西国三十三カ所第31番札所「長命寺」は、琵琶湖畔にある長命寺山の中腹にある聖徳太子の開基と伝わる天台宗系単立の寺院です。
長命寺がある奥津山は現在の地形からは想像しにくいが、かつては琵琶湖最大の島だったといい、昭和の干拓工事によって地続きになったとされます。
西国巡礼は、舟で第30番札所「竹生島 宝厳寺」から参拝し、また舟で渡って第32番札所「繖山 観音正寺」に参拝していたといいますので難所の寺院だったともいえます。
「津田山」には「姨綺耶山」と「奥島山」の別名があり、そのうちの「姨綺耶山(いきやさん)」は長命寺の山号。
「奥島山」とはこの地がかつて琵琶湖最大の島だった奥津島の最高峰だったことによるという。
以前に長命寺山~津田山まで登り「天照大神の石座」や山頂の「天之御中主命」まで行きましたが、実はその先に「天之御中主尊」が祀られているのを知らず、今回改めて登り直しました。
「長命寺」は湖岸から808段の石段の参道を登るのが本来の巡礼ですが、石段の最終部近くまで車で林道を登ることも出来ます。
長命寺山や津田山(姨綺耶山・奥島山)へ登る場合は、駐車場から林道を少し下ったところに登山口がありますのでそこから登山開始となります。
登山道の最初の方には石仏が祀られているエリアがあります。
長命寺の上部へ向かって登っていますし、山は死者が帰る場所と考えると冥途へ向かって歩いて行くような気持にもなります。
ほどなく分岐がありますので「長命寺山」の山頂へ向かって登っていきます。
長命寺山の山頂は周囲が樹木に覆われていますので、景観は望めないので写真だけ撮って折り返して、登山道へ戻ります。
山頂部から先にも道が続いていましたが、どこにつながっているのか分からない道です。
長命寺山の山頂への道は訪れる人が少ないのでしょうか、やや荒れ気味の道になっています。
登山道に戻って津田山を目指しますが、ピークは見えるもののまだまだ遠そうですね。
今回は津田山のピークを越えて休暇村側に下った「天之御中主尊」がピストンの折り返し地点ですので、あの山の向こう側まで行かなければならない。
津田山方面へは少し下ったり登ったりしながら進むことになりますが、シダのよく生えている場所があり、あまり気持ちが良くない。その部分は小走りして駆け抜ける。
長命寺山から津田山への稜線は勾配が少ないので歩きやすいのですが、津田山の山頂への道はきつくなってきます。
岩場が多くなってくると津田山の山頂域に近づいてきているのが感じられるようになる。
個人的には岩場登りがある山を好みますが、湖東・湖南地方には信仰のある巨石がある山が多い。
津田山には少なくとも3つの磐座がありますが、長命寺側から登って最初に出会う磐座は「天照大神の石座」と呼ばれている巨石です。
左にある夫婦岩のような2つの巨石には注連縄が掛けられており、信仰の対象となっている石座であることが分かる。
天岩戸という雰囲気はないものの、山頂には津田山の御神体となる磐座があることから、山頂直下にあるこの石座は神の領域との境の結界なのか、石座自体がご神体なのか。
山頂の磐座を挟んでこの「天照大神の石座」と「天之御中主尊」が密集して祀られているのはなぜなのでしょう。
山頂部には石垣で囲まれた結界の中に「天之御中主命」が祀られ、磐座祭祀場のようになっており、この場所は天祖道という団体がお祀りされているという。
津田山には山頂の「天之御中主命」と山頂を琵琶湖側に下った場所の「天之御中主尊」の2つの天御中主神が祀られています。
元々の信仰の形がよく見えないのですが、この磐座は琵琶湖岸にある「藤ヶ崎龍神」の奥宮という説があるそうなので興味深く感じる。
磐座は正面はなだらかな小山のような姿をしていますが、後部には天に突き刺さるように上に向かって尖った岩もある。
山頂付近にありすぐ手前の祠には供え物も多いため、前回登った時にここが終点と錯覚して引き返してしまったのもやむを得ない。
