一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第27回社団戦第1日(1)「5年振りの再会」

2016-06-29 01:10:51 | 社団戦
1回戦7人のメンバーは、私以下Kun、Has、Shin、Homma、Kur、Fujの各選手。敵に回せば手ごわいが、味方になればこれほど心強いものはない。7局で4勝などたやすく思えるが、そう簡単にいかないのが社団戦である。
△3四歩▲2六歩△4二飛に、私は▲6六歩と止めた。消極的なようだが、後の△8八角成~△2二飛の捌きを封じている。
私は扇子を出している。社団戦の必需品で、御守りみたいなものだ。今回は「LPSA金曜サロン扇子勝負」の扇子を持参した。揮毫女流棋士は10名で、右から大庭美樹、大庭美夏、神田真由美、山下カズ子、北尾まどか、藤森奈津子、松尾(上川)香織、中倉宏美、船戸陽子、島井咲緒里。世界に一つしかない扇子である。
揮毫してもらったのは2009年前後だが、この10名に限れば、当時から3名が引退し、7名が昇段し、2名が結婚し、(恐らく)2名が離婚し、1名が退会した。
盤上。お互い早指しで、バンバン進む。私は▲6五歩。これが秘かに狙っていた手で、▲7五歩の位取りより大きい。というのは、△6四歩からの美濃囲いの発展を阻んだからだ。
後手は△8三銀から銀冠に組んだが、私は▲8五歩から1歩を手にしてまずまず。

第1図以下の指し手。△4五歩▲3三角成△同桂▲2五歩△2二飛▲7七角△4四角▲同角△同銀▲2四歩△同歩▲6六角△4二飛▲2四飛△2二歩▲2三歩(第2図)

後手は気合よく△4五歩。私はもちろん角を換わり、▲2五歩。△2二飛には▲7七角が好点で、よくなったと思った。

第2図以下の指し手。△1三角▲2八飛△5四歩▲2二歩成△5五歩▲2三と△5七角成▲同金△5六歩▲同金△5五歩(第3図)

後手は△1三角。これが油断ならない手で、何かの時の△5七角成を狙っている。対して私の▲2八飛が、気合が悪かったか。▲3四飛と寄るべきだったかもしれない。
▲2三とに後手は当然△5七角成。先手は駒得だが、後手の銀冠も固く、まだまだ予断は許さない。

第3図以下の指し手。▲3三と△5六歩▲4二と△5五銀打▲3九角△6六金▲8七銀△5七歩成(第4図)

強く▲3三とと寄った。△5二飛と逃げても▲4三となので、後手は△5六歩と金を取るよりない。私は▲4二とと飛車を取り、一手勝っていると思った。

第4図以下の指し手。▲2一飛成△5六銀▲5一飛△6七と▲8八玉△8五歩▲8一飛成△9三玉▲9一竜△8四玉▲9三角(投了図)
まで、一公の勝ち。

▲2一飛成に△5六銀は一手パスで、他の手を指したかった。たんに△6七と▲8八玉△8五歩なら私も焦ったかもしれない。
▲9三角まで後手投了。対局開始から12、3分しか経っていなかった。

一応感想戦を行う。これで私の勝利が仲間に伝わればいいのだが、どうだろう。
後手の指し手に不備があったことは確かだが、どの変化も先手がよくなってしまう。
だんだん遡って、△4五歩が敗着、の結論が出た。考えてみれば、△4五歩▲6五歩に、後手が角交換を避けて△4四銀とするぐらいなのに、後手から角交換を挑んでいるのだから、先手がうますぎる勘定だ。
他の選手の奮戦を見てもしょうがないので、私は階下に行く。LPSAブースには中倉宏美女流二段、藤森奈津子女流四段、渡部愛女流初段らがいたが、声を掛けるのもアレなので、私はその手前の、アカシヤ書店ブースで古書をあさる。
これが将棋好きには堪らないパラダイスで、欲しい本ばっかりだ。でも荷物を増やすわけにはいかないので、グッと我慢しておく。
渡部女流初段の周りを、ファンが取り囲んでいる。私の出る幕はなくなってしまったようである。
3部では星組2008が戦っていた。Y監督がそれを見守っている。
「よぉYっしー、久しぶり」
私は意を決して話しかけてみた。
「おお…!」
Y監督に会うのは5年ぶりで、さすがに彼も驚いたふうだ。「ずいぶん(星組の)メンバー変わったでしょ」
ミスター中飛車氏、Sak氏の姿はあるが、他はよく分からない。やはりFuj氏が抜けた穴が大きいのだ。それにKaz氏の姿もなかった。
私とY監督の間には5年前にいろいろあったが、お互い何とも思っていないことは確かである。私はもちろん星組を応援しているが、このメンバーでは前期と比べて二枚落ちで、ハッキリ言って降級候補だ。とにかく残留を目指してほしい。

浅草まで来たら、浅草寺をお参りしようと思う。浅草サンバカーニバルや年初回りで浅草へは何度か来たことがあるが、浅草寺参拝は1度しかない。
二天門から入ると、外国人でいっぱいだった。東京あるある笑い話だが、今日は何かの祭りがあるのかと思う。
本堂に入り、賽銭箱に5円を投じ二礼二拍手をしたが、ここは寺だった。すかさず後方から「手を叩いちゃいけないんだ…」の声がした。
チッ、寺と神社を勘違いして、拍手をする参拝者はいる。それを待ってましたとばかり咎めやがって…。
ひきつづきおみくじをひく。第六十一番で、「半吉」だった。これを引いたのは初めてだ。恥ずかしながら、こんな吉凶があるのを知らなかった。
次は御朱印をいただきたいが、そちらも列を作っている。お賽銭をほうるのに順番待ちをしている光景は見たことがあるが、御朱印のそれは初めてだ。
私の前は外国人カップル。並ぶのを間違えたんじゃないかと思うが、手に御朱印帳を持っているので、間違いではない。
テレビで有吉弘行や柳原可奈子が御朱印をもらったりするから、すっかりブームになってしまった。
「影向堂」にていただく。志納料は300円だった。「聖観世音菩薩」が達筆で、思わず拝んでしまった。
時間がなくなってきたが、昼飯である。お昼時なのでどこも混んでいそうだが、味のある中華料理屋がわりとすいていたので、入る。
ラーメンだけでは物足りないが、チャーハンセットでは多い、という時、ワンタンメンがよい。ラーメンにちょっとトッピングしたあの感じがいいのである。で、それを頼んだ。
出てきたそれは、スープはあっさりしており、麺は細麺で食べやすい。ワンタンもチュルチュルしていて、美味かった。

ふう…。今日は愛ちゃんにプレゼントを渡したし、将棋も快勝した。浅草寺にお参りもしたし、昼飯も食った。
もうやることはやったし、帰っちゃおうかな、と思った。
(つづく)
コメント
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