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涼める場所はないものかと山の林道へ行ってみたものの、2ヶ所崖崩れがあり断念して戻るハメとなりました。
最初の崖崩れは何とかかわせたのですが、次の崖崩れの場所は木の根っこが土ごと陥落していて道路を完全に塞いでしまっていてどうしようもない。
この山は諦めて、滝を見て涼もうかということで東近江市の『識蘆の滝』へと車を走らせます。
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もともとが滝好きなので機会を見つけて滝を見に行きますが、1~2時間の登山が必要な滝は登山慣れしていないのでちょっと無理です。
『識蘆の滝』は駐車場から数分のところにあると聞いて安心していたけど、道はなかなかの山道でした。
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『識蘆の滝』はかつてこの地を治めていた戦国武将・小倉実澄という方が応仁の乱によって荒れ果てた京都・相国寺から僧を招いて庵を設けたことからその名が付いたとされます。
滝のある識蘆谷は日本コバ(山の名前:標高934m)の山中に源がある渓流のようです。
途中で渓流を横切ることになりますが、置かれている石を石渡りしながら渓流を渡るため、足の置位置を考えながら歩かないといけない。
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さらに進むと滝の水音がしてきますが、今度は水のない沢を登っていくことになります。
渓流の水はどうやらこの沢の地下を流れているようでしたので、この水のない沢が遊歩道になっているようです。
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さて、いよいよ滝へ到着です。
滝は二段の滝で上段下段があり、上下合わせると約25mといい、水量も豊富ですから見ごたえは充分です。
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周囲には腰掛けられる岩がゴロゴロしていますので大き目の岩に腰掛けてマイナスイオンを全身に受ける。
この場所の気温が何℃かは分かりませんが、涼しくてとても気持ちがいい。
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滝壺のエメラルド・グリーンの美しさが映えるが、水深はかなりありそうです。
足を水に浸してみたかったけど、神聖な場所なのでやめておきます。
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下段の滝の横の岩の間には「不動明王」の石仏がありました。
滝に不動明王が祀られているのはよくありますが、識蘆の滝も修験の道場だったのかもしれませんね。
最後に滝に向かって合掌してから識蘆の滝をあとにします。
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標識板には『識蘆の滝』の上流にもう一つ「永禅の滝」があると書かれてあり心が動きます。
しかし距離500m30分とあり、こちらは断念です。
理由は、体力面はともかくとして方向音痴ですので誰も来ない山道で迷ってしまうのが怖いからなのです。
この後、駐車場からの帰り道はもと来た林道を降りるだけなのに、通行止めになっている道路へ迷い込んでしまったくらいですからね。