一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

プレッシャー

2014-11-19 12:36:15 | 将棋雑記
きのうテレビで、鹿児島県の県立高校で、東大などの難関校に合格した生徒に、学校が100万円を支給する、とのニュースを観た。

この件はさておき、「100万円の支給」で思い出すのが、2年前の2012年1月、里見香奈奨励会1級が初段に昇段した折、日本将棋連盟が里見・現女流二冠に100万円の報奨金を贈った件だ。米長邦雄会長が存命だったころの、連盟会心の一着???である。
後にこれは、某企業からの報奨金に追加訂正されたが、いずれにしても、奨励会の初段に昇段しただけで100万円とは、けっこうなボーナスだった。将棋連盟は財政的に苦しいのかと思いきや、けっこう潤ってるんじゃねぇか、と呆気に取られた記憶がある。
表向きは、現行のルールで女性が奨励会初段に昇ったのは初のケースだから、だったが、もらった里見女流二冠は、いきなり大金をもらって、かなり困惑したと思われる。各方面からさまざまな妬みが予想されたし、仮に奨励会を退会するハメになったらさらに何を言われるか分からず、かなりのプレッシャーになったのではないだろうか。
現在里見女流二冠が精神面で調子を崩していることを考えると、このときの件がけっこう重荷になったのではと思えるのだ。
それゆえに、そこから奨励会三段まで昇った里見女流二冠には敬服する。しかしそれに比例するように、彼女への応援も飛躍的に増えた。さらなるプレッシャーを抱え込んだ里見女流二冠は、ついに限界を越えてしまう。休場のやむなきに至り、女流王座の返上に続くのである。
もう何回も書いたが、私は里見女流二冠の復帰には反対である。それは引退を促すのではなく、ちゃんと病気を治してから出直してきてくれ、ということである。
無理を押して復帰して、それで里見女流二冠の身に何か起こったら、将棋関係者はどう責任を取ってくれるの?
今回の里見女流二冠の決断に、将棋関係者が誰も否定的な意見を述べていない(と私は認識している)ことが、私は不思議でならない。
里見女流二冠が何事もなく女流棋戦をこなしてくれることを、切に願う。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする