hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

バンクーバー旅行2023  (6)バンデューセン植物園 VanDusen Botanical Garden

2023年07月11日 | バンクーバー

 

ダウンタウンの南、クイーンエリザベス公園から歩いて30分ほどの西にあるバンデューセン植物園VanDusen Botanical Gardenに行った。

 

かってのゴルフコースを植物園にした22ヘクタールの広大な敷地に多様な植物が植えられている。

 

Oak Streetからアプロ―トに入り、ゆるやかに波打つ屋根を持つ建物の前で停まる。
シニア料金 $8.6×2 を支払い入園し、さっそくカフェスペースでやれやれとコーヒーやラテを飲んで一休みしてから、植物園に入る。

 

建物を出て、直ぐの庭園。ハナミズキが並ぶ。

 

季節柄、華やかとは言えないバラ園。

 

数少ない満開のバラ。

 

青く尖っているのがマツカサアザミで、ピンクがセイヨウノコギリソウらしい。( by Google Lens)

 

これはどう見てもアメリカ原産のアジサイのアナベルでしょう。

 

このすべてが垂れ下がってしまった木は、Snake-branch Spruce。鏡をみるようで‥‥。

 

看板にはHimalayan White Birch とあった。ちょっと太いけど白樺じゃない?

 

看板にはFoxtail Lilyとあり、名前のままだと思ったが、ネット検索するとまっすぐに突っ立ったものばかり。たまたま倒れてしまったのだろうか?

 

園の奥の方にある滝。

 

ナツツバキ(by 相方)

 

迷路(Meze)。以前、入ったら意外と時間がかかって焦ったので、今回は遠くから眺めただけ。

 

大きなルピナスが壮観。

 

きれいに植栽された花々。

 

ベゴニア

 

養蜂場

 

ようやく見つけた休憩所。

 

 

 

近くに行ったら、でかすぎる。

 

園内をブラブラ回って、くたびれ切った私がいた。

 

帰りも職員の人に頼んでタクシーを呼んでもらい、ダウンタウンへ帰った。

今日も、スーパーIGAで、大量なのに安価なブルーベリー・アメリカンチェリーを買ってホテルへ。

明日は、乗り降り自由の“HOP-ON, HOP-OFF” バスでグランビル・アイランドのパブリック・マーケットへ行き、市内観光もを楽しもう。

 

バンクーバー旅行2023  (7) グランビルアイランドと市内」に進む。

 

バンクーバー旅行2023  (5) クイーン・エリザベス公園」に戻る。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バンクーバー旅行2023 (5)クイーン・エリザベス公園Queen Elizabeth Park

2023年07月10日 | バンクーバー

 

ダウンタウンの南にあるクイーンエリザベス公園Queen Elizabeth Parkに行った。

このブログでも、「クイーン・エリザベス公園へ」というタイトルで、2007年6月と、2010年5月に登場する。久しぶりに読むと、同じようなことを書いていていやになる。いや、いや、10年以上前の私のブログなど誰も覚えているわけがない、本人もすっかり忘れていたのだから。

ということで、性懲りもなく、3回も同じようなことを書いてしまう。

 

クイーン・エリザベス公園は、1940年にバンクーバーを訪れたエリザベス2世女王の母エリザベス王妃を記念した公園だ。

 

かって私たちが元気だったころは、ダウンタウンから南へ、市バスで行った。郊外ではバス停はないし、案内はチンプンカンプン(死語?)だし、通り過ぎる道路名を見て、地図をチェックしながら、ここだと思うところで降りたものだった。

 

より年取った今回はホテルからタクシーとした。$25ほどだったと思う。

入園は自由で、無料だ。

 

まず向かったのは頂上付近でダウンタウンを遠く見下ろすレストラン ”Seasons in the Park ” 。かってクリントン、エリツィンの両大統領が会談したことで有名……だった。

 

クリントンの写真が飾ってあった。

 

大きな窓から、遥かにダウンタウンのビル群が眺められる。

 

店内の様子の撮影は遠慮して、天井とシャンデリアのみ。

 

パンと、私は、このところ入れ込んでいるクラムチャウダー。味が深というほか表現できない美味。

 

相方はマッシュルーム・スープ。

 

メインは “BC COD & CHIPS”。恐れていたとおりの量。

相方は、”BEEF BURGER” 。こちらも恐れを裏切らない量。

頑張ったが、かなりの量を箱に詰めて持ち帰り。帰りがけによったスーパーで買った果物(プラム、ブルーベリー、バナナ)と共にホテルでこっそり食べて、晩飯とした。結局、チップ込みで$85の出費も高くない。

