一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

6月19日の大野・植山教室(4)

2016-06-25 13:41:26 | 大野・植山教室
Hanaちゃんは今日全敗らしい。まあ、そういう日もあるだろう。
Hanaちゃんの先手で、中飛車に振った。Hanaちゃんは生粋の中飛車党で、一時期居飛車を勉強したこともあるが、現在は中飛車党に戻っている。
私はまた角道を止めて持久戦模様に進めるが、△6四銀と出たのがマズかった。すかさず▲4五歩と突かれ、△同歩▲3三角成に取る手がない。
すなわち形は△3三同桂だが、▲4四歩△同銀▲7一角の飛車銀両取りで負け。私は△3三同金と取ったが、これでは金が上擦って後手ダメだ。
以下は▲7一角~▲6一銀から飛車を取られ、▲8二飛がすこぶる厳しい。しばらくその局面を眺めていたが、どう指しても駒損を免れず、ここで投げた。

大野八一雄七段が感想戦に付き合ってくれたが、△6四銀を見て、「たしかにこの手はダメだね」とつぶやく。序盤の何気ない手が命取りになるとは思わなかった。
あまりにも簡単に終わってしまったので、私は消化不良だ。
「もう1局…お願いできますか」
私はつぶやく。数年前、中井広恵女流六段を筆頭とするメンバーで北海道稚内へ将棋交流の旅に出かけた時、ホテルで同室となったHis氏と真夜中まで将棋を指した。午前3時40分に私がHis氏を負かした時、His氏が言ったセリフもこれだった。
当時の私も、今回のHanaちゃんも快く受け入れ、再戦が始まった。
今度は私の先手。Hanaちゃんはもちろん中飛車。私は超速▲3七銀戦法を採ったが、△5四銀に▲6六歩と突き、またも微妙な形になってしまった。作戦をしくじった感じで、指していてもどこか憂鬱だった。
▲2四銀を▲3三銀不成と入って角取り。Hanaちゃんはバッサリ△7七角成と切り、攻めを継続する。私はまったく自信はなかった。

部分第1図で私は▲5三桂△5一金寄に▲6二銀が決め手のつもりだったが、△同金寄▲5一竜に△7一銀と受けられて、まだ難しい。私はよく分からず▲4四角と打ったが、これでは自信がなかった。
最後はHanaちゃんが淡白に指し、私が幸いした。
感想戦。ともに「自信がない」とつぶやくが、大野七段やOg氏の見解は、「居飛車よし」。私にはとてもそう見えないのだが、私が悲観的なのか調子が悪いのか、何か納得がいかなかった。
以上、7局を指して4勝3敗(○●●○○●○)は、今日の調子を考えたらまずまずであろう。

