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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

日本競馬論序説

2010-06-05 18:48:56 | 読んだ本
山口瞳・赤木駿介 平成3年 新潮文庫版
競馬つながり。単行本は昭和61年らしい。
読んだのは、そんな昔ぢゃなくて、『血涙十番勝負』を読んだあとに、なにか山口瞳の競馬のものを読みたくなって、古本屋で買ったんぢゃないかと思う。
もちろん、それより前に『草競馬流浪記』は読んでたけど。
あの本は自分ひとりで持ってるには素晴らしすぎるので、「みんな読むように」って、あるときの職場の本棚に置いてきた。
この本は、競馬はパドックで馬を見ることが大事という二人なので、パドックでの馬の見かたの解説なんかに力が入ってて、やっぱそこが面白い。
たとえば「心構え七つの原則」なんてのがあって、
(1)自分を信じること。
(2)欲心をなくすこと。
(3)先入観念を捨てること。
(4)固定観念を捨てること。
(5)見誤っても(または不的中でも)気にしないこと。
(6)雑音は聞き捨てること。
(7)気を入れてみること。
と有難い教えが解説されてます。

そのほかにも、単勝よりも配当にひかれて連複に手を出すのはよろしくない、みたいな正論もあちこちに書いてあって、そのあたりがいい本だと思います。

私は、あんまり、普通の競馬の本とかって、読まないんですが。(普通の競馬の本って、どんなんだよ?って言われても例えが難しいですが。)
そういうのって、パドックの見方にしても、馬券の当て方とか、こうすれば勝てるとか儲かるとか、はては俺はスゴイだろ、みたいなこと書いてあって、何も面白くないし、実際役には立たない。(本を売るために書いてることだから。)
その点、この本は、どっちかというと、競馬の楽しみ方についてを中心に書かれているところがあるんで、そういうとこがいいと思います。

コメント
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