hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

墓参りへ

2007年01月24日 | その他

我が家のお墓は都内の麻生十番にある。久しぶりに墓参りに行った。



子どもの頃、両親に手を引かれて、お寺の階段(当時は階段だった)を一段一段登りながら、はるかに見えるてっぺんまで、「まだまだある、何てすごい階段なんだろう」と思った。

ずっと歳を経て青年になって久しぶりにこのお寺に来たときには、階段を登りながら、「あんなにすごいと思ったのに。何だ、こんなとくになんてことはない坂だったのか」と思った。

今日少しだけ年老いて、この坂がまた長くきついものになって来た。年取って子供がえりしたということなのだろうか。

それにしても、にぎやかな麻布十番の商店街をぬけて、まわりを見下ろす、ちょっとした山の上のお寺に登ると、そこは木々が茂る別天地だった。木々に囲まれた一角に佐賀の殿様、鍋島家の大きな墓が並ぶ荘厳な場所があり、こどもの時こわごわのぞきに行ったものだった。もう十年以上前になるだろうか、そのあたりも斬新な新しいお墓に変わってしまった。



今やお寺の本堂の向こう側に上部が膨らんだ元麻布ヒルズが迫り、景観が台無しと住職さんが嘆いていた。これだけ高く、すぐ傍だと、多少大きな木があっても隠すのは無理だ。



墓地からも六本木ヒルズのビル群が目の前にあって、荘厳だった雰囲気を壊している。

東京はどの地域も新しい建物になって、古い建物は、神社とお寺しか残らないように思える。新しいものと古いものが調和する道はないのだろうか。


コメント
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