おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
東中野のアトレヴィのBooks Tokyodoに入ったら、いきなり『嫌われる勇気』と『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』が目につきました。
ダイヤモンド社のある方の情報では、『嫌われる勇気』は22万部だそうですね。
まだまだアドラー・ブームは続きそうです。
また、私の強い意志と仕掛けで続けます!
さて、「アドラー心理学ブームについて」の13回目、そして、「承認欲求を巡って」の6回目です。
今回は、勇気づける側と勇気づけられる側のギャップについてです。
私は、シリーズ11回目のブログで勇気づけのコミュニケーションの条件として次の4つをあげました。
1.発信者
2.受信者
3.記号(コミュニケーション媒体、言語・非言語)
4.相互関係
ところが、受信者側が勇気づけよりも他のことを強く求めていたら、勇気づけがニーズとマッチせず、効力を発揮しないのではないか、という懸念です。
『開放型組織をつくるマネジメント』(一般社団法人 日本能率協会 KAIKAプロジェクト室、実業之日本社)によれば、日本能率協会の「ビジネスパーソン1000人調査」の第1回では、
「仕事にやりがいを感じているか」の質問に4割もの人が「感じていない」と回答し、さらに、仕事のモチベーションが上がる要因の回答結果(複数回答OK)は、
1位 収入があがる 70.6%
2位 よい評価を得る 48.8%
3位 目標を達成する 33.6%
4位 顧客から感謝される 30%
だったそうです。
ここでのポイントは、内発的動機づけ要因の「目標を達成する」や「顧客から感謝される」よりも外発的動機づけ要因の「収入があがる」や「よい評価を得る」の方がずっと高かった現実です。
似たことが守島基博一橋大学教授によって『プレジデント』誌の「ビジネススクール流知的武装講座」でも指摘され、日本では「アメとムチによる動機づけの方がまだ求められている」旨結論づけられています。
このことから私は、残念ながらビジネスの現場では、勇気づけが主流になりにくいことを認めざるをえません。
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