hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

「赤毛のアン」を読む

2007年09月11日 | 読書

あと数ヶ月で高齢者に仲間入りするおじいさんが「赤毛のアン」を読みました。

奥様がカナダのプリンス・エドワード島に行きたいと言い出し、9月終わりから9日間カナダ東部へ行ってきます。ナイヤガラの滝やケベックにも寄りますが、赤毛のアンの家などがあるキャベンディシュがメインの旅行です。旅行案内書には、「恋人の小径」、「お化けの森」など何と言うことない散歩道や木々の間の道、モンゴメリのお墓、田舎の郵便局が写真付で示されています。わけも分からないところで3泊しても仕方ないので、「赤毛のアン」を読むことにしました。

子供のころは本など買ってもらえなかったので、子供向けの本はほとんど読んだことがなく、わけも分からず「漱石全集」や、船橋聖一のなまめかしい本などを読んでいました。この歳になってから「赤毛のアン」を読むとは思いませんでした。

「赤毛のアン」は、原題が「Anne of Green Gables」で、カナダのプリンス・エドワード島の田舎で育ったルーシー・モンゴメリーが1908年に発表した小説です。Green Gablesはアンが住む家の名前です。

ついつい想像をたくましくして夢想の世界に入ってしまい大失敗するアン。不幸な生い立ちと環境にめげず元気いっぱいで、おしゃべりをどうしても我慢できないアン。魅力的な女の子像の創造に成功していて、その成長過程が良く表現がされています。孤児のアンをひきとった冷静な母代わりのマイラなど周囲の人々の描き分けも見事です。どうしても、いまだに(?)しとやかさを要求されることが多い女性には、活発、おてんばで、それでいてロマンティックな憧れをもつアンの物語は人気があるのでしょう。

私も若者のときにこの小説を読んでいれば、女の子のロマンティックな憧れをすこしは理解できて、そして、・・・かもしれなかった。などとあらぬことを考えてしまいました。
いやいや、そうではなく、毎日のように奥様から、「まったく人の気持ちがわからないんだから」などと言われないようになっていたかもしれません。

この本を読んで、アン関連施設の観光も興味を持って見られるようになるだろうし(?)、世界でもっとも美しい島と呼ばれるプリンス・エドワード島も愉しみになってきた。

赤毛といえば、勤めていたとき、海外から打ち合わせに来た人の中に赤毛の女性がいた。ニンジンのように鮮やかな朱色だった。気をつけていたのだが、われわれの視線を感じたのか、「髪を染めているわけではないんです。アイルランドには赤毛の人がけっこういますよ」と言っていた。



コメント (1)
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