街道を歩く

今まで歩いた街道、町並み、これから歩く街道、町並みを散文的に紹介

春の秋月街道

2008-04-14 07:19:59 | 秋月街道
 この付近まで例年通りの道である。これから金辺川を右に渡り、香春宿へと歩を進めるのだが、今回はそこを左に折れて今までと異なる風景に浸ることにした。
 「おっ」さっそくその効果が現れたのである。腰の高さくらいに花壇がつくられており、そこで目についた物である。水仙。これはご存知である。葉は水仙、花は別物で鈴蘭に似ているのである。恥かしながら私は初めて見るもので名前が判らなかったのだが、後日母にそれを言うとあっけない答えが返ってきたのである。
 「鈴蘭水仙ね」
 あまりにあまりである。安直である。見たものそのままである。(写真:水仙と鈴蘭水仙)
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春の秋月街道

2008-04-13 20:01:16 | 秋月街道
街道は春の朝日を浴びひっそり閑としている。僅か二人だけである。二人ともお互いに空気のようなものだから溶け込んでしまっている。閑だ。
 歩を進めていく。毎年一度は歩いているから風景は見慣れたものだ。
「おや」足を止めた。足元に蒲公英がある。別段どうのこうのは無いと思われるであろうがそうではない。普段よく見かけるのは西洋蒲公英であるのだが、ここにあるのは違う。日本蒲公英である。花から葉までが短い。さらに鋸状の葉も短く小さい。珍しいものだと思って回りを見渡すとそればかりで、西洋は一つも無い。うーん。正にここは日本である。我々の周りも正に日本の風景である。やはり年に一度は歩かなければならない。
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春の秋月街道

2008-04-12 07:24:30 | 秋月街道
さて、秋月街道を南下する。「おや」と、桜より椿が目についた。今まで何度も歩いてきたのに気付かなかった。自分でも不思議に思った。 
 陽射がつやつやとした照葉より反射して真紅の花を惹きたてていたのである。木辺に春。読んで字の如し。が既に落花の方が多い地面は椿の落花で覆われているのである。すぐ横には大きな桜があるのだが、比べてひっそりと控えめに咲いた椿の方がよかった。
 今回は得をした。駅から歩き始めて数分でこれだけのものを見つけることが出来た。やはり歩くということは新発見の最適な手段なのである。写真では少し判りにくいと思うが、ご勘弁願う。
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春の秋月街道

2008-04-11 08:52:13 | 秋月街道

 到着ホームから。別添の写真はロータリー(?)から駅を見る。逆光になっているが少し趣が出たかと思う。
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春の秋月街道

2008-04-10 00:40:18 | 秋月街道
 ぐーっとスピードが落ちてゆく。採銅所駅に着いた。両脇には居並ぶ満開の桜が出迎えてくれている。ホームに降り立った我々はもう既に満面の笑顔である。
 午前10時陽光が目に眩しい。ホームの脇には赤、黄、青などの花々が少し薄ら寒い澄んだ空気の中で咲き誇っている。駅前には小さなロータリー(?)があり、その中心に一本の桜がある。典型的で古典的な駅のスタイルである。これが嬉しくてたまらない。年に一度しか見ることが出来ないのが残念と言えば残念ではあるが、この一瞬が私の春における醍醐味なのである。
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春の秋月街道

2008-04-09 08:19:43 | 秋月街道
 近くの駅まで行くのに安部山の桜並木通りを下る。桜が既に散り始めており、花びらが歩道一面に拡がっている。そのため桜の花びらで作った筒の中を歩いているように思えた。365日のほんの一刹那であり、それが日本人の心を桜に傾けさせるのであろう。
 電車に乗り、次の駅でディーゼル列車に乗り換えるのである。幹線から支線、所謂ローカル線を行く。非電化だからディーゼルカーである。電車は唯単に移動していると言う感しかないのだが、ディーゼルカーは「乗っている」という感がする。
 線路にしてもローカル線は継ぎ目が多く「軽快に走っている」という感じが身体に直接伝わってくるのである。又、スピードが上がる度にエンジンが唸りをあげていく。これがまた身体に気持ちがよい。「走っている。乗っている」線路から車体へ、車体から自分の身体へと、この感触はローカル線でないと味わうことが出来ないのだ。
 駅に着くたびにその両脇には必ずと言っていいほど桜が並ぶ。小さな田舎の駅には満開の桜が大変よく似合う。いい季節である。車窓から見るに雨どころか陽光が燦燦と気持ちよく降り注がれている。車窓から眺める風景はもう大変な笑顔である。我々の列車は心地好く風を切り裂いて鉄路を走る。
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