 

 

外に出て、見晴らしの良い場所から拡大してパチリ。

 

いつもの三人組がまだ立ったままだった。

未だにスマホでなくカメラを持って「もっと左へ」と指示している人も。

 

エレムルス(by Google Lens)

 

おばけのような木の下でランチする二人。

 

こんな背の高いタンポポがあるなんて。葉はタンポポ間違いなし。

 

崖の下の公園は上から見下ろすのみ。前回は、ためらうことなく下へ降りて、散歩したのに。

 

花嫁、花婿がカメラマン、女性だったが、を連れて撮影に。

 

熱帯温室 Bloedel Floral Conservatory。

シニア$5.2×2を支払って中へ。

 

パキスタキス(by Google Lens)

 

胡蝶蘭の一種?

 

オオキボウシインコ(by Google Lens)

 

タイハクオウム(by Google Lens)

 

この後、レストランでタクシーを呼んでもらって、タクシー番号メモをもらい、バンデューセン植物園へ。昔は地図を見ながら炎天下を30分歩いたものだが。
来たタクシーは番号が違っていたが、会社が同じだから良いのだとか言われて、よく分からなかったが日本人らしくあいまいにニコニコして、そのまま乗り込む。

 

バンクーバー旅行2023  (6)バンデューセン植物園」に進む。

 

バンクーバー旅行2023  (4)バンクーバー水族館」に戻る。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バンクーバー旅行2023 (4)バンクバー水族館Vancouver Aquarium

2023年07月09日 | バンクーバー

 

スタンレー・パークにあるバンクバー水族館Vancouver Aquariumに行った。

入口前にはネイティブ・アートのブロンズ製のシャチが鎮座する。

シニア料金$42.45を支払って入館。

 

くらげJellyfishは、ゼリーJellyからきている言葉だろうが、宝石jewelryからと間違いそうなほど美しい。

展示方法も工夫を凝らしている。

近づいて見ても懸命に動いているような気がしてカワイイ。

 

変なクラゲと思ったら、“Plastic Bag Jellyfish”とあった。要するにプラゴミの被害を訴える展示だった。

 

イソギンチャクが英語で ”sea ​​anemone” 海のアネモネと言うのを知った。う~ん、アネモネねぇ~。

 

ヒトデは英語でstar fish。そのままじゃん。

 

なんやこれ?と思ったが、どうも蛇の脱皮した皮のようだ。

 

そばに小さなカエルがいたのだが、蛇がいないことを祈ろう、と思ったら、カエルの名は「マダラヤドクガエル」らしく、蛇が食って死んでしまったのでないことを祈ろう。

 

アカアシガメRed-Footed Tsortoise.

 

鴇色(ときいろ)よりはるかに鮮やかなショウジョウトキ。

 

旨そうだなと思ってパチリ。アマゾン川に生息する食用魚・コロソマ。

「幼魚は銀色で胸部が赤く、ピラニアと酷似する。これは、ピラニアが共食いを避ける性質を利用し、ピラニアから襲われないためであると考えられている。」(ウィキペディアによる)

 

カリフォルニアナマコGiant Sea Cucumber。ナマコは英語でSea Cucumber。覚えやすいし勉強になる。

 

ナマケモノと聞くと、「ああ、あのゆっくり動くの」と馬鹿にしていたのに、英語でlazy personと聞くと、ちょっといやな感じ。

 

ラッコsea ​​otter。​​Otterはカワウソ。絶滅危惧種で、現在、国内で飼育されているのは3匹だけだという。

 

バンクーバー旅行2023  (5)Queen Elizabeth Parkクイーンエリザベスパーク」に進む。

 

バンクーバー旅行2023  (3)スタンレーパーク」に戻る。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バンクーバー旅行2023  (3) StanleyPark スタンレーパーク

2023年07月08日 | バンクーバー

 

6月末から7月初めまでカナダのバンクーバーで涼んでいた。気温は20度少々だが、日差しは強い。湿度が低いので日陰はひんやりする。半袖シャツで出かけるが、建物によっては冷房がきついのでカーディガンが手放せない。

 

今日は、ダウンタウンの北西、イングリッシュ・ベイに突き出た約400万平米のスタンレー・パーク Stanley Park。

かっては、二人乗り自転車で一周したこともあるのだが、いまや夢のよう。

 

 

スタンレー・パークの入口近くは、公園はもとより、散歩に最高なイングリッシュベイが近く、しかも勤め先のダウンタウンにも通えることから人気の地域となり、ビル群が乱立したという。

 

右手遠くにカナダプレイスに停泊するクルーズ船が見える。左手の三角形の屋根が並んだ建物は船が入るお宿(船庫?)。

 

洒落た建物は、“The Vancouver Rowing Club”でアスレチッククラブ。年3万円と書いてあったが、安いんじゃない?

