13日は棋士編入試験第4局・小山怜央アマVS横山友紀四段の一戦があった。
ここまで小山アマの2勝1敗。初戦で徳田拳士四段に勝った小山アマは、その実力を高く評価されている。本局も小山アマ推しの声は多かったと思うが、もし負けると次は運命の一戦となり、何が起こるか分からない。本局は小山アマの決めどころであった。
将棋は横山四段のノーマル四間飛車に、小山アマの居飛車穴熊となった。いまや古典になりつつある平成の対抗形だが、言っちゃあなんだが私的には、角換わり相腰掛け銀よりはるかに面白い展開だった。
ここから小山アマが意表の仕掛けに出たが、これで成立するのかよく分からなかった。
だが小山アマは銀桂交換の駒損を甘受し、その桂で飛車角両取り。これは素人目にも、小山アマが有利になったのが分かった。
だが横山四段も強靭な粘りを見せ、―まあこの棋譜は後日見たから小山アマの勝利は分かっているのだが―気が付けば横山陣は金銀5枚の堅陣。ここから小山アマがどうやって勝ったのだろうと思った。
だが小山アマは▲8五桂を軸に巧妙な攻めを見せ、133手まで辛勝。うれしい合格となった。
棋士編入試験の合格は、今泉健司五段、折田翔吾五段に次いで3人目だが、奨励会未経験は初めて。これは歴史的快挙である。
思えばむかしは、奨励会に入り将棋界の空気を吸うことで強くなる、といわれたものだ。
だが時が経ち、棋士が本気で研究した定跡書や実戦譜を勉強することで、強くなるアマが続出した。なんのことはない、いままでは情報の囲い込みがされていただけで、広く平等に情報が行き渡れば、奨励会に在籍せずとも強くなれることが証明されたのだ。
それに輪を掛けたのが、AIの出現である。何しろ棋士より強い機械が24時間、研究相手をしてくれるのだ。ここでまた、プロとアマの棋力差が縮まったのである。
ただそれにしたって、誰もがAIで研究をしていれば、やはりプロが1枚上手だろう。
だから小山アマがここまで盤石の強さを見せたのは、地力があったということだ。
ともあれ小山先生、おめでとうございます。今後の活躍も楽しみにしています。
ここまで小山アマの2勝1敗。初戦で徳田拳士四段に勝った小山アマは、その実力を高く評価されている。本局も小山アマ推しの声は多かったと思うが、もし負けると次は運命の一戦となり、何が起こるか分からない。本局は小山アマの決めどころであった。
将棋は横山四段のノーマル四間飛車に、小山アマの居飛車穴熊となった。いまや古典になりつつある平成の対抗形だが、言っちゃあなんだが私的には、角換わり相腰掛け銀よりはるかに面白い展開だった。
ここから小山アマが意表の仕掛けに出たが、これで成立するのかよく分からなかった。
だが小山アマは銀桂交換の駒損を甘受し、その桂で飛車角両取り。これは素人目にも、小山アマが有利になったのが分かった。
だが横山四段も強靭な粘りを見せ、―まあこの棋譜は後日見たから小山アマの勝利は分かっているのだが―気が付けば横山陣は金銀5枚の堅陣。ここから小山アマがどうやって勝ったのだろうと思った。
だが小山アマは▲8五桂を軸に巧妙な攻めを見せ、133手まで辛勝。うれしい合格となった。
棋士編入試験の合格は、今泉健司五段、折田翔吾五段に次いで3人目だが、奨励会未経験は初めて。これは歴史的快挙である。
思えばむかしは、奨励会に入り将棋界の空気を吸うことで強くなる、といわれたものだ。
だが時が経ち、棋士が本気で研究した定跡書や実戦譜を勉強することで、強くなるアマが続出した。なんのことはない、いままでは情報の囲い込みがされていただけで、広く平等に情報が行き渡れば、奨励会に在籍せずとも強くなれることが証明されたのだ。
それに輪を掛けたのが、AIの出現である。何しろ棋士より強い機械が24時間、研究相手をしてくれるのだ。ここでまた、プロとアマの棋力差が縮まったのである。
ただそれにしたって、誰もがAIで研究をしていれば、やはりプロが1枚上手だろう。
だから小山アマがここまで盤石の強さを見せたのは、地力があったということだ。
ともあれ小山先生、おめでとうございます。今後の活躍も楽しみにしています。