山頂は祠の祀られた磐座の少し先にあり、山頂表示は「姨綺耶山・津田山・奥島山」の3つの名前が書かれている。
標高は424.5mの低山で、長命寺林道登山口から約1時間の行程です。
山頂から反対方向へ山を下って行って今回の目的であった「天之御中主尊」の磐座に到着する。
木製の表示柱が立てられていて、磐座の前には祭祀に使うような大きな岩が置かれている。
これほどの磐座を今まで見逃していたのはもったいないことをしていたと思いつつ、かつて島だったとされる山に幾つもの磐座が存在していることに不思議さを感じます。
神体山として信仰されていたのは間違いありませんが、同じ神を祀る磐座が2つ存在するのは謎として残ります。
さて、再び登り返して山頂を過ぎると次は山頂西の岩場へと進み、「空奏テラス(そらかな)」という展望スポットに立ち寄って休憩とします。
「空奏テラス」は絶景が見られる場所として人気が高く、訪れた時には巨石の上で料理してランチを楽しんでおられる方々に毎回出会います。
空奏テラスの巨石は最初の段を登って琵琶湖側にせり出した絶壁の上まで行って景色を楽しむことができる。
先端の絶壁は落ちたら最期なので少し怖いですが、平坦な岩の上に腰かけてしまえば絶景の岩場になります。
琵琶湖はほぼ風も波のないべた凪で、沖島が綺麗に見えていました。
素晴らしい絶景スポットとして整備され、訪れる方が多いようですが、ランチタイムなどは混雑するかもしれません。
空奏テラスの正面には比良山系の山々が望め、左手には対岸に比叡山、手前は野洲から守山方向でしょうか。
山頂の「天之御中主命」を奥宮とするとされる「藤ヶ崎龍神」もこの方向かと思います。
これまで“山頂の磐座を見て山頂を踏まず”ということはありましたが、今回は“山頂は踏んだが磐座を見ず”ということでの再登山でした。
山の中腹の長命寺の境内にも信仰される巨石が点在していますので、この山の信仰は巨石への信仰から始まっているのかと感じます。
長命寺がある奥津山は現在の地形からは想像しにくいが、かつては琵琶湖最大の島だったといい、昭和の干拓工事によって地続きになったとされます。
西国巡礼は、舟で第30番札所「竹生島 宝厳寺」から参拝し、また舟で渡って第32番札所「繖山 観音正寺」に参拝していたといいますので難所の寺院だったともいえます。
「津田山」には「姨綺耶山」と「奥島山」の別名があり、そのうちの「姨綺耶山(いきやさん)」は長命寺の山号。
「奥島山」とはこの地がかつて琵琶湖最大の島だった奥津島の最高峰だったことによるという。
以前に長命寺山~津田山まで登り「天照大神の石座」や山頂の「天之御中主命」まで行きましたが、実はその先に「天之御中主尊」が祀られているのを知らず、今回改めて登り直しました。
「長命寺」は湖岸から808段の石段の参道を登るのが本来の巡礼ですが、石段の最終部近くまで車で林道を登ることも出来ます。
長命寺山や津田山(姨綺耶山・奥島山)へ登る場合は、駐車場から林道を少し下ったところに登山口がありますのでそこから登山開始となります。
登山道の最初の方には石仏が祀られているエリアがあります。
長命寺の上部へ向かって登っていますし、山は死者が帰る場所と考えると冥途へ向かって歩いて行くような気持にもなります。
ほどなく分岐がありますので「長命寺山」の山頂へ向かって登っていきます。
長命寺山の山頂は周囲が樹木に覆われていますので、景観は望めないので写真だけ撮って折り返して、登山道へ戻ります。
山頂部から先にも道が続いていましたが、どこにつながっているのか分からない道です。
長命寺山の山頂への道は訪れる人が少ないのでしょうか、やや荒れ気味の道になっています。
登山道に戻って津田山を目指しますが、ピークは見えるもののまだまだ遠そうですね。
今回は津田山のピークを越えて休暇村側に下った「天之御中主尊」がピストンの折り返し地点ですので、あの山の向こう側まで行かなければならない。