 

スタンレー・パークは、ハイキングトレイルと自転車道で一周できる。

花を咲かせたこの大木の名は、

 

拡大したが不明。

 

枯れ木というよりゲイジュツ。

 

頭上を水上飛行機が、

Burrard Inletに着水した。観光? バンクーバー島への通勤に使っている人もいると聞いた。

 

公園の名前の由来になったカナダ総督ロード・スタンレーの像。

 

乗り降り自由の循環型バス“HOP-ON, HOP-OFF”が停車する“Stanley Park Pavilion” 。バラ園と水族館の近くだ。

 

バラ園

 

スタンレー・パークには、ライオンズ・ゲート橋を見下ろすプロスペクト・ポイント、巨木が並ぶ林間道など見どころ満載だが、省エネ旅行の今回はパス。

なお、スタンレー・パークを約1時間で一周する馬車もあるが、大人$50と高め。

 

 

バンクーバー旅行2023  (4)バンクーバー水族館」に続く。

 

バンクーバー旅行2023  (2)ギャスタウン」に戻る。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バンクーバー旅行2023  (2)ギャスタウン Gastown

2023年07月07日 | バンクーバー

 

6月末から7月初めまでカナダのバンクーバーで遊んでいた。

 

48時間有効で乗り降り自由の循環型バス「HOP-ON, HOP-OFFのバス」でギャスタウンGastownに出た。1867年、Gassy(騒がしい)というあだ名の男が原野に一軒の家を建て、バンクーバーの発祥の地になった。これがギャスタウンGastownの名の由来だ。

 

中央に小さく見えるのが、15分ごとに蒸気音を鳴らす名物の蒸気時計。

 

ランチ処を探していて、たまたま眺めが抜群という広告を見て、ほぼ屋台という小さな店に入った。

確かに眺めは良い。左手遠くにカナダプレイス、遥かかなたにウィスラーなどのノースバンクーバーの山々、手前にウオーターフロント駅から東へ約70㎞伸びる鉄道の車両 “WESTCOAST EXPRESS” が見える。

 

 

ときどきバラード入り江Burrard Inletに着水する水上飛行機が見える。

 

私は、クラムチャウダーで、複雑な味で極旨。

 

相方は、キャロット・ケーキと紅茶。

 

安くて、味も良いし、眺めもよい。

食べ終わって、食器や紙類などを分別してまとめていたら、ワーホリ(Working Holiday)の日本人女性が「こんな風にしておいてくれるのは日本人だけです」と笑っていた。

他人の仕事には手を出さないという合理的な欧米風の考え方もあるが、仕事の境界は互いにカバーする方が全体として効率的になるとの日本風の組織術もある。(こんなことで、大げさすぎ!)

 

立派なクラシックな外観のウォーターフロント駅は内部もなかなかのもの。

 

ここでも大蛇を扱う、なぜか露出の多い女性が。おじさんの注目点が……。

 

翌日、カナダディの7月1日、カナダプレイスへの途中、ギャスタウンでランチした。

入ったのはたまたま見かけた “The Old Spaghetti Factory” 。

 

にぎやかな繁華街の店で高級店ではないが店内はほぼ満員。

 

Latte ($2.95), Café Mocha ($2.95)

 

Bam Bam Shrimp ($8)

 

Soup & Salad ($13.75)

 

Chicken Tenders with Fries ($16.75)

 

店を出るとき、入口に長い行列ができていて、フフフ、いいじゃない。

 

 

バンクーバー旅行2023  (3)スタンレーパーク」に続く。

 

バンクーバー旅行2023  (1)カナダプレイス」に戻る。

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バンクーバー旅行2023  (1)カナダプレイス

2023年07月06日 | バンクーバー

 

7月1日のカナダディ(独立記念日)をまたがって7日間、カナダのバンクーバーを訪れた。

以下、多分10回に渡ってご報告。

 

