07月20日 | その他


今日は一日、勉強会でした。

大島では今、ジオパークの認定を受けようと、あちこち準備を進めています。
その一環で、私達ネイチャーガイドにも勉強の機会が与えられています。

東京から地質に詳しい先生がいらして、ジオツアーとしての切り口を色々教えて下さいました^^。
いつも思いますが大島って、学者が来て物を教えてくれたり、色々な講演会に無料で参加が出来たり、観光の為と言ってダンスを教わる事が出来るとか、遠征に行かせてもらったり・・と、とても恵まれています!!

いつもそういう恩恵を受けていて幸運だと思います。
その分、皆さまに還元できる所は精一杯頑張っていかないといけませんね^^

さて、今日一番の収穫は、大島の石からも宝石が見つかるかも?!という事です♪
大島は玄武岩質の火山で出来ています。
ハワイとか玄武岩質の火山から、その光る石が発見されているとの事なんです。
きっと大島にもあるわよ^^♪と、先生は嬉しそうに話してくれました。

先生と勉強会の最後に、砂浜を探してみる事になりました。
先生ご本人がわくわくしてて、それが私達にも伝染して、なんだか見つけられる気分になってきました!



こうやって、熱い砂を掌にすくって、目を凝らして光るものを探します。

あ!キラキラしてる!!


ほんと、大島でも光っている石はありますよね。
でも、そのどれが何なのか?
全然分かっていませんでした。



ほら!
茶色の強い、ほんのちょっと緑がかっているのでは?と思われる石もありました♪
これは輝石(きせき)というらしいです。


白っぽいのは長石(ちょうせき)のようです。
並べると、違いがわかりますね。

先生がいう宝石はもっともっと緑で綺麗な色だそうです!

石の名はペリトタイト。
今日は探し方とサイズの事だけ教わって時間終了だったのでそこまでです。
あ、サイズは手のひらの砂粒で分かるように、ほんの1ミリ、行くか行かないかの大きさです^^;

今日のコツを参考に、これから地味に探していきたいと思います。

また新しい散歩の楽しみ方が出来ました♪
どうぞ皆様も今度のご来島時には海岸散策してみてくださいね!!

(友)
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藍刈り入れ

2010年07月19日 | 植物
今日藍の刈り取りです。(一番刈り)



            こんなに立派に育ちました。(何だか美味しそう)食べれませんよ、たぶん
            


しかし、下葉はこんなに黄色く変色してきたのです。今月の末頃を予定していたのですが、雨が上がってから3日ぐらいしてと言うことなので。



このぐらいは残して来年の種を採ることにします。花穂も出てきました。



きれいにそろえて。この後、乾燥させて保存させておきます。



この後、残った茎から又葉が伸びて1カ月くらいで二番刈りが出来るそうなのですが、無事に育ちます様に!


そのほかの撮った虫達

ニイニイゼミ(わーい手のりじゃ)



藍の葉にいたハムシ君(きれいな色です)



お昼を食べたレストランに居たオニヤンマ(え!何処にいるかって?真ん中、真ん中)



ルリタテハの幼虫は只今体長1.5センチ1回脱皮しました。



クロアゲハの幼虫 只今体調1.0センチ生後7日くらいでしょうか?



お知らせ
7月26日(月曜日)満月です。そこで、三原山に歩きに行きたいと思います。一緒に夜の山へいきませんか?
明るい満月で内輪山がどのように映るか楽しみです。裏砂漠や利島・新島などの島々も見てみましょう

● 持ち物、一応 懐中電灯(なるべく点けないのですが念のため)
         靴(サンダルは不可、足元は悪いので)

● 集合 三原山山頂駐車場 6時30分(雨天中止します)(霧の時は?ん~行ちゃいましょう)

※ このツアーはグローバルスポーツのネイチャーツアーとは別関係です。  (しま)
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明日は海の日

