時刻は午後10時。Hon氏はこれにて退席。
さて、今度はKun氏とR氏の対戦である。
きょうのウエイトレスさんは、馴染みのコが見当たらない。新規のコだと、私たちが将棋を指していることに難色を示すかもしれないから、早いうちに私たちのジョナサンスタイルを認知させておくことが肝要である。
ビールやスイーツを持ってくるとき、そのウエイトレスさんには私たちの将棋風景が目に入ったはずだが、黙認というか、むしろ好意的な目で見てくれた。
さすが駒込ジョナサン、よく教育が行き届いている。
あとはウエイターさんが黙っていれば、完璧である。
Kun-R戦は、横歩取り。R氏の▲3四飛に、Kun氏は△3三桂! 必殺の手が出た。
勉強熱心のR氏ではあるが、こうなってはKun氏の土俵だ。ジリジリと差が拡がり、最後はKun氏が鮮やかに寄せた。
感想戦もたけなわだが、ここでKaz氏が私との将棋を所望する。
「合宿のときはボロ負けだったから…リベンジ…」
とかつぶやいている。好きだなぁ、Kaz氏…。
振り駒で私の後手。▲7六歩△3四歩▲2六歩。ここで次の手に迷った。そこでR氏に決めてもらうと、△8四歩だった。
「そうか…。△5四歩からゴキゲン中飛車も指してみたかったんだけど…」(一公)
「そうなの? じゃあ自分でそう指せばいいじゃない」(R)
「それで負けたらRさんのせいにするんでしょ」
と、これはKaz氏。まあ、そのつもりである。
Kun氏が中井広恵女流六段の稚内エピソードを話す。といっても、それはツアー最終日、羽田空港に着いてからのことだ。
あれから私たちは、空港に着くや改めて集合することもなく、三々五々帰路についた。Kun氏と中井女流六段はたまたま同じ電車だったが、そこで中井女流六段は「詰パラ」を開いて、詰将棋を解き始めたらしい。
そのときの中井女流六段が、厳しい表情の中にもかわいらしさがほのかに見えて、とても魅力的だったそうだ。
これはなかなかに貴重な証言である。ジョナ研メンバーの中には、中井女流六段はひたすら恐ろしい、と認知している人もいるが、私などは逆で、中井女流六段と人となりを知れば知るほど、彼女がかわいらしく見えてくるのだ。
Kun氏も独特の洞察力で、中井女流六段の本質的な表情を切り取ったのだろう。
Kun氏は11時すぎに退席した。
私が頼んだ、揚げもの2品がくる。もうお腹はいっぱいだが、少しでも注文を増やして、「場所代」を払わなければならない。
私は△8五飛。これを指したのは初めて…とは言わぬが、2局目かそのくらいだ。形をうろ覚えだから、指し手がヘンだ。
△7五歩。さして考えず指したが、疑問手。▲7七桂△8四飛▲7五歩と1歩得されたら、私が悪かった。Kaz氏は別の手を指し、窮状を脱した。Kaz氏は角道が止まるのが気になったというが、それを補って余りあったと思う。
その後も私の指し手は頼りなく、Kaz氏にいくらでも決め手があったと思うのだが、不思議と通り過ぎてくれて、気が付いたら私が優勢になっていた。
その終盤の局面が下である。
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(▲7七歩があった可能性あり。うろ覚えで申し訳ありません)
図以下の指し手。▲1三歩成△同香▲4六桂△2四香▲5四桂△同歩▲1一角△3二金▲2四飛△同歩▲3五香△2一桂▲1二角△2二飛▲同角成△同金▲1一飛(投了図)まで、Kaz氏の勝ち。
▲1三歩成を決めて▲4六桂。この手では▲3四桂だとばかり思っていた。それなら△3二金▲2一角△2四香▲3二角成△同玉▲2二金△4一玉で私の勝ちと読んでいたのだが、桂の二段活用をうっかりした。
△6五角では飛車の横利きが消えるから私は△2四香だが、▲5四桂と、角をボロッと取られてはおもしろくなかった。
「これは望外の成果でした」
とKaz氏とR氏が話している。慌てて香を打たずとも、△6五角で後手優勢だったようだ。
これに形勢を悲観した私だったが、それにしても以下の指し手はヒドかった。
一手一手の変化は省くが、気合の入っていない指し手ばかり。自ら負けに行ったかのようだった。
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感想戦をサラッと終えると、11時25分である。今夜はこれで散会。
7時すぎから11時すぎまで将棋三昧。これに食事とつまみとドリンクバーの飲み放題がついて、私が出したおカネは2,000円足らず。これではジョナ研をやめられない。
