事務次官廃止？

仙谷行政刷新会議担当相は政治主導体制強化の為、中央省庁の事務次官ポスト廃止
を検討する事を表明した。

役人天国の頂点で官僚政治の総指揮官的役割を担い、是まで国を動かしてきた、
総本山が事務次官会議と言われて居ました。

是までの政治家は、事務方トップの事務次官に踊らされて来たと云う人も居ます。

政権交代後速やかにこの事務次官会議を廃止し今度は事務次官ポストの廃止を、
検討すると言う荒治療に取りかかった様です。

１世紀近く掛かり築き上げてきた日本の中央集権制度の基盤をなすのが、官僚統制
国家でした。

それを支えるのがキャリア官僚でそのトップが事務次官です。
事務次官は国家行政組織法で各省に１名配置されますが、閣議により事前承認を
経て任命され、閣僚を補佐します。

事務次官は是まで省益優先のトップとして身体を張って働き、その代償が恵まれた
退官後の身分保障の天下りでした。

この事務次官の集まりで閣議案件を前日事実上決定して来たのが事務次官会議で
閣議はお飾りでしかない存在と言われた所以です。

民主党政権はいち早く脱官僚政治で週２回閣議の前に開かれるこの事務次官会議を
廃止してしまいました。

是に変わるものとして閣議の前に、各省の「副大臣会議」や「閣僚会議」を開催し
閣議案件を煮詰めると言う手法をとりました。

今後は各省庁の各局長がトップとなり、閣僚、副大臣政務官の政務三役が直接この
局長を指揮下に置き、政治主導がやり易くなってきます。

当然官僚側の猛反発が予想されますが、実現には民意と言う強い味方が居ます。
尚今後、紆余曲折があるかと思いますが是非実現して欲しいものです。

同じ政治主導の強化で、小沢幹事長が盛んに動き、官僚答弁の禁止を盛り込んだ
「国会法改正案」については、どうも疑問点が多すぎて賛同しかねます。

この「国会法改正案」は政府参考人制度廃止。内閣法制局長官答弁禁止。　　　　
同時に行政監視や国政調査のため官僚や有識者の意見聴取の場を設ける事。
国会質問通告の在り方改善。
各府省の政務官増員の事で構成されています。

良い改正点も認めるが、官僚答弁の全面禁止はどうも頂けません。

なおこれとならんで、国会議員の海外出張の航空機利用は、ファストクラスから　
ビジネスクラス以下利用と申し合わせた事は大変喜ばしい事です。