さて、食事会である。今日の参加は、大野七段、W氏、Hon氏、Hanaちゃん、Shin氏、私の6名。
駅ビル内のインドカレー屋に行くつもりが、Hanaちゃんがカレーが苦手ということで、その手前にある「海峡」という居食屋に入った。
ここは鶏の唐揚げが名物で、何かのコンテストで賞を獲ったことがあるらしい。ショーケースのそれは山盛りなのに、値段は500円+税でリーズナブルだ。
先に食事を頼む。先の鶏の唐揚げは絶対として、他にパスタピザを頼む。いずれも500円だ。
今日は日曜だがHon氏が参加している。クルマで来ているが、左党の彼はノンアルコールのビールを頼む。他にはShin氏が生ビールを頼んだ。
ソフトドリンクは、居食屋には珍しくドリンクバー。残りの4人はこれを頼んだが、私はかなり久しぶりだった。
鶏の唐揚げはたしかに大きかった。ただし山の中心部はえびせんで、これで嵩上げしていたのだ。でも鶏肉はうまかった。
いろいろな話をするが、やはりこの場にいない人の話がおもしろい。
Fuj氏の話が俎上に載る。氏は大手企業で働いているが、結構な位に就いているらしい。氏は一流大学出だし本来なら私が話をできる相手ではないのだが、「将棋」というフィルターを通すことで、対等に話をしてしまっている。まさに将棋万歳である。
氏は茫洋としているが実は計算高いところがあり、そのギャップもおもしろい。いくつかエピソードを聞いて、みんなで笑い転げた。
Hanaちゃんは研修会に在籍しているが、成績はパッとしないらしい。ネット対局では好成績を収めているらしいから実力はあるのだが、それが研修会で発揮されない。
この理由は分かっているのだ。「一見客」はHanaちゃんの無理攻めに戸惑って負けてしまうが、研修会でHanaちゃんの手の内を知っている者は、万全の対策をしてくる。
つまるところHanaちゃんの作戦の幅が狭いのだ。振り飛車を指すにしても中飛車だけでなく、たまには他の筋に振ることも考えたほうがいいと思う。
閉店は11時すぎのはずだが、店員さんが10時前にラストオーダーを取りにきて、10時半には閉店になってしまった。
会計は5人平均で2,540円だったが、Hon氏は「ビールを飲んだから」とShin氏とともに多く出してくれた。そのぶん私は出す金が少なくなったのだが、差額が多くなってしまった。たぶん端数を出したであろうW氏も合わせて、3人には御礼を申し上げておく。
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中井広恵女流六段は、女優の柊瑠美に似ている

2016-06-24 21:48:18 | 似ている
今日6月24日は、中井広恵女流六段のお誕生日。おめでとうございます。
その中井女流六段は、女優の柊瑠美に似ていると思う。
柊瑠美は、1987年8月1日、東京生まれの28歳。小さいころから子役で活躍しており、1999年、NHK朝の連続テレビ小説「すずらん」で、主人公・萌の少女時代を演じた。2001年、映画「千と千尋の神隠し」で、主人公・荻野千尋の声を演じる。宮崎駿作品は声優に俳優を起用するが、柊瑠美は当時メジャーではなく、かなり意外だった。
柊瑠美はテレビや映画には何本か出演しているが、ほかにこれといった代表作がない。ドラマのレギュラーもあまりなく、最近では、NHK-BS「神谷玄次郎捕物控」に、おしの役で出演したぐらいだ。
存在感はあるので、今後の活躍に期待したい。
中井女流六段と柊瑠美は、全体的な雰囲気と、アゴのラインが似ていると思う。

中井女流六段は現在、女流名人リーグで3勝0敗、首位を走っている。苦手にしている中村真梨花女流三段に勝ったのが大きかった。
次局は清水市代女流六段でこれも厳しい相手だが、これに勝てば、挑戦権も見えてくる。
注目したい。
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6月19日の大野・植山教室(3)

2016-06-24 12:36:54 | 大野・植山教室

第1図以下の指し手。△5六飛▲同金△6七銀▲5一飛△6八銀不成▲8一飛成△7七銀不成▲9一竜△5五銀▲同銀△同角▲3七歩△3六歩▲2四桂△2二玉▲3一銀△3三玉▲4二銀不成△同玉▲6一竜△3七歩成▲同桂△3六歩(第2図)

私は△5六飛と切ったが、早まった。△6七銀で両取りは掛けたものの、▲5一飛の反撃が厳しすぎた。
戻って△5六飛では、△5五銀とぶつけるのだった。これがいかにも本筋で第一感だったのに、見送ったのはお粗末というほかない。
本譜は▲2四桂~▲3一銀が入って、後手敗勢である。
2度目の△3六歩は、この期に及んで悪手だった。

第2図以下の指し手。▲4二竜△3三玉▲3六銀△4二銀▲3五歩△2三銀▲3四香△2四玉▲2五銀△1三玉▲1五歩△同歩▲1四歩△2二玉▲1五香△3二歩(第3図)