さて、今度はKun氏とR氏の対戦である。
きょうのウエイトレスさんは、馴染みのコが見当たらない。新規のコだと、私たちが将棋を指していることに難色を示すかもしれないから、早いうちに私たちのジョナサンスタイルを認知させておくことが肝要である。
ビールやスイーツを持ってくるとき、そのウエイトレスさんには私たちの将棋風景が目に入ったはずだが、黙認というか、むしろ好意的な目で見てくれた。
さすが駒込ジョナサン、よく教育が行き届いている。
あとはウエイターさんが黙っていれば、完璧である。
Kun-R戦は、横歩取り。R氏の▲3四飛に、Kun氏は△3三桂! 必殺の手が出た。
勉強熱心のR氏ではあるが、こうなってはKun氏の土俵だ。ジリジリと差が拡がり、最後はKun氏が鮮やかに寄せた。
感想戦もたけなわだが、ここでKaz氏が私との将棋を所望する。
「合宿のときはボロ負けだったから…リベンジ…」
とかつぶやいている。好きだなぁ、Kaz氏…。
振り駒で私の後手。▲7六歩△3四歩▲2六歩。ここで次の手に迷った。そこでR氏に決めてもらうと、△8四歩だった。
「そうか…。△5四歩からゴキゲン中飛車も指してみたかったんだけど…」(一公)
「そうなの? じゃあ自分でそう指せばいいじゃない」(R)
「それで負けたらRさんのせいにするんでしょ」
と、これはKaz氏。まあ、そのつもりである。
Kun氏が中井広恵女流六段の稚内エピソードを話す。といっても、それはツアー最終日、羽田空港に着いてからのことだ。
あれから私たちは、空港に着くや改めて集合することもなく、三々五々帰路についた。Kun氏と中井女流六段はたまたま同じ電車だったが、そこで中井女流六段は「詰パラ」を開いて、詰将棋を解き始めたらしい。
そのときの中井女流六段が、厳しい表情の中にもかわいらしさがほのかに見えて、とても魅力的だったそうだ。
これはなかなかに貴重な証言である。ジョナ研メンバーの中には、中井女流六段はひたすら恐ろしい、と認知している人もいるが、私などは逆で、中井女流六段と人となりを知れば知るほど、彼女がかわいらしく見えてくるのだ。
Kun氏も独特の洞察力で、中井女流六段の本質的な表情を切り取ったのだろう。
Kun氏は11時すぎに退席した。
私が頼んだ、揚げもの2品がくる。もうお腹はいっぱいだが、少しでも注文を増やして、「場所代」を払わなければならない。
私は△8五飛。これを指したのは初めて…とは言わぬが、2局目かそのくらいだ。形をうろ覚えだから、指し手がヘンだ。
△7五歩。さして考えず指したが、疑問手。▲7七桂△8四飛▲7五歩と1歩得されたら、私が悪かった。Kaz氏は別の手を指し、窮状を脱した。Kaz氏は角道が止まるのが気になったというが、それを補って余りあったと思う。
その後も私の指し手は頼りなく、Kaz氏にいくらでも決め手があったと思うのだが、不思議と通り過ぎてくれて、気が付いたら私が優勢になっていた。
その終盤の局面が下である。
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(▲7七歩があった可能性あり。うろ覚えで申し訳ありません)
図以下の指し手。▲1三歩成△同香▲4六桂△2四香▲5四桂△同歩▲1一角△3二金▲2四飛△同歩▲3五香△2一桂▲1二角△2二飛▲同角成△同金▲1一飛(投了図)まで、Kaz氏の勝ち。
▲1三歩成を決めて▲4六桂。この手では▲3四桂だとばかり思っていた。それなら△3二金▲2一角△2四香▲3二角成△同玉▲2二金△4一玉で私の勝ちと読んでいたのだが、桂の二段活用をうっかりした。
△6五角では飛車の横利きが消えるから私は△2四香だが、▲5四桂と、角をボロッと取られてはおもしろくなかった。
「これは望外の成果でした」
とKaz氏とR氏が話している。慌てて香を打たずとも、△6五角で後手優勢だったようだ。
これに形勢を悲観した私だったが、それにしても以下の指し手はヒドかった。
一手一手の変化は省くが、気合の入っていない指し手ばかり。自ら負けに行ったかのようだった。
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感想戦をサラッと終えると、11時25分である。今夜はこれで散会。
7時すぎから11時すぎまで将棋三昧。これに食事とつまみとドリンクバーの飲み放題がついて、私が出したおカネは2,000円足らず。これではジョナ研をやめられない。