付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ロマンチックはままならない」 鏡貴也

2007-12-05 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
 エル・ウィン武官弁護士所業務日誌の1冊目。長編シリーズの本編に対して、番外編的な短編集というのは富士見ファンタジア文庫の定番フォーマット。

 武官弁護士とは、超法規的権力を持って弱者を護り悪を裁く存在。
 スーパー・エリートであるエル・ウィンの武官弁護士事務所には、人間以外にも神やら竜やら死神やらが依頼者として訪問する。
 ミア・ラルカイルはエル・ウィンの秘書であると同時に、彼に恋する17歳の乙女でもある。といっても思うだけで言い出せずにウジウジするような少女でもなく、日夜ウィンの傍でラブアタックを続けているのだが、仕事以外のことにはすっかりさっぱり朴念仁のエル・ウィンには通じないのだった……。

 ワンダー・ラブコメ・ファンタジー短編集ということなんだけれど、自分的には今ひとつ。長編/本編の方を読んでいないせいなんだろうけれど、武官弁護士が全然弁護士をしていないというのが非常に気になるのです。それが気になるので他の部分も評価が辛くなる。
 タイトルからして職業ものなんだから、まずその職業をしっかり描いて欲しいのですね。依頼を受けて犯人を探し、見つけたら即刻退治!……って、どこの宇宙刑事か特捜司法官ですか? 特捜戦隊デカレンジャーだって敵を退治する前に宇宙最高裁判所に即決裁判の要請を出して判決が出てからだし、まして弁護士を名乗るものが……と、そのあたりが非常に気になって、気になったまま読了。

【武官弁護士】【ラブコメ】
コメント
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