9日は、Abema TVでB級1組順位戦を見る。テレビドラマを見ながらPCにイヤホンを付け藤井猛九段のポソポソした解説を聴き、村山慈明七段の理路整然とした解説を聴き、鈴木環那女流二段の滑舌に感心し、室谷由紀女流二段の笑顔と声に癒され、1日のスケジュールに萌える。まさに至福のひととき。
ただ室谷女流二段のあの髪型はどうなんだろう…。
◇
2月26日は埼玉県蕨市の「蕨将棋教室」に行った。今年は1月につぎ2度目で、2月の将棋教室は大野教室と合わせて6回目となる。これでは将棋バカそのもので、棋友に嗤われても反論できない。まったく、大変な事態になってしまった。
対局場所は蕨市立文化ホール「くるる」3階。6時ちょっと過ぎにtakai君親子らといっしょに入ると、講師の植山悦行七段の他に、中井広恵女流六段の姿があった。中井女流六段にお目にかかるのは久しぶりで、世田谷区の「花みず木女流オープン戦」で何度か目にしたことはあるが、挨拶はしていない。お互いが認識するという意味では、2年前の3月に中華料理屋「タイミー」でお目にかかって以来だと思う。
今日の生徒も子供が多かったが、大人も含めて10人に満たない。講師が2人になると余裕ができて、私は植山七段と指導対局に入ることができた。
第1図までの指し手。▲7六歩△8四歩▲2六歩△8五歩▲7七角△3四歩▲8八銀△7七角成▲同銀△2二銀▲7八金△3二金▲4八銀△7二銀▲4六歩△7四歩▲4七銀△3三銀▲6八玉△4二玉
▲5六銀△7三銀▲5八金△6四銀▲2五歩(第1図)
3手目▲6八銀なら矢倉模様だが、植山七段は急戦でくるのでそれは避け、角換わりを志向した。
Takai君も対局に入る。「大沢さんは二枚落ちで勝ってましたよ」
とW氏が植山七段に告げる。それが植山七段の上手魂に火を点けたか、植山七段も二枚落ちとなった。
しかし指し手は△5五歩止め。なかなか厳しい。
わが局面。私は大人しく腰掛銀にするが、植山七段は早繰り銀に出た。
△6四銀に▲2五歩と突いて第1図。
第1図以下の指し手。△7五歩▲同歩△同銀▲2四歩△同歩▲2五歩△8六歩▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲8七歩△8二飛▲2四歩△7七歩▲同桂(第2図)
ここで△7五歩▲同歩△同銀は少々意外だった。というのは、その後に▲2四歩△同歩▲2五歩の継ぎ歩があるから。
本譜もそのように進んだが、よく考えたら銀交換は上手に利がある。が私も▲2四歩と取り込んで、不満はなかった。
植山七段は△2二歩と受けず、△7七歩。植山七段はこのような局面でまず謝らないが、やっぱり攻め合いにきた。
1歩をもらって桂馬が跳べるならと私は▲7七同桂。▲7七同玉は△2四銀(▲同飛は△3三角)や△6九銀があると思ったが、前者は▲5五角と先着していいし、後者は▲2三歩成がある。▲同玉もあったかもしれない。
本譜▲7七同桂には当然△7六歩とくるかと思ったが…。
第2図以下の指し手。△2二歩▲7六歩△5二金▲6五銀△8四飛▲4五歩△3五歩▲6一銀(第3図)
植山七段は△7六歩と打たず、結局△2二歩と受けた。が、直後に「しまった」とボヤいた。植山七段に何か誤算があったようで、ここで謝るなら△7七歩はいらなかったのかもしれない。
私は△7六歩を防いで▲7六歩。弱気なようだが、歩得を主張した。しかし▲4五歩は疑問で、▲3六歩だった。植山七段の△3五歩がさすがの手で、次に△2四飛を見せられ下手も忙しい。
窮した私は▲6一銀。これは意外に手ごたえがあった。
