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COP15は失敗か?

2009-12-19 09:08:23 | Weblog
国連気候変動枠組み条約第15回締結国会議「COP15」が、デンマークの
首都コペンハーゲンで開催されて居ます。

この会議は2012年で期限切れになる京都議定書以降の枠組みを決める最終段階
と言われるが、開催前からその成否は危ぶまれて居ました。

案の定、会議は冒頭から荒れ、事務段階の会議から議長が辞任して先行きが危ぶまれました。

日本はCO2削減で世界をリードするのだと鳩山首相は1990年比で25%削減を表明して居ました。

これで米国や中国等から高い削減を導きだそうとの魂胆でした一部からはオドロキ
の目で見られたがこれが裏目に出てしまい、中国からはバカにされ、関係者からは無視される状況です。

当然日本が出した25%削減には条件がついて居ました。
それは米国や中国等新興国が応分の削減に協力した場合と言う条件です。
これは日本だけが割を食うことへの防衛でしたが、これが一斉にスケープゴートに
挙げられ、非難されるべき中国や米国からも集中攻撃を受ける羽目になった。

京都議定書は、批准してない米国や、対象になってない中国にとっては都合の
良い枠組書です。
当然この京都議定書の維持で何とか削減から免れたい中国この線で動きました。

しかし今やGDP世界第二と言われる国が新興国で御座いますは誰が見ても、
是はオカシイ。

当然CO2削減には率先して協力するのが筋と言うものです。

また世界最大のCO2排出国の米国が1990年度比でわずか4%削減と言うのも
これはまた不思議な事と言わねばなりません。

日本は京都議定書の削減目標6%でさえ1兆円の税金が排出枠購入に当てられると
言うのに、ましてや25%削減は論外だと言う説が多い。

現在日本の産業界はこのまま京都議定書に変わる枠組み案が出来ずずるずると
続く事にすら危機感を抱きこのままでは日本の産業界だけが壊滅的打撃を蒙る
との懸念があると言う。

鳩山首相の25%削減は産業界や国民に何の相談もなく公表された極めて無責任な
数値には間違いない様です。
しかしこの日本の数値は一人歩きし、最早引っ込められないものになりつつあります。

処でCOP15ですが、何とか纏めたいと最終日に主要20ケ国の首脳が緊急
非公式協議を3回にわたり開いたが中国を中心にした新興国や途上国に対し先進国
との溝は深く難航して居ると言う。

一応2013年以降の次期枠組みを、来年のCOP16迄に、基本枠組み作りを 先送りする。
産業革命以後の気温上昇を2度内に抑える事を世界共通の目標にする。

途上国への資金援助を12年までに世界全体で9000億円。13年以降20年
までに9兆円とする事を盛り込んだ内容で協議を詰めて居るとの事です。

ただこれに対し米国は中国への途上国援助は拒否を表明し、排出削減の国際的な
監査システムの導入に中国等新興国が反発し仲々妥当点は見つからない状況の様
です。

とうとう業を煮やしたドイツやフランスが中国を名指しで非難し会議は一層紛糾
して居るとの事です。

このままで行くと、このCOP15の失敗は明白な事実となりそうです。
この際途上国や新興国。先進国と言わず総てが地球温暖化に向けて人類の英知を
結集して貰いたいものです。

ただし日本だけが割を食い国民が苦しむ事だけは避けて欲しいものです。