Homma君は▲6二竜の王手。これでもいいが、▲3六同銀と取られるのもイヤだった。
私は△4四桂と打つよりないが、自玉の逃げ道を封鎖してしまっている。よって、▲5二金△3三玉▲3一竜で先手が勝ちだったと思う。
▲3六銀に△4二銀は根性の一手。私はよく早投げをするが、時折こういうクソ粘りをする。
Homma君は▲3五歩以下迫るが、私の玉は屋根伝いに逃げて、母屋に戻ってきた。
△3二歩でホッと一息だが、まだ気になる手があった。

第3図以下の指し手。▲1三歩成△同桂▲1九飛△2五桂▲1一香成△3六桂▲2七玉△3七桂成▲同金△同角成▲同玉△2八角(投了図)
まで、一公の勝ち。

Homma君は▲1三歩成としたが、軽かった。ここは▲1三金と打ち込まれるのがイヤな手で、まだ先手に分があったのではないか。
▲1九飛には△2五桂と跳び、後手玉が詰まないから、ここでようやく勝ちになったと思った。
△2八角でHomma君投了。またもHomma君の惜敗で、事前の展開予想と同じになってしまった。

感想戦。Og氏が加わってくれたが、第1図ではやはり△5五銀が正着だったようだ。
「読んでたんなら、なんで指さないんです?」
とOg氏。
おっしゃるとおりで、返す言葉がない。
Ok氏がヒマそうだったので、将棋を誘う。しかし今日はもういいと言う。これじゃあ私だけが将棋好きみたいである。
そんな私を見かねて?W氏が対局を買ってでた。W氏は26日から行われる社団戦に出場するという。
大野・植山教室は今年から2チームで出場することになったが、1回戦のメンバーが集まらないという。案の定、という感じだ。それで、W氏が駆り出されたらしい。W氏の参戦はかなり久しぶりで、これは他の選手も心強いのではないか。
将棋は先手W氏の中飛車。私は5筋の歩を突き返す代わりに△4四歩と止め、金銀4枚を密集させる。ややダサイ布陣だが、後でほぐれると思った。

第1図で私は△6五歩と合わせたが、失着。ふつうに△8八歩と打つのだった。これも前局同様、「分かってたんだけど打たなかった」というやつである。読み筋なのに指せないのは、不調なのかもしれない。
W氏は▲5六金と援軍を送る。私は△6四銀と上がり、この戦いは後手に分があると思った。
以下、角桂交換の駒得になって私が優勢になったのだが、W氏が▲6三歩と垂らしたのが小粋な好手だった。これに△7一の飛車を△6一飛や△7二飛とするのは利かされと見て、私は別の手を指す。しかし▲6二歩成が想像以上に厳しく、もう自信のない局面になってしまった。
ともあれ私は△7三飛と浮き、その局面が第2図。

ここから▲3五歩△同歩▲3四歩△3六桂▲2七玉と進み、また私が有利になった。
席を外したOg氏が戻ってきたが、先手が盛り返したと思ったらもう悪くなったので、目を白黒させた。これだからW氏の将棋は目が離せないし、おもしろいのだ。
以下は私が2筋と3筋から逆襲し、辛勝した。
感想戦。第2図で、Og氏と私の第一感は▲6三銀。もっともこれは、次に▲5二とと指せないので、ややダサイ。よって、▲5二銀と打つ手もある。
ちなみにW氏の代替手は▲5二歩で、元手がかかっていないから、これもよさそうだ。うん、これで先手が良かったと思う。
大野八一雄七段も加わってくださり、「(第1図の)△6五歩に▲5六金は悪手」と。この形で金を出る手はないという。
第2図からの▲3五歩も同様で、この形は後手の3~4筋が厚いので、効果はないという。
こういう考え方は、巷の定跡書には書かれていないもので、私が聞いても参考になるものだ。現在日曜日の「段位者の日」は、3時休みは詰将棋解答となっているが、こうした序中盤の「常識」を、大盤で教えてくれればありがたい。
Hanaちゃんが空いたようなので、対局をお願いした。
(つづく)
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6月19日の大野・植山教室(2)

2016-06-23 00:07:25 | 大野・植山教室

第1図以下の指し手。▲4五歩△5三銀▲4七銀△6五歩▲同歩△同桂▲6六銀△6四銀▲4六角(第2図)

▲4五歩が厳しかった。△4五同銀はむろん▲4六歩。私はしぶしぶ△5三銀と引いたが、この2手損は痛い。
私は△6五歩だが、U君は自然に応接して落ち着いたもの。▲4六角とノゾいたが、これが好位置だ。

第2図以下の指し手。△6六角▲同金△5七銀▲6五金△4六銀成▲6四金△同金▲4六銀△4七角▲7九玉△5六角成▲5七銀打△4七馬▲5六銀打(第3図)

私は△6六角と切った。乱暴な手だが、よく考えたらもうこれぐらいしか手がない。
以下必然の手順で一段落したが、後手は桂損が痛い。私は△4七角に期待したが、U君にベタベタ銀を打たれ、第3図で馬が死んでしまった。私はここで負けを覚悟した。

以下は数手指して投了。本局、U君の指し手も完璧だったが、私のツクリが悪すぎた。大野・植山教室のチャイルドブランドの中では、私はU君を最も買っている。それだけに、せっかくの対局をつまらない将棋にしてしまった自分が情けなかった。

大野八一雄七段との対局に戻り、少し指した時に3時休みになった。
今日は段位者の日なので、大盤解説はなし。各自で詰将棋を解くなりするが、みなは雑談に興じる。
Ok―E戦はまだ続いている。Ok氏の石田流にE氏の棒金だが、その金が捌けておらず、Ok氏が指しやすい。
「何で教室に来るなら連絡しねぇんだよッ!!」
とWが叫び、Hanaちゃんに手荒い扱いをする。Sar君は「セクハラだ」と茶化すが、父娘ならその限りではなく、ふたりは似たようなものだ。
Hanaちゃんは小学生と思いきや、もう中学2年らしい。私がHanaちゃんにトキメクのは、彼女がハイスクールに入学して、制服を着た時だろう。もっとも現地には、その手の制服はないらしいが。
Ok―E戦は、E氏が逆転勝ちした。Ok氏はE氏の遊び金を相手にしたのがマズかったようだ。
3時半になり。指導対局再開。私の右ではShin氏が平手で挑む。
「先生の四間飛車でお願いします」
「はい、角道を止めるやつですか、止めないやつですか」
「止めるやつで」
今風のやりとりがあって、対局が開始された。
と、Hon氏が来た。先ほどはOg氏も入室したし、これで役者が揃った感じである。Hon氏はさっそく指導対局に入るが、奥に座ったので、頼んで私の左に来てもらった。このほうが彼の将棋がよく見える。
私の将棋は矢倉。大野七段の右金が出てきて、5筋と4筋の歩を換える。いまいましいが、その代わりに▲7五歩と突いて、桂の活用を封じた。
左のHon氏は、飛車落ち。いつもの右四間飛車と思いきや、三間に振った。さすがにHon氏、ふつうの将棋は指さない。
私はジリジリした将棋になり、お互いに動きにくくなった。

第1図以下の指し手。▲8六歩△2四歩▲8五歩△2五歩▲8四歩△8二飛▲4六歩△同金▲4七歩(第2図)

私は指す手が分からず、▲8六歩。大野七段も同じ動きだが、どうもこちらが損をしている気がする。
▲8四歩に△8二飛。5六の利きが一つ減ったので私は狙いの▲4六歩を敢行した。大野七段は△同金と取り、私は予定の▲4七歩。駒得が確定したかに見えるが、これでは話がうますぎる。果たして…。

第2図以下の指し手。△5八歩▲同飛△5七歩▲同金△同金(第3図)▲同飛△6六金

△5八歩の切り返しがあった。▲同飛に△5七歩で、上手のカナ駒は生き延びたばかりか、手になっている。
動揺した私は▲5七同金~▲同飛だが、そこで△6六金があり、ゲームセット。
それで△6六金は待ったしてもらい、指し継ぐ。しかし私の闘志はもう萎えた。

分岐第3図以下の指し手。▲5七同銀△3九歩成▲2八飛△3四銀▲3六歩△2九と▲同飛△8四飛▲8五歩△8二飛▲8八玉△7四歩▲同歩△7五歩(分岐投了図)
まで、大野七段の勝ち。

△3四銀の局面で、まったく手がない。▲8八玉と上がったが、これもいい手ではなかった。
△7四歩と突きあげられ、▲同歩に△7五歩が痛打。ここで私は投げた。
感想戦。私はもっと早くに▲8八玉と上がり、隙を作らないように指せばよかったという。その変化では下手の桂損になったが、それ以上に全部の駒が躍動して、後の手に困らない。
こうやって棋士に教えられるとナルホドと感心するのだが、その構想が対局中に閃かないのだ。

「大沢さんもなあ、教室ではしっかりした将棋を指すのに、女流と指すとヘンな将棋になるよねえ」
とOg氏。この前の熊倉紫野女流初段との将棋をいっているらしい。
「それはしょうがないですよ。私は女流棋士と指す時は手を考えないで、相手の顔を見てるんですから」
とこれは私。W氏も笑いながら同意した。
4局目はHomma君とリーグ戦。Homma君も強いのだが、終盤の秒読みにやや難がある。つまり、私が中盤までよくなり、そこで逆転されるが、最終盤で再逆転というパターンだ。
本局はどうなるか。
先手Homma君の中飛車に、私は玉頭位取り。His氏なら銀冠から▲3八飛と迎え撃つところだが、Homma君はふつうに▲3八金と締まった。
局面は進んで第1図。ここで次の手が疑問だった。

(つづく)
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6月19日の大野・植山教室(1)

2016-06-22 01:03:24 | 大野・植山教室
19日(日)は、埼玉県川口市にある「大野・植山教室」に行った。午後1時33分に入ると、洋間では大野八一雄七段が六面指しをしていた。対局者はSato氏、Ok氏、Homma君、U君、Sar君ら。しかし奥の和室は無人だった。
植山悦行七段は、蕨市で行われている将棋大会に審判長で出席しているらしい。手合い係のFuj氏も応援に行っているようだ。Fuj氏はいまや、植山七段の助手的存在である。
大野七段が「大沢さん」と私に声を掛けた。手前の少女が振り向いたが、それがなんとHanaちゃんだった。ずいぶん久しぶりだが、メガネをコンタクトレンズに替えて背も伸びて、すっかり大人びてしまった。後で一局教えていただこう。
パソコンの前ではShin氏が手持無沙汰にしている。それで、彼と指すことにした。
といってもShin氏とはもうリーグ戦を指している。リーグ戦は1期に2対戦する十段戦リーグ方式だが、本局もリーグ戦に入れるかどうか。
いろいろ考えた末、振り駒でリーグ戦か否かを決めることにし、結果、本局は練習将棋になった。
Shin氏は変幻自在で、毎局戦法がしぼりにくい。私の先手で、Shin氏の三間飛車になった。
私は▲5七銀左から急戦の構え。△2二飛の受けに私は仕掛ける。

第1図以下の指し手。▲5五歩△同歩▲4五歩△4三銀▲4六銀△5六歩▲4四歩△同銀▲4五歩△5三銀▲3三角成△同桂▲6六角△4三金▲3五歩△同歩▲4七銀△3四金▲5六銀(第2図)