2010年07月18日 | 植物
このところ毎日、夏らしい暑さと青空が続いています。
明日も海の日にふさわしい天気になりそうですね。

海辺の植物達もサンサンと降り注ぐ太陽の下で、元気に花を開いています。

海が似合うハマオモトの花。

咲き始めは白がひときわ鮮やかです。

青い空、白い雲、そして青い海に真っ白なハマオモト(ハマユウ)の花。
すごく夏らしい景色ですね~。

蟻が夢中になって蜜を舐めていました。

どうやら、先着順みたいです。

ツルナも小さな黄色い花を咲かせていました。

パッと見ただけでは殆んど目立たない花なので、この花に集まって見入る人はほとんどいませんが…

タカラダニ達は集まってきていました。(笑)

幼虫のころは虫の体について体液をすうタカラダニですが、
成体になると花粉を舐めるようです。

そして今、花盛りなのがボタンボウフウの花。

こちらもパッと見た感じではあまり派手さはありませんが、近寄って見るととても可愛いです。

ボタンボウフウの花は虫達にも一番人気でした。


あれ?
ヒメカメノコテントウまで?

ヒメカメノコテントウはアブラムシを食べるとテントウムシと言われていますが、
実は甘いものも好きだったのですね!

様々な虫を呼び寄せるほど美味しい(らしい)ボタンボウフウの花。

明日の“海の日”はどんな虫達が訪ねてくるのでしょうか?

(カナ)

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カワイコちゃん、発見!

2010年07月17日 | 
今朝、自宅のデッキでこんなものを見つけました。



なにか鱗翅目の幼虫の糞です。
まだ新しい!


これはきっとあの子に違いない。
見つかるかどうかわからないけれど探してみると・・・



いました!!



ネムノキの枝にぴったりと張り付いてます。
結構大きいよ~。
もう終齢でしょうか。

『カキバトモエ』というガの幼虫です。



擬態に自信があるのでしょう。



かなり揺すってもカメラを近づけてもちっとも動きません。
ってか、風が吹けばこのくらいは揺れるし目はあんまりよく見えないんでしょうね。
体に触れれば嫌がるかもしれません。



この手!!
なんてカワイイの!!



虫の場合は手とは言わないか・・・
しかしなんか必死でしがみ付いている様子に萌えませんか?

・・・萌えない?

そう・・・



このカットはどう?



上の写真よりも必死さが出ていると思いますが。

えー、ともかくこういうものには好き嫌いがありますからね。




カキバトモエの成虫はこんなです。



6月2日にこのネムノキの下で見つけました。
もしかしたらこの幼虫の親かもしれません。




そしてもうひとつのカワイコちゃん。



アオスジアゲハの幼虫です。
透き通るような美しい緑色ですね。

サナギになる場所を探していたのでしょうか?
車庫の中を歩いていたので葉っぱに乗せて近くの樹に移しました。


・・・はい?


誰かが呼ぶ声がして(ウソ)ふと見上げると・・・



そこには羽化したばかりのアオスジアゲハが!!
しばらくすると飛び立っていきました。

達者でなぁ~。






今日は関東地方も梅雨明けが宣言されました。

若人たちのカッターボートで夏らしく。



もちろんシノリガモも元気です!!







今日出会った鳥たち(声のみを含む)
ウミウ、シノリガモ、オオミズナギドリ、ウミネコ、アオサギ、イソシギ、トビ、サシバ、コジュケイ、キジ、カラスバト、キジバト、ホトトギス、アマツバメ、ツバメ、キセキレイ、ヒヨドリ、モズ、イソヒヨドリ、トラツグミ(?)、ウグイス、セッカ、イイジマムシクイ、オオルリ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス


       がんま
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ツチガエルのお玉ちゃん

2010年07月16日 | 哺乳類、爬虫類、他
 西日本を中心に集中豪雨が続いていますね。梅雨の末期の大雨は災害になりやすいので充分注意が必要ですね。

 世界的にも、中国で死者不明500人以上にも。ドイツやフランスでも記録的な雨量で死者や被害がかなり出ているようです。

 お見舞い申し上げます。

 この梅雨の大島の総雨量は少なめだったと感じています。まだ梅雨は明けていないし、実際の雨量を調べたわけではありませんが。

 天気図の梅雨前線が、九州~東北方面で停滞していることが多かったですね。これは、偏西風の蛇行が原因とか、地球温暖化が関係しているようだとか・・・。


 うーん! 温暖化で雨の降り方も変わるの!?



 カエルが鳴くと雨が降る、などと言いますが、昨日は昼頃まで時々小雨が降っていて、カエルが喜んで(か、どうか知りませんが)、鳴いてました。

 その時のツチガエルの声を文字で「ガーーーガーーーーガーーーーッ」としか書けません。何と表現したらいいか??? ほうずきを鳴らすような音って分かりますか? 最近、やりませんか?

 上の写真、ボケててすみません。その上、水面が反射して見えにくいですが、浮き草ホテイアオイの根元についているツチガエルの卵塊です。今年は5月8日に見ました。



 これは4日後、5月12日です。胚が長くなって、鰓(えら)が出来始めるころです。水中で呼吸できる準備がととのうと、寒天質の包層を破って水中へ出ます。



 おたまじゃくしは暗灰色で、銀色の小点を散らした、何ともかわいい、お玉ちゃんです。

 目の周りは、まだ透き通ってますね。



 モリアオガエルと同じ頃に産卵を始めるようですが、モリアオガエルのおたまじゃくし達がどんどん大きくなって、成体に変態して池を出て行くのに、ツチガエルのお玉ちゃんは小さいままです。

 上にいる黒くて大きいのが、モリアオガエルのおたま。もう、足が付いています。中位のは、早く孵化したツチガエルです。ツチガエルはおたまじゃくしのままで夏秋を過ごし越冬もして、翌春に成体となります。

 どうして、1年近くも「おたまじゃくし」やってるのでしょうね?


 ↑は、お玉ちゃんのお父様かもしれません。ツチガエルの成体です。前肢(手)に注目して下さい。指先がはっきり見えます。水かきがありません。後肢(足)には、立派な水かきが付いています。



 ↑は、安産型のように見えます(笑)メスでしょうか? ツチガエルのお母さん? これもボケ画像で失礼。撮影に近づきすぎて、すぐ池の中へ逃げられてしまいました。

 アカガエル科のツチガエル。

 アオガエル科のモリアオガエル。

 ヒキガエル科のヒキガエル(ガマ)。

(調べていたら、伊豆諸島の両生類目録は、ニホンヒキガエルが生息となっています。アズマヒキガエルだと聞いていたので???)今日の主役はツチガエルなので・・・統一見解は、また後日。



 元町の知人宅へ伺って、お庭の池を覗かせて頂きました。昨日もまた、ツチガエルの新しい卵がオオシマカンスゲの葉先に産み付けられていました。新しい卵は、このように黄褐色で、ヒキガエルのようなヒモ状ではなく、不規則な形の寒天状包層に入っています。

 小さな池なので、過密状態にならないかな? たくさん孵化して、来春たくさん成体になって蚊やハエをたくさん食べて欲しいものです。


 カエルが、たくさん鳴くと、たくさん雨が降る?  

 雨は、ほどほどで。


 (なるせ)
 

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カタツムリの季節

2010年07月15日 | 哺乳類、爬虫類、他

梅雨です。
「で~んでんむ~しむし、カタツムリ~~♪」 童謡にもなっている生き物「カタツムリ」を良く見かける季節です。
雨の日に表に出れば、紫陽花の葉の上に這っている姿を目にします。

ここで、質問です。「カタツムリ」って何の仲間でしょう??
保育園児に質問したら「虫!!」って即答していました(笑)
確かに、でんでん「ムシ」と名前に「ムシ」が付いていますが、勿論虫ではありません。
カタツムリは立派な貝の仲間です。
貝というとやっぱり、サザエやアワビ・ハマグリ等海の物を想像するでしょう
しかし、貝という軟体動物は非常に幅が広く、多くの種類が陸上に適応して生活しています。

