河内王(香春町)
天武天皇御代(679年4月)河内王九州太宰府に卒す
河内の王を豊前の国の鏡の山に葬りし時、手持の女王の作れる歌三首
417 王の親魄合へや豊国の鏡の山を宮とさだむる
418 豊国の鏡の山の石戸立て隠りにけらし待てど来まさず
419 石戸破る手力もがも手弱き女にしあればすべの知らなく (万葉集上巻)
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あまりにも有名な石山寺。琵琶湖マラソンでもこの前を走る。この場所は既に琵琶湖の下流になる。瀬田の唐橋の下になるわけだ。ここには門前町を形成した跡があるのだが、それはただ山側にへばりついているのみである。
残念ながらあまりにも観光化され、門前には広い駐車場がある。更に土産物屋は貸し切りバスで来た人達にしか愛想をふりまかないのである。私のように唯一人自転車で来たものなどには見向きもしない。自販機を利用しようとすると胡散臭そうな目で見られたのには閉口した。二度と来る様なところではないと思ったくらいだ。しかし、気を取り直し山門を見た。目の前にある光景とは全く違う。醜い世の中に毅然として立ち向かっているような姿であった。左に大きな大きなわらじが見える。古の人達は汗水流して自らの足で、心の清新を求めてきたであろう。