バンクーバーは2007年以来5回目の訪問で、2007年には周辺観光も含め2か月滞在して遊び回っていた。このブログでも「カテゴリー」の「バンクーバー」をクリックすると83回分がずらずら出てくる。

 

ダウンタウンならどこもかしこも知っているつもりだったが、前回2017年から6年ぶりで、変わったところもあって、ダウンタウンでも道に迷うことになった。

 

到着日の翌々日、カナダプレイスに行き、観光案内所で市内地図をもらい、48時間有効で、乗り降り自由の循環型バス“HOP-ON, HOP-OFF”の券を買った。

 

アラスカへのクルーズ船だろうか、大きな船が。

 

前回2017年に来た時には工事中だったオリンピックのメディアセンタービルが完成し、現在屋根に草が生えたコンベンションセンター(?)になっているようだ。

 

ホテルのコンセルジュに行って「7月1日はカナダの建国記念日で何かイベントがあるのか、イングリッシュベイでの花火は?」と聞いた。

「11時から18時にカナダプレイスで催物があるが、花火は、バンクーバー市には金がないのでやらない」と笑いながら教えてくれた。いくつかの郊外市では花火を上げるようだが。

そこで7月1日に再びカナダプレイスに行くために、“HOP-ON, HOP-OFF”を捕まえて、チャイナタウンを通ると、何やら御祭りが。

 

カナダプレイスに着くと、舞台が設営されて、誰かが歌っている。

 

TVクルーもご登場。

 

自撮りする人もいて、皆ウキウキ。

 

そういえば、2007年にも同じような光景を見たことを思いだした。

 

 

屋台(?)も出て、バンクーバーにこんなに人がいたのかと思うほどの人込み。

 

大蛇にこわごわ触る男の子と、ちょっと離れて見ている女の子。

 

ともかく、前々日とは打って変わって、ただただ人、人、人のカナダプレイスでした。

 

明日の「バンクーバー旅行2023  (2)ギャスタウン」に続く。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月(2)の花

2023年07月05日 | リタイヤ生活

 

6月19日に届いた花

 

ガーベラ12本、真ん中に突っ立っているリアトリス2本、赤い玉のヒペリカム2本、一番後ろの葉っぱコーディライン1本

 

ガーベラはほとんど満開で、12本もそろうと豪華絢爛。ちょっと派手過ぎて……。

 

リアトリスは一つ一つの小さな花を見ると、けっこうカワイイのだが。

 

ヒペリカムは黄色い花が咲いて、そのあとに赤や緑の実が成る。(6月(1)の散歩

 

いかにも南洋の島ですくすくと育ちそうなコーディライン。

 

2日経過したこの日が最盛期.

 

ガーベラは水に浸かった茎が腐って、あっというまに萎れてしまった。「湯あげ」が良いと添付書にあったが、、なかなかやる勇気がでない。ガーベラには効かないという情報もあるし。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五十嵐彰、迫田さやか『不倫』を読む

2023年07月03日 | 読書2

 

五十嵐彰・迫田さやか著『不倫 ―実証分析が示す全貌』(中公新書2737、2023年1月25日中央公論新社発行)を読んだ。

 

表紙裏にはこうある。

既婚者が配偶者以外と性交渉をもつことを指す「不倫」。毎月のように有名人がスクープされる関心事だが、日本では客観的な研究がほとんどない。本書では、気鋭の社会学者と経済学者が大規模調査を敢行。実験的手法や海外の先行研究も活用して実態に迫る。経験者は何%か。どんな人が不倫しやすいのか。どこで出会い、いかに終わるか。家族にどんな影響があるか。誰が誰をバッシングするのか。実証分析により解き明かす。

 

帯にはこうある。

既婚男性の51.9%、既婚女性の24.7%に不倫経験あり

「過ち」はなぜ、どのように起きるのか

男性は職場に女性が多いと、女性は自由時間が多いと不倫しやすい

収入の高い男性ほど、自分より若い女性と不倫しやすい

 

スケベ心を刺激する日刊ゲンダイの紹介文

日本人既婚者約7000人の調査をもとに、俗説や噂に惑わされがちな「不倫」を学問の対象として論じたリポート。
 不倫について賛否を問うと「絶対に間違っている」「まあ間違っている」と答える人が約90%にのぼる。一方で男性の約52%、女性の約25%が今まで不倫をしたことがあると回答。自由になる時間が多ければより不倫をしやすくなるが、女性の場合は専業主婦かどうかは不倫と関係ないという。
 また、不倫は収入や職業の社会的評価とも関係するが、男性の場合、自身よりも配偶者の収入が高い人の方が不倫しやすい傾向にあるという。
 ほかにも不倫相手との出会い方やセックスの頻度、継続期間などのデータを示し、人はなぜ不倫をするのかを明らかにする。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

