付け焼き刃の覚え書き

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「丘の家のミッキー」 久美沙織

2007-12-13 | 学園小説(不思議や超科学なし)
 生まれながらのお嬢さまだけが通うような華雅学園に通っていたミシェールこと浅葉未来。生粋の華雅エンヌしか入れない社交クラブ「ソロリティー」のメンバーにもなり前途洋々にしてバラ色の学園生活!……と思っていたところに青天の霹靂。
 ノスタルジーに浸る父親のせいで引越・転校するはめに!
 かくして海の見える丘の家から森戸南女学館へ通うことになるのだが……。

 老若男女を問わず読んで面白いと思える作品と、そのとき、その瞬間に読んでこそ面白いという作品があります。ぼくにとって、小山田いく『すくらっぷぶっく』とか久美沙織の『丘の家のミッキー』は、昔大好きで読んでいたけれど、今はもう読んでられない!という作品。作品が悪いわけではなく、自分の立ち位置が変わったら受け付けられなくなるタイプの作品だったってことです。素直に自分が成長したことを喜んでおきましょう。
 つまり『マリア様がみてる』あたりだと「冷静な第三者視点によるツッコミ」が入るのだけれど、こういう作品だと読者自身がツッコミをいれない限り、誰もツッコミいれてくれないんですね。思春期の青少年ならではの悩みとか思いこみを、生で受け取るとツライ年頃になりました。はい。10代のうちに読んでおきましょう。

 ただこの作品、普通の少女小説のつもりで読んでいると、ときどきとんでもないジョークネタが仕込んであるので要注意。たとえば香道の一種として「ひうらこう」とか出てくるけれど、そりゃあ違うだろ!?

【丘の家のミッキー】【久美沙織】【めるへんめーかー】【女子校】【少女の自立】【文化ギャップ】
コメント
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