浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

ピアノ曲

2014-05-30 22:02:32 | 日記
 いつも、赤鉛筆で線を引いたりして読んでいるのに、上野千鶴子の『上野千鶴子の選憲論』は、ただ読んでいた。読み進めるうちに、その内容の的確さと新鮮さ、そしてわかりやすい表現に感心していった。これは毎月一回書いている某紙に紹介しようと思う。

 そのために、もう一度読み直し、ところどころ赤鉛筆でしるしをつけていった。
 そのとき、NHKFMを聴いていた。

 ピアニスト仲道郁代の番組だった。彼女はルービンシュタインの演奏をかけていたが、最後に自らの演奏曲、モーツアルトのソナタを聴かせた。

 仲道郁代というピアニストは、浜松にゆかりのある人だ。名前は知っていたが、演奏は聴いたことはなかった。

 読むのをやめて聴き入ってしまった。

 しかし今日聴いていて、ひとつひとつの、その音に「華」があるという感じがした。ひとつひとつの音が正確にきこえてくる。フジ子ヘミングの演奏とはまったく異なる。一音一音をきちんと弾きながら、一定の情緒を生み出すというのも、なかなかの芸当だと思う。

 ばからしいが、最近姓名判断をしてもらった。「あなたは孤独に一生を終える」といわれた。高校生の頃読んだ姓名判断の本にもそう書いてあったことを思い出す。

 しかし、こういうピアノの演奏を聴きながら暮らすことができれば、孤独じゃないなあ。

 町田の住人は、いつもクラシックの音楽(声楽)を聴いているので、仕事がはかどるのだろう。音楽は素晴らしい!!
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絶対のオススメ 上野千鶴子『上野千鶴子の選憲論』(集英社新書)

2014-05-30 13:23:54 | 読書
 Uさん、教えてくれてありがとう。とても良い本だと思いました。

 日本国憲法、自民党の改憲案、それらをわかりやすく、新鮮な筆致で説明しています。

 第一章 憲法の精神 
 「琉球共和社会憲法」という憲法草案から憲法を論じ始めたというところが気に入りました。なぜって、日本で凄惨な地上戦があったところ、そして戦後日本から捨てられて米軍による支配がずっと続き、1972年の「返還」以降も集中する米軍基地に苦しめられたところ、それに抗してずっと闘い続けてきたところ、そこの人々がどういう憲法草案を考えているかを知ることはとても大切だと思うからです。

 第二章 自民党の憲法草案を検討する 
 この本は、通常この草案への批判は全てではなく、部分的に行われるのがふつうですが、上野さんは丁寧に読み解き、そしてやさしくそれぞれの条項が持つ問題点を指摘しています。ボクもこの憲法草案に関する本をいくつか読んでいますが、もっともやさしく、すっと頭に入ってくる内容でした。
 もちろん、そこには社会学者としての今までの研究を踏まえた主張で、そこに個性的な記述もあり、教えられました。
 この自民党憲法草案に対する批判は、きわめて新鮮、ここだけでも読む価値があるとおもいます。

 第三章 護憲・改憲・選憲
 上野さんは「選憲」を主張します。現行憲法を選びなおすということでもあります。もちろんすべてではなく、象徴天皇制を規定する第一条はいらない、共和制が最善であるから、と主張しています。

 そしてここで民主主義について論じています。上野さんは他の研究者の説を紹介していますが、その内容はボクが今まで読んだこともないようなもの(本)をもとに説明していて、新鮮でした。
 
 なかでも、精神医学者中井久夫氏の主張、当時17歳であった福岡亜也子さんの「若者が書いた、憲法前文」の紹介は、勉強になりました。

 この本は、皆さんに推薦します。ぜひ買って熟読してください。読んでよかったと必ず思うはずです。740円+悪税です。




 

 
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議員の退廃

2014-05-30 06:39:15 | 政治
 特定秘密保護法にかかわる、名ばかり「監視」機関として設置されようとしている国会の「情報監視審査会」、その設置案が決まった、という。

 衆参両院にそれぞれ8名で構成され、会議は秘密、会議録は非公開という、秘密保護法に関わるから、すべてヒミツなのだ。

 そしてこの機関、強制力はないから、いくらこの審査会が政府に勧告しても、無視できる。だから有名無実の機関となる可能性がとても強い。

 滑稽なのは、「特定秘密」についての情報を漏洩したら、国会議員でも除名など懲罰の対象となるということを、法案に賛成した自民党議員が知らなかったことだ。。
 
 今日の『中日新聞』の「特報」欄は、この特集である。

 それによると、自民党の議員から「(懲罰の対象となることについて)議員の発言に圧力」となる、とか、「信念に基づいて発言したら除名になるのか」という声があがった。

 「秘密法では、公務員のみならず一般市民でも、秘密を聞き出したり、漏洩をそそのかしたりした場合は懲役に処するなどと厳しい罰則規定が盛り込まれている。大半の自民党議員がその秘密法に賛成しておきながら、自分たちが罰せられる可能性があると反発するのは矛盾している

 と「特報」欄担当者は書く。

 だが、自民党議員なんて所詮そんな者。

 地方議会の議員を見れば明らかではないか。何も知らず、何も知ろうともせず、何も考えず、何も調査しようともせず、ただ行政のやることを「賛成!」と追認するだけの、誰でもできることをしているだけ。

 そういう議員を国民は選んでいるのだ。ということは、国民も同じということ。 
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