日本での不倫の状況をざっと知ることができるが、それだけならややこしい本書を読む必要はない。

本書は大規模調査を実施して、科学的統計的分析をして、学術研究を行った結果の簡易版報告なのだ。

当然のことだが、本書には統計的結果のみで、具体的事例はまったく登場しないのであしからず。

 

大規模調査は良く工夫されていて、どんな人が、どのような相手と不倫しているのかが統計的に示されている。しかし、何が原因か、何を求めているのかなどに踏み込むと、一応の結論は導き出されているが、一抹の不審は残る。

 

私は、道徳的問題について人々がどう考えているのかを調査する手段、方法に興味があった。問題への回答に他の要素が混じらないように種々良く工夫されているが、絡み合う問題には、要因が完全には分離できず、ドンピシャの回答は得られていないのではないかと思う。

 

不倫とは残念ながら縁遠い私も、「実証分析」との言葉に下世話心を刺激されて読んでみた。そして満たされた。実態はほぼ予想通りだったのだが、だからと言って、どうということない。

 

 

五十嵐彰(いがらし・あきら)

1988年生まれ。東北大学文学研究科行動科学専修博士課程修了。立教大学社会情報教育研究センター助教などを経て,2021年より大阪大学人間科学部講師。

共著に『移民政策とは何か』(2019年,人文書院),『日本人は右傾化したのか』(2019年,勁草書房)などがある。

 

迫田さやか(さこだ・さやか)

1986年,広島県生まれ。同志社大学経済学研究科博士後期課程修了。日仏財団EHESS博士研究員,同志社大学経済学部助教などを経て,2022年より同志社大学経済学部准教授。

橘木俊詔氏との共著に『夫婦格差社会』(2013年,中公新書),『離婚の経済学』(2020年,講談社現代新書)がある.

 

 

以下、私のためのメモ。読みながら入力し、読み返ししていないので、間違っているかも。

 

まえがき

よく言われる俗説は真実か?(子はかすがい or 結婚前に遊んだ人は不倫せず、逆も真)

 

第一章 不倫とは何か

・日本の離婚は、協議離婚→調停→審判→裁判と進むが、協議離婚が90%。

・裁判で離婚が認められる理由(民法770条)は、①不貞行為、②生活費を渡さないなどの悪意の遺棄、③3年以上の生死不明、④強度の精神病、⑤婚姻を継続し難い重大な事由

・現在の実務上、風俗営業で口淫や手淫サービスを受けただけでは離婚は認められないという見解が強い。風俗店外での性行為は離婚の対象となる。

・不貞行為慰謝料は最低30万円、最大300万円、平均162万円とのデータがある。また150件の裁判例のうち、配偶者のみを訴えたのは17件、配偶者と相手を訴えたのは14件、相手方のみは(欧米でのは禁止の場合が多いが)119件。

 

第二章 どのくらいの人がしているのか――実験で「本当の割合」を推計する

1998年から2018年にかけて「絶対に間違っている」(約40%)と「まあ間違いだと思う」(約50%)と約20年にわたりほぼ90%。日本は他国と比較すると不倫に対して緩めの態度だ。

2020年の既婚者6651名への調査(NTTコムオンライン) 

     今までしたことない  過去していたが今はしていない  現在している

 男性    53%           27%            4.6%

 女性    85%           13%            7.1%

 

過去にしたことがある

 イギリス、ドイツ  男性20%、女性15% 

 フランス      男性55%、女性32% (2014年)

 中国        男性33%、女性11% (2015年)

 アメリカ      男性21%、女性19% (2015年)

 

第3章 誰が、しているのか――機会・価値観・夫婦関係

・2020年の既婚者6651名への調査結果の分析から

(既婚)女性は専業女性かどうかは不倫とは関係なく、自由時間が多ければより不倫しやすくなる。
男性は、職場の女性割合が増えればそれだけ不倫のしやすさが増える。しかし、仕事や家庭以外で自由になる時間や出張日数は不倫のしやすさと関連がない。
男性は、社会的評価の高い仕事の人は評判を気にするので不倫しなくなる。したがって、収入が高いと不倫しやすくなるのは金銭的資源の効果であると分かる。

