きのう北海道から帰ってきたら、DELLのPCが返ってきていた。どうも、11日(土)には戻っていたようである。修理に2週間を見ていたので、うれしい??誤算といえようか。こうなってみると、ブログの休止なしでも行けたかもしれない。
それはともかく、PCをきょう開封したがデータはすべて残っており、キーボード周りだけ取り換えられていた。そのキーボードの調子も良好で、やっとストレスなく文字が打てるようになった。
というわけで、あまり乗り気でないのだが、本日からブログも再開しようと思う。
第72期王将戦第4局は、9日・10日に東京都立川市で行われた。ここまで藤井王将の2勝、羽生九段の1勝。ここまでで世間の評価は、「羽生九段、大健闘」だったのではあるまいか。そしてこの第4局、第5局は、藤井王将が勝って防衛、が大方の予想だったと思われる。
ところが……。
将棋は羽生九段の先手で、角換わり相腰掛け銀に進行した。双方微妙な手待ちのあと、羽生九段が先攻する。銀桂交換の駒損を甘受し、攻めを継続。金頭の歩打ちが部分定跡化した手筋だ。
さらに桂、角と打ち、その桂を成り捨てたところで藤井王将が2時間を越える大長考に沈み、封じ手となった。
この局面、検討では銀で取るのが大勢を占めたが、玉で取る手はないか。素人目には以下▲6四角成△5四銀で、次に△6三銀とすれば完封となるから、先手が忙しく見える。
果たして封じ手は玉で取る手だった。しかし控室の評判は悪かった。そこで局面をよく見ると、前述の▲6四角成△5四銀には、▲2四飛△2三歩▲3四飛△3三歩▲4四飛△同歩▲5三桂成で先手が勝つのだ。
とはいえそれでも藤井王将がこの順を選んだということは、対策を用意したということだ。
その答えは本譜の飛車出に、角で受ける手だった。
ええー、いかに藤井王将とはいえ、この受けはないだろう。果たしてAIの評価値も先手に傾いたようである。
そして羽生九段も、この局面は自信を持ったはずだ。ここから双方が最善手を指せば、先手に勝ちが転がり込む、と。そこに対戦相手は関係ない。
果たして羽生九段は巧妙に攻めを繋げ、着々と優位を拡大。最後は藤井王将のお株を奪う、歩以外の持駒は余らない華麗な詰みで、藤井玉を討ち取ったのだった。
いやこれは、大変なことになった。俊英対レジェンドとはいえ、今シリーズは羽生九段の敗退、を読んだ将棋ファンが多かった。そこを4局終わってイーブン、は予想の外である。なにしろ、七番勝負で藤井王将が初めて経験するスコアなのだ。羽生九段は藤井王将に、新たな景色を見せたのだ。
それにしても藤井王将の不可解である。封じ手の局面で藤井王将がこんこんと考えたということは、本譜の指し手もある程度読んだと思われる。それでも封じ手で銀でなく、玉を選択したのが解せない。
これを藤井王将の弱点発見と見るか、それとも、天才は考えることが違う、と再認識するか。
私は後者を考えてしまった。
さて第5局は25日(土)・26日(日)。私はまだ藤井王将の優位と見ているが、第2局や本局の指し手は羽生九段の全盛時を思わせ、第5局も相当な期待を抱かせる。こうなるともう、どんな予想も陳腐になってしまう。
今シリーズに賭ける羽生九段、第5局はどんな作戦を用意しているだろうか。
それはともかく、PCをきょう開封したがデータはすべて残っており、キーボード周りだけ取り換えられていた。そのキーボードの調子も良好で、やっとストレスなく文字が打てるようになった。
というわけで、あまり乗り気でないのだが、本日からブログも再開しようと思う。
第72期王将戦第4局は、9日・10日に東京都立川市で行われた。ここまで藤井王将の2勝、羽生九段の1勝。ここまでで世間の評価は、「羽生九段、大健闘」だったのではあるまいか。そしてこの第4局、第5局は、藤井王将が勝って防衛、が大方の予想だったと思われる。
ところが……。
将棋は羽生九段の先手で、角換わり相腰掛け銀に進行した。双方微妙な手待ちのあと、羽生九段が先攻する。銀桂交換の駒損を甘受し、攻めを継続。金頭の歩打ちが部分定跡化した手筋だ。
さらに桂、角と打ち、その桂を成り捨てたところで藤井王将が2時間を越える大長考に沈み、封じ手となった。
この局面、検討では銀で取るのが大勢を占めたが、玉で取る手はないか。素人目には以下▲6四角成△5四銀で、次に△6三銀とすれば完封となるから、先手が忙しく見える。
果たして封じ手は玉で取る手だった。しかし控室の評判は悪かった。そこで局面をよく見ると、前述の▲6四角成△5四銀には、▲2四飛△2三歩▲3四飛△3三歩▲4四飛△同歩▲5三桂成で先手が勝つのだ。
とはいえそれでも藤井王将がこの順を選んだということは、対策を用意したということだ。
その答えは本譜の飛車出に、角で受ける手だった。
ええー、いかに藤井王将とはいえ、この受けはないだろう。果たしてAIの評価値も先手に傾いたようである。
そして羽生九段も、この局面は自信を持ったはずだ。ここから双方が最善手を指せば、先手に勝ちが転がり込む、と。そこに対戦相手は関係ない。
果たして羽生九段は巧妙に攻めを繋げ、着々と優位を拡大。最後は藤井王将のお株を奪う、歩以外の持駒は余らない華麗な詰みで、藤井玉を討ち取ったのだった。
いやこれは、大変なことになった。俊英対レジェンドとはいえ、今シリーズは羽生九段の敗退、を読んだ将棋ファンが多かった。そこを4局終わってイーブン、は予想の外である。なにしろ、七番勝負で藤井王将が初めて経験するスコアなのだ。羽生九段は藤井王将に、新たな景色を見せたのだ。
それにしても藤井王将の不可解である。封じ手の局面で藤井王将がこんこんと考えたということは、本譜の指し手もある程度読んだと思われる。それでも封じ手で銀でなく、玉を選択したのが解せない。
これを藤井王将の弱点発見と見るか、それとも、天才は考えることが違う、と再認識するか。
私は後者を考えてしまった。
さて第5局は25日(土)・26日(日)。私はまだ藤井王将の優位と見ているが、第2局や本局の指し手は羽生九段の全盛時を思わせ、第5局も相当な期待を抱かせる。こうなるともう、どんな予想も陳腐になってしまう。
今シリーズに賭ける羽生九段、第5局はどんな作戦を用意しているだろうか。