一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

3月25日の大野金曜教室(前編)

2022-06-30 00:12:05 | 新・大野教室
だいぶ前の話になるが、3月25日(金)は、大野金曜教室に行った。その前はいつ指したか思い出せないくらい、久し振りである。
教室へ入る前に縁起物だからと、川口駅ナカの立ち食い蕎麦屋でかけそばを食らった。
教室に入ると、子供たちが多い。この時間の直前まで子供教室があったのだ。
「子供たちが多いね」
「週末はもっとすごいよ」
とW氏。藤井聡太竜王の影響はまだ続いているようだ。親御さんが塾感覚で子供を通わせているのかもしれないが、一つイヤミを述べておく。誰も藤井竜王にはなれない。
私の第1局は少年と。ここの少年はみな雰囲気が似ていて、気だるそうに盤の前に座る。彼もそうだった。オジン臭い将棋を指すことに抵抗があるのだろう。
私の飛香落ちで対局開始。少年は飛車を1筋に据え、1歩交換を狙う。対して私が△4三銀型に組んだのが、実戦不足を露呈した悪手だった。ここは一公流で△2三銀とし、2筋を厚くすべきだった。
本譜は1筋に成桂を作られ、角を詰まされてしまった。初手からこの前後まで、大野八一雄七段の直伝なのだろう。生徒もよく理解して、指しこなしている。
でもこっちもやられたフリをして、銀香の二枚換えに持ち込んだのが上手の技である。そして△5六歩▲同歩△5七歩▲同金直△6五桂と攻め合いに持ち込んだ。厳密にいえば無理攻めだが、下手が正着を続けることができないのは、分かっている。
以下、私が下手を誤魔化して制勝した。
2局目はShin氏と。いまやShin氏はOk氏と並び、大野教室の貴重な成人常連で、私としてはShin氏と指すことが、おのが棋力のリトマス試験紙になる。
私の先手で対局開始。相居飛車はShin氏の研究に嵌まると見て、三間飛車に振った。
Shin氏は穴熊に組む。たしかShin氏との初対局でもShin氏がイビアナに組んだが、Shin氏が穴熊党というわけではなく、対振り飛車に有力な戦法と見ているだけのことだ。
私は5筋の歩を換え、▲5四歩と垂らす。対穴熊では、この筋に歩を垂らすのが有力と思う。△5二歩と受けさせれば利かしだし、△5二金(本譜)なら、いつでも▲5三歩成が権利となる。
Shin氏が△8二飛と戻した手に対し、私は▲4四歩△同歩▲4五歩。もし△同歩なら▲同桂で、次の▲5三歩成が受からない。
グズグズできないShin氏は△8六角と飛び出たが、▲同角△同飛に、▲5三歩成△同金▲7五角の飛金両取りが実現し、私が有利となった。
そこから局面は進み、私が▲3二金と詰めろに絡んだ局面。ここで△3一金打なら最悪千日手も覚悟したが、Shin氏は自陣に受けがないと見て、△3七角成と突撃してきた。しかし以下▲3七同玉△2五桂▲4六玉△4九竜▲同銀△4七金▲同玉まで、私の勝ちとなった。
Shin氏に勝つと大きな自信になる。私もまだまだ指せると思った。
3局目は見覚えのある少年と。振駒で私の先手となり、▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩△同歩▲同飛。
ここで少年が△2三歩と謝ったから怪訝に思った。この指し方で▲3四飛を誘い、のちの△2五角を狙うのが私の十八番なのだが、少年がその指し方をするとは思えない。
そこで少年をよく見ると、なんと、私がいつも飛車を落としていた相手だった。私が勝手に平手で指してしまっていたのだ。
当然飛車落ちで指し直す。しかし少年にはいつも負けており、本局も負けるんだろうなと思った。
だが私が思いのほかうまく指し、勝勢になった。最後はうまい詰みを見つけ、△7七桂(投了図)まで、私の勝ち。

ここまで堂々の3連勝で、指し将棋はとんとご無沙汰しているのに、私はなんて強いんだろうと思った。
だが、いいのはここまでだった。ここから私は、地獄を見ることになる。
(つづく)
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