・女性は配偶者の人格に対する満足度が低ければ不倫しやすく、配偶者とのセックスの満足度は関係ない。男性は配偶者とのセックスに不満をもっていると不倫しやすい。配偶者の職業と見た目に対する満足度は不倫のしやすさと関連ない。

・子供の数や結婚年数は不倫のしやすさと関連がない。

・結婚前の浮気経験は、男女に共通して、不倫を促進する強い影響がある。また、現在の配偶者と交際中に浮気した人の方が、結婚後より不倫しやすい。

・年代も学歴も不倫しやすさとは関係ない。

 

第4章 誰と、しているか――同類婚と社会的交換理論

第4章と第5章では、不倫を現在している人やこの1年間で不倫をした人に対象を絞る。

・不倫相手との出会いは、男性は、インターネットが22%、職場20%、友人等15%。女性はインターネットが19%、友人等の紹介19%、趣味・習い事15%。

・どちらから誘うか? 自分から誘ったという男性は44%、女性は約4%、どちらからともなくが男女共通して4割。

・既婚女性:既婚男性48%、既婚女性:未婚男性6.3%、既婚男性:未婚女性42%、相手の婚姻状態不明3.8%

・不倫男性の平均年齢は48歳、女性は44歳。

・人格、収入、仕事、学歴、見た目、家事、自身の仕事への理解、趣味、セックスのうち、男性が不倫相手の方が良いとしたのは見た目とセックス。女性は人格、見た目、趣味、セックス。

 

第5章 なぜ終わるのか、なぜ終わらないのか  略

第6章 誰が誰を非難するのか  略

 

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

堂場瞬一『ラットトラップ』を読む

2023年07月01日 | 読書2

 

堂場瞬一『ラットトラップ』(講談社文庫2023年5月16日講談社発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

愛と平和の祭典、ウッドストック・フェスティバル。

若者たちが音楽に酔いしれる中、一人の少女が消えた。

依頼を受けた探偵ジョーは、助手リズと調査を開始。

コンサート会場で、少女が中年のヒッピー女性と一緒にいたとの証言を得て、現地へ向かうが……。

ハードボイルドの魂を歌い上げる傑作! 〈文庫書下ろし〉

 

1969年のウッドストック・フェスティバル。愛と平和の祭典で若者たちが音楽に酔いしれる中、18歳のジェーンが消えた。16歳妹メアリーからの依頼を受けた探偵ジョーは、押しかけ助手のリズと調査を開始する。ようやく、コンサート会場でジェーンが中年のヒッピー女性と一緒にいたとの証言を得たのだが……。

 

ジョー・スナイダー:44歳、独身。伝説的名探偵・サム・ライターに鍛えられた。10年ほど前、ブロードウェイの名物レストランのウェイトレス・ヴィクと付合っていた。その頃、罪を犯した新進気鋭のロックスター・ジャックマンの罪を隠蔽する代わりに引退させた。

リズ・ギブソン:1年ほど前、「探偵になりたいので助手にして欲しい。給料はいらない」とジョーの事務所にやって来た。22歳。服装はヒッピーだが、仕事はきちんとする。

メアリー・アトウォーター:リズの近所に住むハイスクールの生徒。姉のジェーン18歳がウッドストックへ行ったまま帰らないと捜索を依頼する。

ミッチェル・ハーディン:西海岸から流れて来たカルト的グループを率い、危険な男。

ジェシカ:ハーディンを支えるヒッピー風の40代の女。

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

気楽に楽しんで読める普通のハードボイルド。

 

ロックやジャズの綺羅星のような米国の昔の歌手の名前が、文脈にあまり関係なく、ずらずれ出て来て、小さな字で解説がカッコ付で示される。私にはどれも懐かしく、そうそうと、ご機嫌だったのだが。

 

日本人の書いたアチャラものにしては不可思議な点がない。さすが器用な元新聞記者だが、ニューヨークや郊外の大農場の臭いはしてこない。ちょっと遊んでみただけかもしれないが、わざわざ舞台を外国にする必要があるのか? サンマは目黒に限る??

 

 

堂場瞬一の略歴と既読本リスト

 

ニューヨークメッツの久しぶりの優勝パレードが行われる。「今日の天気予報。ニューヨーク晴れ、ところにより紙吹雪」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする