浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

福島第一原発事故 「朝日」がスクープ

2014-05-20 20:07:42 | 政治
 ネットで下記のニュースを知り、今日は『朝日新聞』を購入した。

福島第一の原発所員、命令違反し撤退 吉田調書で判明

木村英昭 宮崎知己 2014年5月20日03時00分

 東京電力福島第一原発所長で事故対応の責任者だった吉田昌郎(まさお)氏(2013年死去)が、政府事故調査・検証委員会の調べに答えた「聴取結果書」(吉田調書)を朝日新聞は入手した。それによると、東日本大震災4日後の11年3月15日朝、第一原発にいた所員の9割にあたる約650人が吉田氏の待機命令に違反し、10キロ南の福島第二原発へ撤退していた。その後、放射線量は急上昇しており、事故対応が不十分になった可能性がある。東電はこの命令違反による現場離脱を3年以上伏せてきた。


 東電社員が逃げたい気持ちも分かるが、しかし無責任きわまりないということでもある。それをずっと東電も、政府も隠し続けてきたということ、このほうが重大だと思う。

 これに関して、菅官房長官は、

故吉田所長の証言資料、開示せず=菅官房長官

 菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で、東京電力福島第1原発の事故発生時に所長だった吉田昌郎氏(故人)が、政府事故調査・検証委員会の調べに応じた証言資料を入手したとの朝日新聞の報道について、「ヒアリングは非公開を前提に任意の協力を得て行われた」として開示しない方針を示した。「政府が保管しているものと内容が一致しているか申し上げることはできない」と真偽の確認も避けた。(2014/05/20-11:18)


 「吉田調書」が明らかになっても、政府はそれでも公表せず、隠し続けるという。

 事故に関する情報は、このように政府や東電にとって都合の悪いことは隠し続ける。これが日本の姿である。

 「特定秘密保護法」が、もっとこのような隠蔽体質を強化していくことだろう。

 これが、今の日本だ!
 
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「正しい戦争」のためには、証拠は消さねばならない

2014-05-20 11:28:19 | 社会
 安倍政権は、一九四五年に終わった戦争は「正しい戦争」であったことを、様々な方法で周知徹底していくだろう。もちろん、教科書には、負の歴史は欠かせない。博物館なども、あの戦争を「正しい戦争」とするためには、展示物を入れ替えなければならない。それは大阪の橋下・維新の会府政・市政のもとで行われている。真実は消されなければならないのだ。

 今後、あの戦争は「正しい戦争」であったことにするために、安倍政権は様々なやり方を試みるだろう。

 その一つ。京都大学医学部も、その一翼を積極的に担おうとしているようだ。いくら隠しても、証拠はいっぱいある731部隊。細菌兵器の製造・使用、人体実験など、決して消せない事実。しかし多くの人に知らせないように隠すことはできると思っているようだ。

 京都新聞の記事。


「731部隊」展示撤去 京大医学部資料館

「731部隊」を説明するパネルが展示されていた完成当初の京都大医学部資料館(2月11日、京都市左京区)
「731部隊」を説明するパネルが展示されていた完成当初の京都大医学部資料館(2月11日、京都市左京区)

 2月に完成した京都大の医学部資料館(京都市左京区)で、戦時中に同大学の医師が関与して細菌兵器を開発していた旧日本軍731部隊を説明する展示パネルが、すぐに撤去されていたことが、19日分かった。

 資料館は「通常の展示替え」としているが、他に展示が変更されたのは所有者から使用要請があった医療器具などわずかで、「負の歴史と向き合う展示と評価していたのに、撤去には驚いた」と疑問の声が出ている。

 同資料館は、旧解剖学講堂を改修した基礎医学記念講堂内に併設。野口英世の博士論文など、医学部ゆかりの資料約50点が並ぶ。予約制で見学者を受け入れている。

 731部隊の展示は2008年刊の「京都大医学部病理学教室百年史」から引用したパネル2枚。部隊長の石井四郎ら医学部出身者の関わりを、文献を示して解説。731部隊の「発祥の主たる舞台となった京都大学医学部としても検証が必要なのでは」と指摘していた。同資料館の管理担当者によると、完成記念式典の後ほどなく撤去したという。

 当初は「表現が不適切との声があったため」と説明していたが、後に「個人的な感想を述べただけ」と改め、「見やすいよう全体的な展示内容を考慮して入れ替えた」と話している。

 パネルを再展示するかは未定という。

 医師の戦争責任について訴えてきた京都府保険医協会の垣田さち子理事長(66)は、「あまりに撤去が早すぎ、隠蔽(いんぺい)を疑う。戦争中の行為を知らないままでは済まされず、学ぶ機会が失われ残念」としている。

 ■731部隊 旧関東軍防疫給水部の通称。部隊長は石井四郎で「石井部隊」とも称される。1936年に発足、中国東北部のハルビン郊外に本部を置き、極秘に細菌戦を研究した。「マルタ」と呼ばれる中国人らの捕虜で人体実験を行い、ノミを使ったペスト菌散布など細菌兵器の開発などを進めたとされる。


 こういう時代へと、どんどん進んでいく。いいのかな?
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