諸星大二郎 平成13年 朝日ソノラマ(眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
「栞と紙魚子」(しおり と しみこ)シリーズの第4巻です。
収録作は、
「雑貨の戦争」
「迷惑な侵入者」
「本の魚」
「古本地獄屋敷」
「見知らぬ街で」
「顔・他」
「本の魚2」
「夜の魚」
このうち、「古本地獄屋敷」と「本の魚2」に、『直立魚類』(ル・コントス著 坂名 鱗訳 上・下巻)という、架空の動物の生態をまじめに解説している、架空の書籍がでてきます。
私は、これを読んで、その手の先駆である、きのうの『鼻行類』の存在を知ったというのが実際のところです。
もともと、このシリーズには、主人公のひとり(紙魚子)が古本屋の娘ということもあり、第1巻から架空の奇書珍書が多く出てきます。
で、この第4巻の巻末には、その目録が掲載されています。
『直立魚類』(前出)
『殺戮詩集』菱田きとら著 限定五百部自費出版=詩集
『陳氏菜経』陳殖通著=人肉を含む、あらゆる食材の料理法を網羅したレシピ集
『室井恭蘭全集』全九巻=江戸時代の国学者の著作を体系化した全集
『地獄の三時のお茶』夜川宇宙夫著 惨殺堂出版=天才探偵作家の幻の長編
『生首の正しい飼い方』著者不明 金魚堂出版=人の生首を水槽で飼うための実用書
『世界靴下大図鑑』H・ソックス著 靴下メーカーのアッシシ社が創業百年を記念して出した、世界中の靴下を収集した全三十五巻の写真集
『山田沙丹の悪魔学シリーズ』山田沙丹著 サバト社出版=自称悪魔主義者がサタンの啓示に基づいて書き上げたという全十三巻
どれも読んでみたいものばかりですが
特に室井恭蘭については、諸星大二郎初期の大傑作『暗黒神話』のなかでも、「信濃秘志」という江戸時代の珍本の著者として、すでに名前が現れています。
こういう、いかにもホントっぽい作りごとが、さりげに入っているのが諸星作品の玄妙さにつながっています。(信濃秘志なんかは本当にあるものだと信じてた)
ちなみに「本の魚」「本の魚2」には、本屋に住む架空の魚として、総称「ブック・フィッシュ」と呼ばれる魚類がいくつか出てきます。
ワード・イーター(和名ジクイウオ)、ユメミヒトノミウオ、ジクイウオ、ホンズミダイ、ショチューカジキ、ブック・シャーク、ブック・ピラニア、ゼンシュウウツボなど。
「栞と紙魚子」(しおり と しみこ)シリーズの第4巻です。
収録作は、
「雑貨の戦争」
「迷惑な侵入者」
「本の魚」
「古本地獄屋敷」
「見知らぬ街で」
「顔・他」
「本の魚2」
「夜の魚」
このうち、「古本地獄屋敷」と「本の魚2」に、『直立魚類』(ル・コントス著 坂名 鱗訳 上・下巻)という、架空の動物の生態をまじめに解説している、架空の書籍がでてきます。
私は、これを読んで、その手の先駆である、きのうの『鼻行類』の存在を知ったというのが実際のところです。
もともと、このシリーズには、主人公のひとり(紙魚子)が古本屋の娘ということもあり、第1巻から架空の奇書珍書が多く出てきます。
で、この第4巻の巻末には、その目録が掲載されています。
『直立魚類』(前出)
『殺戮詩集』菱田きとら著 限定五百部自費出版=詩集
『陳氏菜経』陳殖通著=人肉を含む、あらゆる食材の料理法を網羅したレシピ集
『室井恭蘭全集』全九巻=江戸時代の国学者の著作を体系化した全集
『地獄の三時のお茶』夜川宇宙夫著 惨殺堂出版=天才探偵作家の幻の長編
『生首の正しい飼い方』著者不明 金魚堂出版=人の生首を水槽で飼うための実用書
『世界靴下大図鑑』H・ソックス著 靴下メーカーのアッシシ社が創業百年を記念して出した、世界中の靴下を収集した全三十五巻の写真集
『山田沙丹の悪魔学シリーズ』山田沙丹著 サバト社出版=自称悪魔主義者がサタンの啓示に基づいて書き上げたという全十三巻
どれも読んでみたいものばかりですが
特に室井恭蘭については、諸星大二郎初期の大傑作『暗黒神話』のなかでも、「信濃秘志」という江戸時代の珍本の著者として、すでに名前が現れています。
こういう、いかにもホントっぽい作りごとが、さりげに入っているのが諸星作品の玄妙さにつながっています。(信濃秘志なんかは本当にあるものだと信じてた)
ちなみに「本の魚」「本の魚2」には、本屋に住む架空の魚として、総称「ブック・フィッシュ」と呼ばれる魚類がいくつか出てきます。
ワード・イーター(和名ジクイウオ)、ユメミヒトノミウオ、ジクイウオ、ホンズミダイ、ショチューカジキ、ブック・シャーク、ブック・ピラニア、ゼンシュウウツボなど。