付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ドラル国戦史1~四方を統べる神」 デイヴィッド&リー・エディングス

2007-12-24 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
 ドラルの世界を支配している神々に代替わりの時が近づいてきていた。覚醒しつつある新たな神に世界を譲り渡し、4人の兄弟姉妹神が眠りにつくときが来ていたのだ。
 しかしそれはまた世界の危機でもあった。この端境期を狙って、悪しき存在<ヴラーなるもの>の勢力が活性化しつつあったのだ。彼らは強力な毒を持ち、蛇とも虫ともつかない異形の勢力だ。
 それぞれの養い子である子供たちの夢見によって危機を察知した神々は、黄金の力で傭兵や海賊たちを駆りあつめ、邪悪な軍勢との戦いに送り込もうとするのだが……。


 2007年12月の時点で『四方を統べる神』と『蛇民の兵団』が刊行され、残り6冊の予定。まあ、この2冊がもともと原書の1巻なので、まとめてコメントしようっと。
 あいかわらず水準以上の面白さだけれど、個人的なランクだと、エディングスの作品では『マロリオン物語』>『タムール記』>『ベルガリアード物語』>『エレニア記』>『ドラル国戦史』の順番。なんというか、まあ、大河歴史ファンタジーなので、どうしてもキャラが活き活きしてくる後半・続編の方が面白いんですわ。だから、残り6冊でどれだけ急上昇するか楽しみではあります。
 この1・2巻の話の展開は、ドラル西部を司る女神ゼラーナとその養い子エレリアを中心にした神々、船鍛冶ウサギの視点を中心にしたマーグの海賊団、若き士官ケセロ視点中心にトログ帝国軍と、視点をくるくる変えながら進んでいくのだけれど、その結果、同じエピソードが何回も再話されることが多く、ちょっと飽きる。もう少しはしょってもいいのにな。
 ただ、ウサギやケセロに長弓といった登場人物たちも魅力的なので先行きが楽しみではあるけれど、一方で戦いを指揮する神々が、なんというかスティリクムの神々っぽく、のんきでまぬけで頼りないものだから下克上近し!って予感。
 そもそも世界の覇権を賭けた戦いに「サムライさ、傭うだ!」的な発想をしてしまう神さまってどうよ?(笑)

【ドリーマー】【黄金】【毒蛇】
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「ユメ視る猫とカノジョの行方」 周防ツカサ

2007-12-24 | 超能力・超人・サイボーグ
 別の世界から来た思念体のカノジョは、天谷智季の愛猫ミケと同化した。追っ手と戦うために人と同化するつもりがずれたらしい。そしてずれた何分の一かは智季の中にあるというのだけれど。

 自分の好みとしてはもう少しテンポの良い方が良いね。帯にラブストーリーといいつつ、そこまで達してないし、そのあたりは物足りないな。

【ユメ視る猫とカノジョの行方】【周防ツカサ】【猫】【思念体】【乗っ取り】【2人で1人】
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