1970年代に長浜駅から数分の場所、現在の曳山博物館の向かい側にパウワースという商業施設があり、駅前の平和堂と並ぶ田舎町の2大ショッピングセンターでした。
ビルの5階は数店の飲食店が店舗を構える飲食街があり、ゲーセンもあったように記憶しています。
レコード店やスポーツ店に服屋さんなども入っていたので、中学生くらいなら行けば用が足りるようなビルでした。
その後は時代の流れもあって衰退していき数年前に取り壊しされてしまったようですが、今は分譲マンションが建てられ、併設されるように「湖のスコーレ」という新しい商業施設がオープンしています。
1階には家具や生活道具などが販売されるストアが入っており、フロアーには開放感のある喫茶室やチーズ製造室など「発酵」をテーマにした施設があります。
ストアにはシンプルで使い勝手の良さそうな生活道具が200坪のスペースに並び、ストアの奥の縦長の空間には古書・新刊の並ぶ本屋さんがあります。
本屋さんの話はあとで紹介しますが、本屋さんのスペースの2階にあるGALLERYでは「やまなみ工房」の榎本高士さんの美術展が開催中です。
「やまなみ工房」は甲賀市にある障がい者多機能型事業所で、障がいを持つ方が個性豊かに自分らしく生きる事を目的に様々な表現活動に取り組まれている施設です。
滋賀県の作家によるアールブリュット展では必ずといっていいほど「やまなみ工房」の作家さんの作品が展示されますが、それぞれの作家さんの多様性にとんだ作品は個性豊かで魅入ってしまう作品が多い。
今回の出展の榎本高士さんは、「やまなみ工房」での作業に従事し、表現活動を始められたのは10年が経った頃からだといい、今回展示された平面作品の他に立体作品も作られているようです。
アブストラクト作品のような線と円の絵画が多く、単色の絵もあればカラフルな絵もありますが、絵は思い通りにあるいは無作為に筆やクレヨンで自由に描かれています。
少し作風が違うのは2014年に創られたNo Titleの作品群で、書き殴ったような力強さと色のバランスで描かれたペインティングアートとも呼べる作品群です。
この作品群はどれも力強さや勢いを感じる絵で、似ているようでありながらも、どの絵も個性があります。
作品には値段が付けられて販売されており、もっとも魅力を感じた作品の販売価格は3万円です。
白と黒の入り混じったような絵の具で描いた太い線の上に黒の細い線、その上には朱色がかった赤で線が描かれ、絵はダンボール箱に描かれている。
展示室の隅には山際正己さんの「正己地蔵」が並んでおり、その表情は同じように見えて全てのお地蔵さんに個性があります。
「正己地蔵」20年以上変わることなく制作され、作品は何十万体を超えるといいます。
2階のGALLERYから1階のストアへ戻ると、「正己地蔵」と大原菜穂子さんの「菜穂子地蔵」が販売されており、やまなみ工房の作家の絵をあしらったトートーバッグやポストカードが販売されています。
山際正己さんの地蔵はユーモラスで愛嬌があるのに対して、大原菜穂子さんの地蔵は優しく穏やかでありつつも可愛いお地蔵さんという印象で、2人とも滋賀のアールブリュット展ではよく作品を見かけます。
1階の本屋さんには新刊と古書が並びますが、セレクトされた本は独特の価値観で選ばれた本で、本好きの方にはたまらないコーナーです。
草間彌生の作品集や土門拳、エゴン・シーレの本。コリン・ウィルソンにレイ・ブラッドベリー、音楽系ではブーレーズにジョンケージ、精神世界ではバグワン・シュリ・ラジニーシ。
当方がよく読む作家の藤原新也、沢木耕太郎、星野道夫、白洲正子になんと埴谷雄高の本までもが置かれている。
本はセレクトした方の生きた時代を感じさせる本が多く、嬉しくなるラインナップでしたが、本は時代や世代に限られたものではないですから、これから先も読み継がれていく本なのだと思います。
残念ながらお店は2月末日までの開催ということのようですが、訪れた人の中には熱心に本を見られている方もおられ、ネットやデジタルでは伝わりにくい本の文化の良さを再認識しました。
GALLERYやストアには滋賀県立美術館で開催中のアールブリュット展「人間の才能 生み出すことと生きること」のチラシが置かれていました。
新型コロナが異常な速度で蔓延していますので、コロナ渦がもう少し落ち着いてくれないと行けないかもしれませんね。
