
山室湿原は2万年~2万5千年前に姉川が山東盆地を南流していた時に小沢が封鎖されて形成したと推定されています。
2万5千年前は氷河期末期となり、湿原植物の他に湿原が寒冷期に成立したこともあって寒地性植物も生育しているといいます。
現地までうまく辿り着けるか心配でしたが、見やすい所に看板があり、迷うことなく到着出来ました。

山室湿原に駐車場としてはありませんが、道路脇に3台くらい車が停められる場所があり、そこから田圃道を10分ほど歩きます。
程なく入口が見えてきて、鉄柵から中に入るのですが、初めての場所で他には誰も来ていないのでちょっと不安を感じつつ鉄柵の中に入ります。

少し先に山室湿原の鉄柵があり、どうやらここからが湿原への入口のようです。
山登りで木道のある湿地を歩くことがありますが、山室湿原は木道の下はほぼ湿地かぬかるみなので歩きは要注意です。

木道は安定してはいるものの、余裕があるほどの巾はないため、よろめいたら足はドボンです。
足だけならまぁ辛抱できますが、カメラごと転落したら...被害が怖ろしいので足元&バランスに気を配ります。

好きではないシダに覆われた木道もあります。
足元の木道では何度も現れるトカゲの姿に一瞬ヒヤヒヤしたり、蜘蛛の巣がやたらと多くてかわしつつも顔面直撃は数度に及びます。
汗で濡れた顔に蜘蛛の糸がネトネトと纏わりついてとても気持ちが悪い。

落ちたら泥まみれという場所もあり、木道と低い段を渡っていくのでアスレティックにきた気分になります。
一応一回りしたのですが、花もトンボも見つからない。復路でもう一度探してみます。

湿原のところで小さな赤いものが動くのが見えたのでじくり見てみたらハッチョウトンボがいた!
初見ですが、想像以上に小さい。
ハッチョウトンボは日本一小さなトンボで世界的にも最小の部類に属するトンボとされています。

留まったらあまり動かないのは良いけど、小さすぎてピント合わせに苦労します。
しかも足元が木道で安定していないのでカメラが揺れる。最後は木道に座り込んで撮りました。

体長20mmほどですので5円玉よりも小さく、その付近には計3匹のハッチョウトンボ♂の姿がありました。
真っ赤なトンボということではショウジョウトンボもいますが、実際に見ると見間違う可能性がゼロに等しい位に大きさが違います。

下は帰りに別の場所で見かけたショウジョウトンボです。
裸眼では細かいところまで見えませんが、写真だとサイズ以外にも違いが確認出来ます。

次はコオニヤンマと思われる個体を発見!
同定ミスをしているかもしれませんが、トンボって結構識別に悩んだりするんですよね。


トンボは他にはオオシオカラトンボとシオカラトンボくらいだったでしょうか。
イトトンボの仲間がいたかもしれないが、しっかり見ていませんでした。

花はちょうど端境期だったのでしょうか。小さな白い花(ミカヅキグサ?)が一部に咲いていたのみ。
しかし、今シーズンまだ見ていなかったネジバナを発見!2カ所で咲いていました。

木道を行ったり来たりしている間中、まぁとにかくどんだけ蜘蛛の巣が張ってるんや!といった感じで悩まされました。
下のような蜘蛛の巣にはさすがに引っ掛からなかったけど、直撃していたら大変でした。

帰り道の何ヶ所かでオニユリが咲いているのを見かけました。
オニユリが咲き出したらもう夏ですね。

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