第3図以下の指し手。△3四銀▲5二銀成△同玉▲7五歩△3六歩▲7四銀△4二玉▲6三銀成(第4図)
第3図でA△2四飛なら▲同飛△同銀▲5二銀成△同玉▲8二飛で、これは上手も気持ち悪いだろう。またB△6二金は▲9五角△8二飛▲6二角成△同飛▲7二金で下手が指せそう。C△5一金も▲9五角△8二飛▲5一角成△同玉▲5二金△同飛▲同銀成△同玉▲8二飛△6二銀▲8一飛成でどうか。Cの変化は自信がないが、いずれにしても上手は金を逃げないと思った。
植山七段△3四銀。壁だった3三に風穴を開け、味がいい。私は金を剥がして▲7五歩だが、自分でも狙いが掴めておらず、まだ先は長いと思った。
第4図以下の指し手。△6一銀▲6五桂△5二銀打▲7一角△3七歩成▲同桂△7七歩▲同金△7六歩▲7八金△5五角(第5図)
Takai戦は、植山七段が勝ったようだ。私は同じ手合いでTakai君にやっとこさ勝ったが、さすがに植山七段、余裕を持って勝ったようだ。
局面。私はプロ相手にここまでよく戦っていると思う。植山七段は私の局面を見ても、一手も指さずに離れることがあり、それは「苦戦」を体で表しているように見えた。
この辺りで、Fuj氏がきた。蕨教室は子供の生徒が多いので、一部の大人の指導は時間差で7時からになる。Fuj氏もそれに倣ったに違いないが、今日は6時からでもよかったようだ。
第4図で下手の狙いは▲5一角(王手飛車)△同玉▲5二金。それを防いで、植山七段は△6一銀とヒネって受けた。
私は▲6五桂。気負っているようだが、ほかに手が思い浮かばなかった。
△5二銀打に次の手が難しい。数の攻めは▲6四角だが、△6四同飛▲同成銀△5五角で、これは下手が負けるだろう。そこで▲7一角と、敵陣から5三の地点を狙った。
△3七歩成▲同桂。「全軍躍動だねえ」と植山七段。形勢の悪化?に、呆れているようだった。それでも△7七歩~△7六歩と拠点を作り、△5五角は上手待望の反撃である。
ここで私は用意している手があったのだが…。
(つづく)
ただ室谷女流二段のあの髪型はどうなんだろう…。
◇
2月26日は埼玉県蕨市の「蕨将棋教室」に行った。今年は1月につぎ2度目で、2月の将棋教室は大野教室と合わせて6回目となる。これでは将棋バカそのもので、棋友に嗤われても反論できない。まったく、大変な事態になってしまった。
対局場所は蕨市立文化ホール「くるる」3階。6時ちょっと過ぎにtakai君親子らといっしょに入ると、講師の植山悦行七段の他に、中井広恵女流六段の姿があった。中井女流六段にお目にかかるのは久しぶりで、世田谷区の「花みず木女流オープン戦」で何度か目にしたことはあるが、挨拶はしていない。お互いが認識するという意味では、2年前の3月に中華料理屋「タイミー」でお目にかかって以来だと思う。
今日の生徒も子供が多かったが、大人も含めて10人に満たない。講師が2人になると余裕ができて、私は植山七段と指導対局に入ることができた。
第1図までの指し手。▲7六歩△8四歩▲2六歩△8五歩▲7七角△3四歩▲8八銀△7七角成▲同銀△2二銀▲7八金△3二金▲4八銀△7二銀▲4六歩△7四歩▲4七銀△3三銀▲6八玉△4二玉
▲5六銀△7三銀▲5八金△6四銀▲2五歩(第1図)
3手目▲6八銀なら矢倉模様だが、植山七段は急戦でくるのでそれは避け、角換わりを志向した。
Takai君も対局に入る。「大沢さんは二枚落ちで勝ってましたよ」
とW氏が植山七段に告げる。それが植山七段の上手魂に火を点けたか、植山七段も二枚落ちとなった。
しかし指し手は△5五歩止め。なかなか厳しい。
わが局面。私は大人しく腰掛銀にするが、植山七段は早繰り銀に出た。