ビルの5階は数店の飲食店が店舗を構える飲食街があり、ゲーセンもあったように記憶しています。
レコード店やスポーツ店に服屋さんなども入っていたので、中学生くらいなら行けば用が足りるようなビルでした。
その後は時代の流れもあって衰退していき数年前に取り壊しされてしまったようですが、今は分譲マンションが建てられ、併設されるように「湖のスコーレ」という新しい商業施設がオープンしています。
1階には家具や生活道具などが販売されるストアが入っており、フロアーには開放感のある喫茶室やチーズ製造室など「発酵」をテーマにした施設があります。
ストアにはシンプルで使い勝手の良さそうな生活道具が200坪のスペースに並び、ストアの奥の縦長の空間には古書・新刊の並ぶ本屋さんがあります。
本屋さんの話はあとで紹介しますが、本屋さんのスペースの2階にあるGALLERYでは「やまなみ工房」の榎本高士さんの美術展が開催中です。
「やまなみ工房」は甲賀市にある障がい者多機能型事業所で、障がいを持つ方が個性豊かに自分らしく生きる事を目的に様々な表現活動に取り組まれている施設です。
滋賀県の作家によるアールブリュット展では必ずといっていいほど「やまなみ工房」の作家さんの作品が展示されますが、それぞれの作家さんの多様性にとんだ作品は個性豊かで魅入ってしまう作品が多い。
今回の出展の榎本高士さんは、「やまなみ工房」での作業に従事し、表現活動を始められたのは10年が経った頃からだといい、今回展示された平面作品の他に立体作品も作られているようです。
アブストラクト作品のような線と円の絵画が多く、単色の絵もあればカラフルな絵もありますが、絵は思い通りにあるいは無作為に筆やクレヨンで自由に描かれています。
少し作風が違うのは2014年に創られたNo Titleの作品群で、書き殴ったような力強さと色のバランスで描かれたペインティングアートとも呼べる作品群です。
この作品群はどれも力強さや勢いを感じる絵で、似ているようでありながらも、どの絵も個性があります。
作品には値段が付けられて販売されており、もっとも魅力を感じた作品の販売価格は3万円です。
白と黒の入り混じったような絵の具で描いた太い線の上に黒の細い線、その上には朱色がかった赤で線が描かれ、絵はダンボール箱に描かれている。
展示室の隅には山際正己さんの「正己地蔵」が並んでおり、その表情は同じように見えて全てのお地蔵さんに個性があります。
「正己地蔵」20年以上変わることなく制作され、作品は何十万体を超えるといいます。
2階のGALLERYから1階のストアへ戻ると、「正己地蔵」と大原菜穂子さんの「菜穂子地蔵」が販売されており、やまなみ工房の作家の絵をあしらったトートーバッグやポストカードが販売されています。
山際正己さんの地蔵はユーモラスで愛嬌があるのに対して、大原菜穂子さんの地蔵は優しく穏やかでありつつも可愛いお地蔵さんという印象で、2人とも滋賀のアールブリュット展ではよく作品を見かけます。
1階の本屋さんには新刊と古書が並びますが、セレクトされた本は独特の価値観で選ばれた本で、本好きの方にはたまらないコーナーです。
草間彌生の作品集や土門拳、エゴン・シーレの本。コリン・ウィルソンにレイ・ブラッドベリー、音楽系ではブーレーズにジョンケージ、精神世界ではバグワン・シュリ・ラジニーシ。
当方がよく読む作家の藤原新也、沢木耕太郎、星野道夫、白洲正子になんと埴谷雄高の本までもが置かれている。
本はセレクトした方の生きた時代を感じさせる本が多く、嬉しくなるラインナップでしたが、本は時代や世代に限られたものではないですから、これから先も読み継がれていく本なのだと思います。
残念ながらお店は2月末日までの開催ということのようですが、訪れた人の中には熱心に本を見られている方もおられ、ネットやデジタルでは伝わりにくい本の文化の良さを再認識しました。
GALLERYやストアには滋賀県立美術館で開催中のアールブリュット展「人間の才能 生み出すことと生きること」のチラシが置かれていました。
新型コロナが異常な速度で蔓延していますので、コロナ渦がもう少し落ち着いてくれないと行けないかもしれませんね。
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