歌の中に「お前の目玉は何処にある~♪」とありますが、触角の先端にあります。
海の貝は触角の根元にある種が多いです。
その他の違いをあげると蓋を持っていません。

グループを専門的に言うと「有肺類」になります。
その中でも、球型や饅頭型の大き目の貝を持っている物の総称を「カタツムリ」と呼んでいます。

雨の日に良く目にするのには、理由があります。
カタツムリの多くは、乾燥に弱いのです。
なので、乾燥している冬等は足から分泌された粘液が乾いて蓋の役割をします。

葉っぱの上にいるというイメージが強いカタツムリですが
海岸や畑地・人家の庭等の開けた場所でも多く見られます。
中には山の奥や木の上等を好んで生息している種類も居ます。
表に出ていない時には、朽木や石の下等に居る事が多いです。

都会では、コンクリートに壁に付いている姿を良く目にします。
良く「カタツムリはコンクリートを食べている」と話を耳にしますが
これは、あながち間違えじゃありません。
正確には、コンクリートに含まれる石灰岩をこそげ取って食べているのです。

日本は世界でも有数の石灰岩地が豊富な土地です。
この石灰岩が貝殻を作るのに必要なカタツムリは、その石灰岩が多くある場所に分布が集中しています。
その為、その場所・その環境でしか見られないというカタツムリが居るのです。
例えば、絶滅危惧種のモリサキオオベソマイマイ等は、徳島県阿南市の石灰岩地の固有種でここでしか見られない特有の種です。

この時期、葉っぱを捲ると時々、2匹で仲良くしているカタツムリを目にします。
繁殖の為に交尾を行っているペアです。
カタツムリは実は、雄も雌も無い雌雄同体です。勿論、1匹での自家受精も可能ですが、卵の数が減ったりと問題も起きるので大抵交尾を行い産卵をします。
カタツムリは土の中に卵を産み付けます。2~3週間すると孵化するのですが、なんとカタツムリその物が出てきます。
産まれた時から小さな貝をちゃんと付けているのです。
成長は実は遅く2年位かけて成体になる種類もいるのです。
小さいカタツムリは実に可愛いですよ~

飼ってる方には、餌にキャベツをあげたりしている方もいますが
自然界では、生の植物や枯葉などを食べています。コンクリート等に付いた藻類も餌になります。
中には、園芸植物や野菜を食べてしまう種類もいて、駆除の対象になっています。
確かに折角育てたトマトを齧られたら、かなりムッとしますよね~
まっ それだけ皆さんの家の野菜が美味しいという事で大目に見て下さい(笑)

そんなカタツムリですが、天敵は非常に多く居ます。
有名なのがマイマイカブリです、その名から分るようにカタツムリが大好物です。
右巻きが多いカタツムリを食べる為に、頭が右の曲がっていると言うから驚きです。
他にも、コウガイビルの仲間やカエル・トカゲ・イタチ・ネズミなど等、天敵だらけです。
その割に、貝殻はちょっと強く掴むとパキッと割れてしまう程弱く、蓋もありません。。。
なんて無防備なんでしょう!!

ここ伊豆大島で、カタツムリと呼ばれるのは以下の2科です。
オナジマイマイ科・ナンバンマイマイ科 です。
過去に調査された記録によると
オナジマイマイ科
ツバキカドマイマイ エンスイマイマイ オナジマイマイ
ウスカワマイマイ シモダマイマイ ヒダリマキマイマイ

ナンバンマイマイ科
ニッポンマイマイ

の7種類が生息している事になっています。
この中でも、ツバキカドマイマイは椿の樹上に生息するという、正に大島を代表するかのようなマイマイです。
しかし、準絶滅危惧種に指定されています。是非、見てみたいですね~

上述の和名を見てもらって分る通り、全て「~~マイマイ」となっています。
そうなんです。カタツムリとかデンデンムシって呼ばれる生き物は実は分類学的にはいないのです。
なので、前にも書いた通り、あくまでも「総称」となるのです。
子供から大人まで、誰もが知っているカタツムリ。
都会でも身近に見られるこの陸貝にも、実は細かい種類や生態があります。
身近に生息しているからこそ、知ってる様で実は何も知らない生き物と言えるでしょう。
実は、絶滅危惧種や天然記念物を多く含む貴重な生き物なのです。

