おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(12月4日)の13:00に長年の高血圧の根本治療のためにカミさんに付き添ってもらって入院しました。
土日に宇都宮で研修を行っていたのがウソみたいです。
ここに最低5日間ほど滞在するのでしょうか。
8月の入院時のように個室ではありませんが、パソコンが使える環境にあります。
さて、宇都宮でたっぷりふるさと感覚を味わってきたので、ふるさとにまつわる過去の巻頭言を探してみました。
19年前に、タクロウが小学生3年生の時に書いた文章が出てきましたので、紹介します。
地域共同体を捉え直すヒントとしていただければ幸いです。
過去の巻頭言から(5):子どものふるさと(1998年11月号)
どんな親にもその人なりのふるさとがあるように、どんな子どもにもその子なりのふるさとがあります。
我が子タクロウのふるさとは、新宿区の原町でした。
タクロウが6歳まで過ごしたのは、隣に神社があるマンションの1階(庭付き)です。
新宿区といっても、原町が属する牛込地区は、坂や緑や公園が多い地域で、小鳥の鳴き声もよく聞こえ、ここが都会なのか、と思わせる風情がありました。
神社はタクロウにとっては庭のようなもので、いつも大きな声で遊んでいたものです。
彼が6歳になるやいなや今の中野区の上高田の一戸建ての家に引っ越しました。
引っ越しの数日前まではやたら元気だったのに、引っ越し準備の段ボールが高く積み上げられると、孝憲は急に高熱を発しました。
新しい家に移る喜びもある反面、彼の愛着のある場所から離れるのも辛かったのかもしれません。
転居後1ヶ月半ほど従来の幼稚園に電車通園した後、タクロウは近所の小学校に入学しました。
数日後には新しい仲間を家に引き連れてきて、我が家はいつの間にか子どもたちのたまり場になってしまい、時には友だちと一緒に近所の遊び場を探索するのもしばしばでした。
私の自宅は、JRと都営地下鉄の東中野駅、営団地下鉄の落合駅、西武新宿線の新井薬師前駅全てを利用できる、比較的閑静な住宅街で、子供が遊ぶ場所としては不自由しません。
歩いて5分ほどのところには「たき火」の詩のイメージとなった旧家が当時のままに残されています。
かきねの かきねの まがりかど
たきびだ たきびだ おちばたき
「あたろうか」「あたろうよ」
きたかぜ ぴいぷう ふいている
この詩は、北原白秋に師事した巽聖歌(本名 野村七蔵)の作品で、巽は、昭和5.6年頃から13年ほど今の上高田4丁目に借家住まいし、ケヤキの大木が生え、垣根続きの、武蔵野の面影を残すこの地を愛して「たき火」の歌を作ったそうです。
話を戻すと、小学3年生になってタクロウの行動半径はますます広がりを見せています。
新井薬師にも友だちとよく出かけます。
タクロウも参画して作っている、多種の虫や鳥が生息するちびっ子広場もお気に入りの遊び場です。
新宿区原町のマンションでの生活は、彼の想い出に宿るだけ、今ではすっかり中野区の生活に浸りきっています。
家族が生活する場所、それはとりもなおさず、やがて子どものふるさとになる場所です。
その場所とそこで出会う人とが、つながりの心を育むのは間違いなさそうです。
そして、いつの日か懐かしさを伴って振り返る日が訪れるに違いありません。
大人が懐かしくふるさとを振り返るように。
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<お目休めコーナー>12月の花(4)
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