Kur君が来たようだ。しかし指導対局は一杯で、指す相手がいない。どうするかと見ていると、大野七段が背後に将棋盤を設置し、その向かいにKur君を座らせた。驚異の七面指しとなった。
私は▲5五歩とこちらから仕掛ける。大野・植山教室でこの手を指すのは私だけだ。
▲4六銀には△5四銀▲5五銀△同銀▲同角△4三金の進行もあるが、Shin氏は△5六歩。
以下も定跡通りに進んだが、▲6六角は小ミス。後の△3九角を先受けしたものだが、却ってアタリが強くなってしまった。
▲6六角には△4二金や△4三金、勝浦新手の△4二銀もあるが、Shin氏は△4三金を選んだ。
▲3五歩△同歩には▲同銀△3六歩▲3四歩もあったが、私は▲4七銀と立つ。次に▲3五銀があるのでShin氏は△3四金。ここで▲3五銀△同金▲3三角成もあったが、無理せず▲5六銀と歩を補充した。しかしこの進行は先手がチグハグだ。

第2図以下の指し手。△3六歩▲3五歩△3七歩成▲3四歩△2八と▲3三歩成△5四桂▲5五角△6四銀▲2二と△4九飛▲6四角△同歩▲5七銀△1九飛成▲2一飛△5一歩(第3図)

Shin氏は決断の△3六歩。こうなれば私は▲3五歩の一手で、以下は騎虎の勢いで進んだ。
しかし▲3三歩成に△5四桂が痛打。この手が生じたのも、▲6六角の罪である。
▲5五角は一応▲7四桂を見ているのでShin氏は△6四銀と上がったが、ここは△2一飛と逃げる手もあった。以下▲7四桂△9二玉の形はかなり怖いが、先手は▲9七歩型なので、後手はこれで凌いでいる。
▲2二とで飛車を取れたのはかなり大きく、私はやや持ち直したと思った。
▲2一飛にShin氏は△5一歩と打ったが、どうだったか。ここで△8八角と打たれたら、私の一手負けになっていたと思う。

第3図以下の指し手。▲6八金寄△8四香▲9六歩△3五角▲7九金打△4六歩▲5五桂△7四角▲3一飛成△4七歩成▲同銀△同角成▲3五竜(第4図)

▲6八金寄は舟囲いのリフォーム。しかしここでの手入れも痛い。△8四香に▲9六歩も気が利かないが、何かの時の△8七香成~△9五桂を警戒した。しかし気にしすぎだった。
△3五角は△5七角成▲同金△8七香成▲同玉△6九竜の狙い。私の▲7九金打はもったいないが、他に思いつかなかった。
▲5五桂は▲6三銀を狙った手だが、△7四角が巧妙な切り返しで、いよいよ参った。
私はどうにでもせいと▲3一飛成だが、Shin氏は△4七歩成と踏み込んできた。だが私は、△2六角と冷静に逃げられているほうがイヤだった。
本譜は▲3五竜と取れて、少しラクになった。
次の手は、何となく予感がした。

第4図以下の指し手。△5六歩
まで、Shin氏の反則負け。

Shin氏が歩をつまんで、△5六に打った。二歩の反則である。以前同じカードで私もやらかしたが、今回はShin氏がやってしまった。
しかし練習将棋でもあるし、そのまま指し継ぐことにした。が、数手後に、またShin氏が△5八歩と打ってしまった。
1局で2度も二歩が出現するとは、かなり珍しい。
「だからこの筋に歩は打てないんだって!」
「歩は5筋に打つもんだと思っちゃってまして」
私は苦笑しながら咎め、もうダメ、これで終わりにしよう、とここで終局となった。
どちらも反省多き、メロメロの一局だった。

2局目は大野七段に、角落ちで教えていただく。しかしU君が空いているようだ。こちらは6手進んだだけなので、これを中断してU君と指すことにした。
振ってU君の先手。▲7六歩△8四歩で、矢倉模様になった。しかしこの出だしなら私には好きな形がある。すなわち左美濃+中飛車だ。
W氏が来たようだ。Hanaちゃんを認め、ビックリしている。
私は△7三桂。U君の次の手が厳しかった。

(つづく)
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