自然のカタツムリが、いつまでも普通に見られる環境をいつまで大事にしていきたいですね。

上写真のカタツムリは、詳しい方に聞いたら「ミスジマイマイ 離島型」という種類だそうです。
ここで「???」 上のリストにはミスジマイマイの名前はありません・・・
どうやらまだまだ記録されて居ないカタツムリが生息している様です。
今後、どれだけ発見出来るか楽しみですね。


 

コメント (2)
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白い虫の物語

2010年07月14日 | 
水曜の海情報に代わり、今日は虫のお話です。

実は先週雨の中のナイト下見で、土手の上におかしな光景を見たのです。
黒い土の上に白い虫が何匹も見つかりました。

白い虫はこれ。

アオバハゴロモの幼虫です。

(アオバハゴロモについては昨年の8月1日の日記で願法が報告しているので
興味のある方はご覧ください。)

ジッと止まって雨に打たれている者、ソロソロと移動する者、様々ですが
私が不思議だったのは「一体なぜこんな場所に出てきているの?」という事でした。

何しろアオバハゴロモの幼虫と言えば集まって植物の茎にとまっているか
葉についている状態でしか見た記憶がありません。

それが何でわざわざ雨の日に、土手の上に散らばっているのでしょう?
「樹液だけでは足りなくて、土でも舐めているのだろうか??」と想像を膨らませたのですが… 
色々調べたけれど、どこにもそんな記述はありませんでした。(笑)

翌日の昼、同じ場所へ行ってみたら、白い幼虫たちは1匹も土手にはいませんでした。
そして、いつものように植物の葉や茎にしがみついていました。

「では、あの日は雨粒に打たれて落下したのかな?なにしろ幼虫には翅が無いし…?」

何だかスッキリしないので、夜またその場所へ行ってみました。
この日1日雨は降らず、土も乾いていました。
そして、白い幼虫は…。

いました!
雨の日ほど数は多くないものの、黒い土の上を活発に歩きまわっています。

体が濡れていないので、白いロウ物質の衣装もなかなか華やかです。

こんな華やかな衣装で、昼間黒い土の上を歩きまわったらアッという間に捕食者に見つかってしまうでしょう。

アオバハゴロモの幼虫たちは、捕食者からのがれ、夜の闇を利用して、
よりおいしい樹液の出る場所へ移動しているのかもしれませんね。

さて、こんな風にアオバハゴロモ幼虫観察に夢中になっていたある日の夕方。
家の玄関付近に居るアオバハゴロモの幼虫達のそばに、同じ質感の白い塊を見つけました。

ちょっと大きくて、妙に丸い変な形です。
「??」不思議に思って手に取ったら…足が出てきて動き出しました!!!


ちょっとつついてみたら、ひっくり返ってバタバタ暴れています!

「こ、これはクサカゲロウ幼虫?」

クサカゲロウの幼虫ってアブラムシだけじゃなくて、ロウ物質に包まれたアオバハゴロモも食べるのでしょうか?

調べてみたら、クサカゲロウも何種類もいて、中にはアオバハゴロモの幼虫の体液を吸い取り、
死骸を背負って暮らす者もいるようです。

しかし、これは積み上げすぎですよね?
動く時もヨロヨロしていました!


そして今日、車で走っていたらフロントガラスにアオバハゴロモ成虫が飛んできて張り付きました。
(今年初の成虫です。)

これは労力を使わずに、楽に新天地に移動する新たな戦略でしょうか~?
(そこまで考えてないか!)

今年は何だかこの虫達と縁がありそうな予感がします。
楽しい夏になるといいな~。

(カナ)



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戦略

2010年07月13日 | 植物
 一昨日発行したメルマガでも触れましたが、大島も梅雨の様子が随分と変わってきました。
(メルマガは季節ごとの発行です。もし興味おありでまだ登録されていない方がいらっしゃいましたら、どうぞHPのトップページから登録して下さい)

ドバっとスコールのような雨が降ったなぁ、と思うといつの間にかパタとやみ、今度はジリジリと暑い太陽が照りつけたりします・・
今日もまさにそんな訳のわからない一日となりました。
唐突に「ど・どんなだよ?!」というぐらいのドシャブリ、そしてやんではまた降りだし、「暑いよ、もう降らないでしょ」と思っていると、また降る、という、まったく困った天気が続いております。
大島だけではないですね。
日本中、いや、世界でおかしな事になっているのですね。
私達の愛すべき緑の地球が、バランスを保っていつまでも存続出来るような集合意識が広がっていくと良いですね!