津田山方面へは少し下ったり登ったりしながら進むことになりますが、シダのよく生えている場所があり、あまり気持ちが良くない。その部分は小走りして駆け抜ける。
長命寺山から津田山への稜線は勾配が少ないので歩きやすいのですが、津田山の山頂への道はきつくなってきます。
岩場が多くなってくると津田山の山頂域に近づいてきているのが感じられるようになる。
個人的には岩場登りがある山を好みますが、湖東・湖南地方には信仰のある巨石がある山が多い。
津田山には少なくとも3つの磐座がありますが、長命寺側から登って最初に出会う磐座は「天照大神の石座」と呼ばれている巨石です。
左にある夫婦岩のような2つの巨石には注連縄が掛けられており、信仰の対象となっている石座であることが分かる。
天岩戸という雰囲気はないものの、山頂には津田山の御神体となる磐座があることから、山頂直下にあるこの石座は神の領域との境の結界なのか、石座自体がご神体なのか。
山頂の磐座を挟んでこの「天照大神の石座」と「天之御中主尊」が密集して祀られているのはなぜなのでしょう。
山頂部には石垣で囲まれた結界の中に「天之御中主命」が祀られ、磐座祭祀場のようになっており、この場所は天祖道という団体がお祀りされているという。
津田山には山頂の「天之御中主命」と山頂を琵琶湖側に下った場所の「天之御中主尊」の2つの天御中主神が祀られています。
元々の信仰の形がよく見えないのですが、この磐座は琵琶湖岸にある「藤ヶ崎龍神」の奥宮という説があるそうなので興味深く感じる。
磐座は正面はなだらかな小山のような姿をしていますが、後部には天に突き刺さるように上に向かって尖った岩もある。
山頂付近にありすぐ手前の祠には供え物も多いため、前回登った時にここが終点と錯覚して引き返してしまったのもやむを得ない。
山頂は祠の祀られた磐座の少し先にあり、山頂表示は「姨綺耶山・津田山・奥島山」の3つの名前が書かれている。
標高は424.5mの低山で、長命寺林道登山口から約1時間の行程です。
山頂から反対方向へ山を下って行って今回の目的であった「天之御中主尊」の磐座に到着する。
木製の表示柱が立てられていて、磐座の前には祭祀に使うような大きな岩が置かれている。
これほどの磐座を今まで見逃していたのはもったいないことをしていたと思いつつ、かつて島だったとされる山に幾つもの磐座が存在していることに不思議さを感じます。
神体山として信仰されていたのは間違いありませんが、同じ神を祀る磐座が2つ存在するのは謎として残ります。
さて、再び登り返して山頂を過ぎると次は山頂西の岩場へと進み、「空奏テラス(そらかな)」という展望スポットに立ち寄って休憩とします。
「空奏テラス」は絶景が見られる場所として人気が高く、訪れた時には巨石の上で料理してランチを楽しんでおられる方々に毎回出会います。
空奏テラスの巨石は最初の段を登って琵琶湖側にせり出した絶壁の上まで行って景色を楽しむことができる。
先端の絶壁は落ちたら最期なので少し怖いですが、平坦な岩の上に腰かけてしまえば絶景の岩場になります。
琵琶湖はほぼ風も波のないべた凪で、沖島が綺麗に見えていました。
素晴らしい絶景スポットとして整備され、訪れる方が多いようですが、ランチタイムなどは混雑するかもしれません。
空奏テラスの正面には比良山系の山々が望め、左手には対岸に比叡山、手前は野洲から守山方向でしょうか。
山頂の「天之御中主命」を奥宮とするとされる「藤ヶ崎龍神」もこの方向かと思います。
これまで“山頂の磐座を見て山頂を踏まず”ということはありましたが、今回は“山頂は踏んだが磐座を見ず”ということでの再登山でした。
山の中腹の長命寺の境内にも信仰される巨石が点在していますので、この山の信仰は巨石への信仰から始まっているのかと感じます。
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