久しぶりに靴磨きをした。玄関にある私の靴と女房の靴を磨いた。女房に言わせれば、10年ぶりだそうだ。合計10足くらいまとめて汚れを払い、クリーナーを付けて布で磨いた。さらにクリームで艶出しをと思ったが、茶色、黒、中間色などあり面倒くさくなり途中で止めた。どうも、クリーナーも皮に合わせていろいろな種類を使い分けないといけないらしい。
そういえば子どもの頃、よく父親の靴磨きをさせられた。あの頃はただ靴クリームを靴のいろいろなところにポチポチと塗りつけ、布で延ばして、磨いた。ときどき息を吐きかけてゴシゴシこすった。
当時は繁華街にはまだそこそこに靴磨きの人がいた。道路端の足置き台にのせたお客さんの靴を磨き上げるやり方を見て真似をした。靴に足を入れて、足が小さいので靴が左右にガタガタ揺れないように足先に力をこめて押さえつける。そして、最後の仕上げとばかりに、布の両端を持って、靴先を左右にこすり磨きあげる。曇りがとれ、キラキラ光る靴先を見て子供心にもなんだか嬉しくなったものだ。
そういえば、わが子にはこのようなお手伝いをほとんどさせていない。「勉強しなさい」とも言っていないのだが、なぜだろう。今日は、息子の靴まで磨かなくて良かった。
ネットで靴磨きの仕方を調べて、クリーナー、クリーム、防水スプレー、サドルソープ、ミンクオイルなどいろいろな材料を靴の素材や状況に合わせて使うことを知った。
靴磨きの目的も、靴の皮を良い状態に保つためのメンテに主目的がある場合と、ピカピカに光らせることを主目的にする場合とではやり方が少し異なるようだ。
なお、当然ご存知と思うが、2足以上の靴を交互に履いた方が長持ちする。また週に1回はクリーナーで汚れや古いクリームを落とすことが望ましいのだが・・・・・。せめて、防水スプレーを用意しておいて、雨の日の朝にでも使うようにしたい。
靴クリームにも多くの種類がある。
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乳化性:乳化性クリームはワックス、油、水の3成分を乳化剤で混合乳化したもので、ペ一スト状か液状で、ビンまたはチューブに入っている。普段の手入れに最適なクリームだ。
油性:ワックスと油の2成分から成り、半固形で、缶に入っている。水が入っていないので防水性の点で優れている。ここ一番ピカピカにしたいときにはツヤ、防水性が高い油性クリームを使うが、油性ばかりを使っていると皮がひび割れする。
エアゾール:霧状の油性タイプ、泡沫状の乳化タイプの2種類があり、缶に入っている。
クリーナー(汚れ落とし):チューブ入り、乳液状、エアゾール、固形などのタイプがあり、種類には油性、乳化性(中性、アルカリ性)があり、ワックス併用もある。革にあったクリーナーを選ぶことが必要で、起毛革製品(スエード、べロア調)などには、専用のクリーナーを使う必要がある。
直接靴に塗ると変色などの心配があるので、布に取ってから使う。
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正式(?)な磨き方は以下の通りだ。私は、とてもこんな風にはできないが。
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靴に付いているゴミやほこりはやさしく落とす。コバ(底の縁の部分)の汚れもブラシを使って落とす。
クリーナーで靴に付いている古いクリームやワックスを落とす。
艶を出すというよりも皮を保護するために、乳化性クリームをやわらかいブラシで全体に伸ばす。
つま先と、かかとの部分に油性クリーム(ワックス)を塗る。柔らかい布を指に巻き、ワックスを塗って水を1滴つけて伸ばし、この作業を20回くらい行う。最初はワックスを多めで水を少なめにし、だんだんワックスを少なめで水を多めにしていく。