さて、そんな変な天気でも、雨は恵です。
ひと雨ごとにどんどん育っていく植物たち。
ここ数日、断然目立つようになってきたのはアカメガシワの若いものです。
人家の庭先、道路の曲がり角、そこいらじゅうで何もない所から腰の高さぐらいまで一気に成長して、突然現れたような存在感でいます。

それもそのはず、アカメガシワって人の手が入った(草刈り等)後に強い植物なのですって。
種のまま土の中で何年も眠っていられるそうで、他の植物が生い茂っているような時はひっそりと息をひそめ、そこの植物が刈り取られたり火事などで一気になくなるのを待っているんだそうです。
他の植物が刈り取られたりして日が差し込み、土の温度が上がってくると「待ってました!」とばかりに発芽してぐんぐんと成長するので、草刈りシーズンの今、あちこちでアカメガシワの若いのが見られるようになった、というわけなんですね。

加えて、根っこから取り除かないと刈られた部分から倍増して再生してしまうので、存在感が増していたのですね。

そのアカメガシワさん、今が花の時期でもあります。

雌雄異株で、これはオスの花です。もう終わる頃でしょうか、少しだけ咲いていますね。

そして、すぐ隣にあったメスのほうはもう実になっていました。

ひっつきむしのようですね!
鳥にうまく運んでもらえるよう工夫をしているんだそうです♪
鳥が遠くへ種を運んでくれるので、こんなふうに自在にあちこちで姿を現す事になるのですね。
みなさんのお家の回りでも、草刈りがされたような所があったらその後に何が出てくるのか、ちょっと見てみてください^^
こんなのが出てくるかもしれませんね!



さてここ数日のガイドで見つけたもののご紹介です。
カルデラではヒメヤブランがかわいい紫の花をつけお客様にいち早く発見していただきました!



樹海では十両の愛称のあるヤブコウジも可憐な花を下向きに咲かせていました。

下から覗いて撮っていないし真っ白なのでよくわかりませんねっ(汗)


ナイトツアーではまだおチビさんのマムシを見ました!

綺麗な柄、まだ全然ウロコの雰囲気がわかりませんね~^^
海辺の道路を横切って茂みに入っていきました。

小さくてもマムシはマムシっ。
皆さまも綺麗だからと言って触ってみようかなぁ~とかいう衝動はくれぐれも抑え、安全な観察をして下さいね

(友)
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謎と不思議と

2010年07月12日 | 植物
山百合が咲き始めました。

しかし、まだ下の街中の物です。昨日の時点では山の上の内輪内、温泉ホテルより三原山に向かう道や白石山などは後10日から2週間かかるのではないでしょうか?



ユリの代わりに見つけたカミキリ君いつも見るより大きい様な


我が家の一員だったキアゲハ君(女の子だったんですが)

ね ね とても美人でしょ(親ばかです)

抜け殻は結構小さいのに羽根が折りたたまれていて思いの外大きくて不思議(自然ってめちゃくちゃ不思議がいっぱい)

1か月前はこんなでした。


次のアゲハ君お家にゲットしてしまいました(今晩ルリタテハも来ました。むりやり?)


?と言えば

サザンカの木に付いた物。木の屑のようで誰かが中に巣喰っているような…誰でしょうか


ヤマボウシも着々と実が大きくなっていますがここにも不思議が。
ヤマボウシの実ですが、これはひとつの花ではなく沢山の花が集まった物でした。

ひとつの点にひとつの花が咲いていた物ですが、それで実はひとつなのでしょうか。ひとつの花にひとつの実。これは分かるのですが 沢山の花に実はひとつ?なんだか損した気分。。。。。
それとも厳密にはひとつの実と思わせといて じつは沢山の実が押し合いへしあいしているのかな~
私の妄想は、まだまだつづく           (しま)

どなたか解決(正解)教えてくださ~い
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