△6四銀に▲2五歩と突いて第1図。
第1図以下の指し手。△7五歩▲同歩△同銀▲2四歩△同歩▲2五歩△8六歩▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲8七歩△8二飛▲2四歩△7七歩▲同桂(第2図)
ここで△7五歩▲同歩△同銀は少々意外だった。というのは、その後に▲2四歩△同歩▲2五歩の継ぎ歩があるから。
本譜もそのように進んだが、よく考えたら銀交換は上手に利がある。が私も▲2四歩と取り込んで、不満はなかった。
植山七段は△2二歩と受けず、△7七歩。植山七段はこのような局面でまず謝らないが、やっぱり攻め合いにきた。
1歩をもらって桂馬が跳べるならと私は▲7七同桂。▲7七同玉は△2四銀(▲同飛は△3三角)や△6九銀があると思ったが、前者は▲5五角と先着していいし、後者は▲2三歩成がある。▲同玉もあったかもしれない。
本譜▲7七同桂には当然△7六歩とくるかと思ったが…。
第2図以下の指し手。△2二歩▲7六歩△5二金▲6五銀△8四飛▲4五歩△3五歩▲6一銀(第3図)
植山七段は△7六歩と打たず、結局△2二歩と受けた。が、直後に「しまった」とボヤいた。植山七段に何か誤算があったようで、ここで謝るなら△7七歩はいらなかったのかもしれない。
私は△7六歩を防いで▲7六歩。弱気なようだが、歩得を主張した。しかし▲4五歩は疑問で、▲3六歩だった。植山七段の△3五歩がさすがの手で、次に△2四飛を見せられ下手も忙しい。
窮した私は▲6一銀。これは意外に手ごたえがあった。
第3図以下の指し手。△3四銀▲5二銀成△同玉▲7五歩△3六歩▲7四銀△4二玉▲6三銀成(第4図)
第3図でA△2四飛なら▲同飛△同銀▲5二銀成△同玉▲8二飛で、これは上手も気持ち悪いだろう。またB△6二金は▲9五角△8二飛▲6二角成△同飛▲7二金で下手が指せそう。C△5一金も▲9五角△8二飛▲5一角成△同玉▲5二金△同飛▲同銀成△同玉▲8二飛△6二銀▲8一飛成でどうか。Cの変化は自信がないが、いずれにしても上手は金を逃げないと思った。
植山七段△3四銀。壁だった3三に風穴を開け、味がいい。私は金を剥がして▲7五歩だが、自分でも狙いが掴めておらず、まだ先は長いと思った。
第4図以下の指し手。△6一銀▲6五桂△5二銀打▲7一角△3七歩成▲同桂△7七歩▲同金△7六歩▲7八金△5五角(第5図)
Takai戦は、植山七段が勝ったようだ。私は同じ手合いでTakai君にやっとこさ勝ったが、さすがに植山七段、余裕を持って勝ったようだ。
局面。私はプロ相手にここまでよく戦っていると思う。植山七段は私の局面を見ても、一手も指さずに離れることがあり、それは「苦戦」を体で表しているように見えた。
この辺りで、Fuj氏がきた。蕨教室は子供の生徒が多いので、一部の大人の指導は時間差で7時からになる。Fuj氏もそれに倣ったに違いないが、今日は6時からでもよかったようだ。
第4図で下手の狙いは▲5一角(王手飛車)△同玉▲5二金。それを防いで、植山七段は△6一銀とヒネって受けた。
私は▲6五桂。気負っているようだが、ほかに手が思い浮かばなかった。
△5二銀打に次の手が難しい。数の攻めは▲6四角だが、△6四同飛▲同成銀△5五角で、これは下手が負けるだろう。そこで▲7一角と、敵陣から5三の地点を狙った。
△3七歩成▲同桂。「全軍躍動だねえ」と植山七段。形勢の悪化?に、呆れているようだった。それでも△7七歩~△7六歩と拠点を作り、△5五角は上手待望の反撃である。
ここで私は用意している手があったのだが…。
(つづく)