僕はびわ湖のカイツブリ

滋賀県の風景・野鳥・蝶・花などの自然をメインに何でもありです。
“男のためのガーデニング”改め

金勝山の滝「落ヶ滝」~逆さ観音-落ヶ滝~

2019-11-04 16:16:16 | 御朱印蒐集・仏像・磐座・巨樹・古墳・滝・登山
 金勝山の山に慣れるために、まずは「逆さ観音」を訪れたが、あまりにもあっさりと到着してしまったため「逆さ観音」から「落ヶ滝」へと向かうことにした。
「オランダ堰堤」から「逆さ観音」までの道は約30分。心地よい遊歩道を歩くのみでしたので、「落ヶ滝」へも同じような道が続いていると思い込んだのが間違いでした。

結果的に、金勝山は軽いハイキング気分では絶対に行けない山だということが身を持って体験出来ましたし、事前のチェックが必要な山だと思いました。
ピークは最高でも600m程度ですのでけっして高山とは言えませんが、一足山中に入ると気の抜けない山だと学習した次第です。



マップを見ながら「たまみずきの道」という九十九折の歩道を進みますが、アップダウンの少ない道とはいえ眺望はなく、同じような光景の道です。
“どれだけ歩いたら分岐点に着くのだろう。”と少し疲れてくるが、戻るわけにもいかず先へと進む。



道中、植物は多いものの花期のものは季節柄見られない。
風で落ちたのか?未成熟の栗かクヌギの実が道に転がっているのみ。
気になったのはシダの大きな群生が時々あること。これは道中の目印になりました。



分岐点から「落ヶ滝線」に入ると、道が急に山道らしくなってくる。
“やっぱこういう道がいいな。”と歩き出すが、それは一瞬で終わりました。



コースは何度も小川と交差するため、石渡りして越えていく。
写真の川は踏める石があったけど、渡る石がないところではつま先歩きしてしのぐことになった。



傾斜もきつくなってきた道を進むと、目の前に大きな巨岩。ロープが張ってある。
ロープを掴んで登れることは登れるが、降りる時は大変そうだ。...と登ってから思う。



下は登りきった巨岩の上ですが、この岩のとんでもない大きさに驚きます。
横に川が流れており、おそらく増水している時は今登った道は川に化けるのではないでしょうか。



巨岩登りが終わっても厳しい道が続き、“これは道なのか!”と言いたくなるような岩石の道があります。
しかも岩肌が濡れているので滑りやすく、掴まるものもないこの道。これも道なのか!



何度目かの川渡りをした先には木の根が剥き出しになった道へと続く。
思わず鞍馬山の参道を思い出しながらも、あまり木の根を踏まないようにして歩いていく。



最後の坂道を登りきると見えてくるのは巨大な一枚岩の上から落ちてくる「落ヶ滝」の独特の姿。
水量は多くはないが、約20mの高さから落ちてくる滝は見応え充分です。



ここまでくるのに汗びっしょりとなっていたため、下の小さな滝壺まで行って顔を洗わせていただく。
「落ヶ滝」は直下してくる滝というより、岩肌を水が滑り落ちてくるといった姿で、独特の色合いをした岩肌に見惚れてしまう。



強く印象に残るのは、自分だけかもしれないが、濡れた岩肌の部分が“蓮華座に座る仏の坐像”に見えてしまう事。
その印象ゆえ、神が宿る滝というよりも仏の宿る滝という思いがする。



「落ヶ滝」の看板の後方に道があったので登って別角度から滝を見る。
急な傾斜でずり落ちそうなこの道は、実は先に通じておらず、滝を上側から見たい人が踏み固めた道のようです。

この位置から見ると、滝の左上に丸みを帯びた巨岩が重ねられているのが見えるが、不安定そうに見える巨岩がよく落ないものだと感心する。
ここまで来れて良かった、素晴らしい姿を拝ませてくれてありがとう、無事に帰れるようお守りください、いろいろな思いを込めて手を合わせて「落ヶ滝」を後にする。



帰り道、遊歩道に出るまでの山道はもう気合で降りきるのみ。武道の経験などないが苦しい場所では“押忍!押忍!”とつぶやきながら降りていく。
遊歩道まで出るとあとは単調に歩くのみとなるが、途中で当方を和ませてくれるかのようにキンモンガが姿を見せてくれた。
キンモンガは金色の紋が特徴的で綺麗な蝶だが、分類上は蛾の仲間で低山でよく見かける。



今回、金勝山の一部を歩いたことで最短ルートでなら「狛坂磨崖仏」まで歩けるだろうと思えるようになりました。
これまでは「栗東歴史民俗博物館」にあるレプリカの「狛坂磨崖仏」で辛抱していましたが、いつの日か間近に拝することに現実味を帯びてきたような気がします。


コメント
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