第66回NHK杯将棋トーナメント本戦は、佐藤姓が全勝だった、ともいえる。
◇
11日(土)は川口・大野教室にて、渡部愛女流初段の指導対局会があった。
11月23日の前回に続いて2回目で、今回も5面指し×3セット。私は午後4時の回、すなわち3セット目にエントリしていて、3時過ぎに家を出た。この時間なら半日ゆったりできて、味がいい。
3時40分ごろ教室に入ると、奥の部屋で渡部女流初段が指導対局を行っていた。この時間は休憩中のはずだが、対局が終わってないところがあるのだ。時間が来たから強制終了、とはいかないようだ。
「さっきまでHonさんがいたんだけど、負けたらすぐ帰っちゃった」
と誰かが言った。Hon氏、今は忙しい時期らしいが、それでも指導対局を受けにくるのは大したものである。
将棋駒があしらわれた根付があった。指導対局の参加賞らしく、私は「角」をいただいた。
4時になり、いよいよ3セット目の指導対局開始。右端に座った私は平手でお願いしたが、左端の紳士も平手であった。
第1図までの指し手。▲7六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲3八銀△8五歩▲7七角△6二銀▲4八玉△3二玉▲3九玉△3四歩▲5四歩△5四歩▲7八銀△5二金右▲6七銀△5三銀▲4六歩△3三角▲5八金左△2二玉▲3六歩△4四歩▲3七桂△4三金▲6五歩△1二香(第1図)
今日の渡部女流初段は、ヴァイオレットのワンピースに紺のジャケット。渡部女流初段を拝見するのは昨年9月の将棋ペンクラブ大賞贈呈式以来だが、また女っぷりが上がった。
△3四歩。いきなり渡部女流初段が指したのでビックリした。いままで駒落ちばかりだったので、つい先に指してしまったらしい。
Take2で、▲7六歩△8四歩。ここで居飛車か振り飛車か考えていたら、また渡部女流初段が1手指してしまった。どうも今日は息が合っていない。
私は▲6八飛。「飛車を振ったんですね」と渡部女流初段。▲2六歩も考えたが、気分を変えてみた。
△5三銀にイビアナのニオイを感じるが、もう美濃に組んでしまったし、早急に動くのは無理。以下もふつうに進めるしかない。
しかし、▲6五歩に△1二香。やはり穴熊にきた。ここでどう指すか迷った。
第1図以下の指し手。▲5六銀△1一玉▲1六歩△2二銀▲1五歩△2四角(第2図)
対局場では盤が横一列に並べられているので、渡部女流初段は両腕をついてズルズル移動する。これではスカート部分もよれるし大変で、見ているこっちがつらい。たとえば対局者が反対につくなど、レイアウトにもう一工夫あってもよかったと思う。
私は▲5六銀と腰掛けたが、どうだったか。棋友との対局なら、▲2五桂と跳ねてケンカする。だがせっかくの指導対局だから、大事に指そうと思ったのだ。
渡部女流初段△2四角。私はこの手の意味が分からなかった。
第2図以下の指し手。▲4七金△3五歩▲同歩△同角▲2六歩△2四角▲2七銀△3一金▲2八玉△7四歩▲3八金△7五歩▲6六飛△8六歩(第3図)
私は▲4七金。以下渡部女流初段は3筋で1歩持ったが、ここは飛車でくるのをよく見るから、角でのそれは珍しい。
▲3六歩と打つ気はせず銀冠に組んだが、3五にキズができている。桂は渡せないな、と思った。
が、△7四歩に▲3八金は悠長すぎた。後の△7五歩には▲6六飛で何とかなる、の読みだったが、△8六歩と突かれて事の重大さに気付いた。
(つづく)
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11日(土)は川口・大野教室にて、渡部愛女流初段の指導対局会があった。
11月23日の前回に続いて2回目で、今回も5面指し×3セット。私は午後4時の回、すなわち3セット目にエントリしていて、3時過ぎに家を出た。この時間なら半日ゆったりできて、味がいい。
3時40分ごろ教室に入ると、奥の部屋で渡部女流初段が指導対局を行っていた。この時間は休憩中のはずだが、対局が終わってないところがあるのだ。時間が来たから強制終了、とはいかないようだ。
「さっきまでHonさんがいたんだけど、負けたらすぐ帰っちゃった」
と誰かが言った。Hon氏、今は忙しい時期らしいが、それでも指導対局を受けにくるのは大したものである。
将棋駒があしらわれた根付があった。指導対局の参加賞らしく、私は「角」をいただいた。
4時になり、いよいよ3セット目の指導対局開始。右端に座った私は平手でお願いしたが、左端の紳士も平手であった。
第1図までの指し手。▲7六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲3八銀△8五歩▲7七角△6二銀▲4八玉△3二玉▲3九玉△3四歩▲5四歩△5四歩▲7八銀△5二金右▲6七銀△5三銀▲4六歩△3三角▲5八金左△2二玉▲3六歩△4四歩▲3七桂△4三金▲6五歩△1二香(第1図)
今日の渡部女流初段は、ヴァイオレットのワンピースに紺のジャケット。渡部女流初段を拝見するのは昨年9月の将棋ペンクラブ大賞贈呈式以来だが、また女っぷりが上がった。
△3四歩。いきなり渡部女流初段が指したのでビックリした。いままで駒落ちばかりだったので、つい先に指してしまったらしい。
Take2で、▲7六歩△8四歩。ここで居飛車か振り飛車か考えていたら、また渡部女流初段が1手指してしまった。どうも今日は息が合っていない。
私は▲6八飛。「飛車を振ったんですね」と渡部女流初段。▲2六歩も考えたが、気分を変えてみた。
△5三銀にイビアナのニオイを感じるが、もう美濃に組んでしまったし、早急に動くのは無理。以下もふつうに進めるしかない。
しかし、▲6五歩に△1二香。やはり穴熊にきた。ここでどう指すか迷った。
第1図以下の指し手。▲5六銀△1一玉▲1六歩△2二銀▲1五歩△2四角(第2図)
対局場では盤が横一列に並べられているので、渡部女流初段は両腕をついてズルズル移動する。これではスカート部分もよれるし大変で、見ているこっちがつらい。たとえば対局者が反対につくなど、レイアウトにもう一工夫あってもよかったと思う。
私は▲5六銀と腰掛けたが、どうだったか。棋友との対局なら、▲2五桂と跳ねてケンカする。だがせっかくの指導対局だから、大事に指そうと思ったのだ。
渡部女流初段△2四角。私はこの手の意味が分からなかった。
第2図以下の指し手。▲4七金△3五歩▲同歩△同角▲2六歩△2四角▲2七銀△3一金▲2八玉△7四歩▲3八金△7五歩▲6六飛△8六歩(第3図)
私は▲4七金。以下渡部女流初段は3筋で1歩持ったが、ここは飛車でくるのをよく見るから、角でのそれは珍しい。
▲3六歩と打つ気はせず銀冠に組んだが、3五にキズができている。桂は渡せないな、と思った。
が、△7四歩に▲3八金は悠長すぎた。後の△7五歩には▲6六飛で何とかなる、の読みだったが、△8六歩と突かれて事の重大さに気付いた。
(つづく)