浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

日本の社会の変貌

2014-05-19 22:38:31 | 社会
 表現の自由、集会の自由が、次々と否定されていく。

 怖い時代へと、日本は入っていく・・・?

 『美味しんぼ』が休載だって。鼻血を漫画にかいたら、続きは載せないだって。福島県や首相が一声かけると、連載はストップする。

http://tanakaryusaku.jp/2014/05/0009367

 そして、政府の政策や意見に反することを聴いたり、議論したりする集会を開こうとすると、会場が借りられない。

 次は「朝日新聞」の記事。


陸自パレード反対集会、金沢市が会場使用拒否

2014年5月19日12時42分

 金沢市中心部で24日に予定されている陸上自衛隊金沢駐屯地のパレードに反対する集会を市役所敷地内の広場で開こうとした市民団体に対し、市が使用を拒否していたことがわかった。市は拒否の理由を「示威行為にあたる」としており、市民団体側は反発している。集会は19日夕、会場を近くの公園に移して開いた。

 集会は社民党を支持する労働組合を中心につくる石川県平和運動センターなどが主催。広場を集会会場として申請したが、「市庁舎管理規則の禁止事項の示威行為にあたる」として不許可の通知を受けた。

 市民団体側は「今月3日に別の団体が開いた憲法集会では使えたのに、なぜ今回はだめなのか納得できない」と主張。市総務課の担当者は朝日新聞の取材に「管理規則にのっとって判断した」としている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

先週の「報道特集」

2014-05-19 22:26:41 | 政治
 ボクがみる数少ないテレビ番組の一つ、土曜日の夕方の「報道特集」。しかしいつもみられるわけではない。先週土曜日の内容を紹介するブログがある。

 読んで、見て欲しい。

http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3721.html
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歴史認識

2014-05-19 07:33:43 | 政治
 1945年に終わった戦争を、「正しい戦争」であったと、支配層はずっと考え続けてきたのではないか。その「正しい戦争」は、アメリカによってつぶされた。だからアメリカやイギリスには敗れたという認識はもつ。

 あの戦争は「正しい戦争」であったのだから、それを遂行した政治権力(近代天皇制国家)も正当なものであった。なんと言っても、明治維新以降日本を「一等国」、「アジアの盟主」にしてきた権力である。否定する必要はない。しかし敗戦により、天皇は「象徴」とされ、大日本帝国憲法は消え、日本国憲法が制定された。そして近代天皇制権力が獲得してきた領土も大きく削られてしまった。そして「正しい戦争」であったにもかかわらず、権力の中枢にいた少数の人々が、東京裁判により戦争犯罪人として処刑されてしまった。彼らは「正しい戦争」を遂行したのだから、非難される筋合いではない。「正しい戦争」の担い手であった兵士にも、サンフランシスコ講和条約が発効したあと、遺族年金や軍人恩給として手厚い補償が行われるようになった。

 敗戦やその後の「戦後改革」は、支配層にとっては、大きな「屈辱」であった。その「屈辱」をどう晴らして、「正しい戦争」を遂行した国家体制をもう一度「復興」させたい、支配層はそう思っているのではないか。

 その方向性を持ちながら、一方では現実と妥協しながら少しずつ「復興」をめざすグループと、そうではなく早期の「復興」をめざすグループとがあった。

 岸信介やその孫である安倍晋三につながるメンバーは後者だ。

 5月15日の安倍首相の記者会見をあとで見たが、情緒的な内容とともに、安倍の高揚感が見て取れた。そうしたグループのリーダーとして、それを明確にめざした岸信介の遺志を今自らが実現しようとしているのだという、そういう気持ちが表れていた。

 戦前の国家体制そのままには「復興」できないが、「正しい戦争」を遂行した政治権力の復権を果たす、という支配層の長年の希望が少しずつ実現していくことに、安倍は酔っているようであった。

 だからこそ今ボクたちがしなければならないのは、もう一度あの戦争をきちんと振り返ることでなければならないし、それを遂行した政治権力(近代天皇制国家)の本質を批判的に明らかにすることではないのか。

 もちろん戦後の歴史学はそうした研究を蓄積してきた。だが、反知性主義のひろまりとともに、そうした学問研究の力を削ぎおとしてきている。だからこそ、人々が、今一度真実の歴史をきちんと認識できるようにしていくことが求められているのだ。

 近現代史の研究は、いよいよ重要性を持ち始めている。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする