はい、前回のつづき。
“指導教官”キリーンに乗っていたら、“国体選手”グッドリーズンに、乗り代わりを命じられたわけで。
グッドリーズンのプロフィールについては、も、いっか。ニュージーランド産のサラブレッド、18歳。
いまいち、何考えてんだか、わかんないんだけどね
いや、ほかの馬なら考えてることわかるってわけでもないけど。同じ外国産でも、フラヴォンとかミスターマイダスあたりは、「ん?なになに?リンゴ持ってんの?くれくれ!」みたいな表情が豊かなんだけど、ジャックとかグッドリーズンは、ほんと日本語通じないんぢゃないの?って感じがする。
馬が人語を解するかどうかは誰にもわからないとして、なにはともあれグッドリーズン、驚異の飛越能力をもつ馬だ。
どんなもんだか全然知らなかったんだけど、はじめて私がまともに見たのが、去年の5月。お客さんを前にしての供覧の場面で、160センチの障害を飛び越えてったんで、まあ高く飛ぶ馬もいるもんだねって思った
その次に本気出してんの見たのが、去年の11月の新潟の試合。110センチと120センチの2種目で勝ったんだけど、びっくりしたのは、ジャンプオフでの、その回転
ふつうは基準タイムにあわせた常識的な走りをするからわかんないんだけど、ジャンプオフってのは同点決勝の走行なんで、ノーミスで速いもの勝ち、そこで見せた、「飛んで着地したらすぐターンして次の障害へ向かって短い助走距離でまた高く跳び上がる(←ひと息で早口で読むと感じが出るよ)」って回り方は、スゲエなぁ!と思った
んで、まあ、そこいらの試合に出たら負けるわけない(←シロウトの私の判断なので、怒って挑戦状とか送ってこないよーに)ってんで、ことしは千葉国体を目指してる。
私は、高く飛ぶことに興味なんかないので(?)、いままで近寄らずにおいたんだけど、一連の国体関係の試合が終わったら、一度乗せてもらおうかなー?なんて思ってたんだが。きょうは急にお鉢がまわってきた
前回の記事で、常歩でどうこうしてとか、速歩であーしてこーしてとか、(ケータイで読む人の迷惑も考えず)長文で書いてるけど、私にとって乗馬の練習ってそういうもので、最初の常歩からジワジワと馬とのコンタクトを探っていかないと、いきなりパッと乗って、ハイ飛びなさいって言われても、やりにくいんである。どう乗ったらいいのか、すぐにはわからない。
そのわりには、いままで出た競技会では、テン乗りの貸与馬のときのほうが好結果になってたりするんだけど、それは技術的にうまく乗れたとかどうとかぢゃなくて、ただの偶然の結果でいいほうに転んだってだけのことである。
それはそうと、とにかく乗ってみる。
あ、なんかフワフワしてるな。ってのが、第一感。思ってたような、重厚感ってのもないし、恐れていたような、ピリピリっとした感じも、別にない。
速歩で適当にクルクルって乗ってみる。なんだかよくわかんない。出てんだか出てないんだか手ごたえがない。
駈歩で輪乗りしてみる。やがて大きく周回。ときどきツーポイント。
よくわかんないけど、キリーンとは違うよ ほかの馬ともちょっと違う。なんつーかなー、「駈歩は、小さなジャンプの連続」って表現があるけれど、そんな感じ。跳んでいるような駈歩。
んぢゃ、ちょっとこのクロス障害、駈歩で飛んでみて。って、やっぱ、やるんすか、障害?
駈歩で向かう、フワフワーっとしてる。「もっと行かせて、待つような感じで」ってんで、少し元気よく走らせてって、障害まであと一歩って感覚でいたら、そこからフワッと馬が持ち上がって、跳んだ。
ありゃ?タイミング合わなかったな、って思って、もう一回。やっぱ私の思ってるのと違う距離からポォーンと飛ぶ。
「飛ぶとき、ちゃんと合図する!」ってぇんだけど、私がここで飛ぶと思ってないんだからな
そしたら、こんどは、飛ぶと思ったのより、後から馬が持ち上がってくる かるく先飛び こんな低い障害で、飛んだあと馬のクビに顔が着くかと思うくらい、つんのめる。
やれやれ、こいつはむずかしいぞ。
私の経験してきた馬の跳び方と、ちょっと違う。なにがどう違うって説明しづらいけど、ルバスクなんかもそうだった、「あれ?飛ばないのかな?」ってとこから、軽々と跳躍する。
ちなみに、私は勝手に、馬の跳び方を「走り幅跳び系」と「走り高跳び系」に分けてたりする。
どっちがいいとかわるいとかはもちろん言えないし、どっちが乗りやすいかすら自分でわかってるわけではない。
幅跳び系ってのは、障害向かってって、助走の勢いのまま、バーを前方へ飛び越してく感じ。飛べる馬だと、ときどき踏み切りあわなくても遠くの位置からシュバーン!と飛んでくれちゃったりするんだが、馬の動きについてくのが遅れる私としては、それやられると馬の真上にいられなくて、からだ起こすのに苦労する。
高跳び系ってのは、障害の前で、ぐっと力たまって、ポッコーン!と真上に(乗ってると真上に感じるんだってば)飛び上がる感じ。飛越が高いんだが、足首もヒザも股関節もとにかくすべてが硬くて、しかも緊張で身を固くしちゃう私としては、着地のときのドンッて衝撃を受け止めるのが大変。
グッドリーズンの飛び方は、何がどうとかすぐには言えないけど、とりあえずタイミングがわからない。
たいがいの馬は、障害に勢いよく向かってって、それなりの感じで飛ぶ。うまく例えられないけど、普通は「イチ、ニッ、サン!」って飛ぶのがわかるんだけど、グッドリーズンとかの場合は、「イチ、ニー、のぉ、サぁン」って感じかな。私としてはタイミングが狂う。
あと、普通のサラブレッドだと、なんていうかなヘタの感じるものの表現だからヘンかもしれないけど、駈歩の延長に障害の踏み切りがあるっつーか、走ってって、そのうちのステップのひとつが飛越っていうかな、ハードルをまたいでく感じなんだけど。
だから踏み切って跳ぶポイントが、自分から見てて前方の下のほうっていうか、そこで前脚が地面を蹴って上がるような感じ(あくまで感じ)がするんだけど。グッドリーズンとかはそうぢゃない、自分の乗ってる身体の真下、そのへんで後ろ肢が踏みこんできて、ポーンと上に上がる感じがする(どこまでも感じ)。
私の受ける感じはともかく、も少し高さ上げて、障害のつづき。
回転して、まっすぐ入ってく、つもりなんだけど、なんか毎回右側にずれる。高いクロス障害(バーをかける位置が高くなると、両脇が高くなる)で、横にずれると、すごい不安になるもんです。
あいかわらずタイミング合わず、何度目かのチャレンジ。走ってって、障害の前で待つ感じ、身体起こさなきゃ、はい踏み切り、…あれ 止まっちゃった
場内、大ブーイング なんで、150センチ飛ぶ馬で、40センチのクロスで止まんなきゃなんない
「なに止まってんだぁ!?」って言われたら、もう開き直って「ダメだ、この馬!」って言うしかないでしょ
気を取り直して、もう一回。さっきまで、タイミングが合わなくても、ポンポン飛んでくれてたんだけど、やっぱ油断は禁物。回転から障害に向かうまでは、ツーポイントで軽く乗ってって、障害の前では座ってバランスバック、飛べ!
少しずつ慣れてきたとこで、障害はクロスから垂直へと変わる。
やることは一緒、しっかりとした駈歩を心がけて、丁寧に回転、障害に向かって、最後はぶつけるようにグイッ! ポォーン!と上がる、飛んだあと走ったりはしないんだけど、身体起こすの大変、アタマ後ろへ、腰張って座って、まっすぐ止める。
バーが上がる。
それは無理っしょ、って高さにみえる。
どうでもいいけど、駈歩だして、回転してくときに、「あれ?これって、最初に障害飛ぶとは思わなくて、普通に乗るだけのつもりだったアブミの長さだ!?」って気づく。ま、いっか、いまさら で、たぶん普通のひとは、この長さでは飛ぼうとしないだろってアブミで、障害に向かってく。(わりといつものこと。長いほうが、飛んだあと、落ちたりしないような気がすんだよねー)
走ってく、もはや先飛びなんてしようとしてもできない、グッと待つ、馬が持ち上がってくる、飛ぶ、着地のときはしがみついちゃう。
障害の練習とかさせられてると、まあそれなりに高さに対する感覚とかできてくる。現在の私にとっては、60センチも70センチも80センチまでは一緒、って感じがする。
90センチと1mは明らかに違う、それまでの10センチとは異なる10センチの上がり方になる。1mを超えてからの10センチは、乗り手である私に与えるプレッシャーは全然ちがう多大なものがある。
馬の上にいて、自分が身長2m何十センチかの生き物になったかと仮定して、80センチくらいまでのバーに向かっていくとき、それはせいぜいが腰から下くらいの高さの障害にしか見えない、跨げるという自信がある。
1mを超えると、自分の座ってる位置である馬の体高が150センチ以上であるにもかかわらず、バーが自分の胸から肩くらいの高さに見えてくる、あれを越えるには飛び上がらなきゃなって思う。
「飛ぶのは馬」って自分に言い聞かせる。ジャマするな、ビビッて減速するのが一番危ない。大丈夫、練習なんだから、飛ぶさ。「飛ぶのは馬」、競技になると、経路を見きわめて「連れていくのは人」になる、だから難しい。単発の障害練習は、それに比べたらなんでもない。
駈歩、回転、(馬を信じろ、)障害へ向かう、力がたまる、踏み切る、飛ぶ、空中で姿勢のこと省みる余裕はないんだけど、着地、からだ起こす、しばらくいって止める。ホッ
左右の手前で、どうにかクリア。いやぁー、今日はよく飛んだわ。馬のクビをポポポーンと叩いて誉める。あー、よかった、よかった。
「ぢゃあ、もう一回、これで最後」
えぇ バーが上がる
見たことないぞ、それ
四の五の言っても始まらない。飛んでみせようぢゃないか、グッドリーズン、行くぞ
ポーン!と知らない感覚に自分を合わせる。ムチャクチャだぁね とにかく飛んだ。
いったい、これナンボ? なんと130センチ 120までは飛んだことあるけど、自己新記録達成だぁ
↑これ、130センチ。こう見ると、低いっしょ。低いと思ったら、飛んでみるといいよ。ゆるくないよ。
今日の講評、ツーポイントの姿勢が、あまりうまくなくて、前に出した拳のあたりに重心が来てたんで、もっと身体の真下に来るようにと。なんかねえ、乗ってて思ったんだけど、どこでバランスとったらいいか、わかんないんだよね、この馬。フッと、手綱(っていうかハミ)が軽くなるときと、前肢が軽くなるときのタイミングというか手応えがつかめない。
さんざ冷や汗かいた私を尻目に、キリーンはのんびりと運動。
厩舎もどって、手入れ。おっとなしぃ
お前はどういうタイプの外国産なんだ?って、リンゴを目の前に突き出してやると
お、うまそうぢゃないですか!と目を輝かす素直な反応
リンゴも季節のもんですから、値段の変動はあります。最安のときは1個68円だったりするんだけど、最近は198円だよ ゼータク。ま、馬が喜ぶなら、安いもんだけどね。
きょうは、“精神的”汗をいっぱいかいたんで、先週までに比べて、また体重が1キロ減ってた。も、ほとんど、10年くらい前の、ベスト体重に近い。まさかこのトシでもう一回絞れるとは思わなかった。乗馬のダイエット効果、恐るべし
“指導教官”キリーンに乗っていたら、“国体選手”グッドリーズンに、乗り代わりを命じられたわけで。
グッドリーズンのプロフィールについては、も、いっか。ニュージーランド産のサラブレッド、18歳。
いまいち、何考えてんだか、わかんないんだけどね
いや、ほかの馬なら考えてることわかるってわけでもないけど。同じ外国産でも、フラヴォンとかミスターマイダスあたりは、「ん?なになに?リンゴ持ってんの?くれくれ!」みたいな表情が豊かなんだけど、ジャックとかグッドリーズンは、ほんと日本語通じないんぢゃないの?って感じがする。
馬が人語を解するかどうかは誰にもわからないとして、なにはともあれグッドリーズン、驚異の飛越能力をもつ馬だ。
どんなもんだか全然知らなかったんだけど、はじめて私がまともに見たのが、去年の5月。お客さんを前にしての供覧の場面で、160センチの障害を飛び越えてったんで、まあ高く飛ぶ馬もいるもんだねって思った
その次に本気出してんの見たのが、去年の11月の新潟の試合。110センチと120センチの2種目で勝ったんだけど、びっくりしたのは、ジャンプオフでの、その回転
ふつうは基準タイムにあわせた常識的な走りをするからわかんないんだけど、ジャンプオフってのは同点決勝の走行なんで、ノーミスで速いもの勝ち、そこで見せた、「飛んで着地したらすぐターンして次の障害へ向かって短い助走距離でまた高く跳び上がる(←ひと息で早口で読むと感じが出るよ)」って回り方は、スゲエなぁ!と思った
んで、まあ、そこいらの試合に出たら負けるわけない(←シロウトの私の判断なので、怒って挑戦状とか送ってこないよーに)ってんで、ことしは千葉国体を目指してる。
私は、高く飛ぶことに興味なんかないので(?)、いままで近寄らずにおいたんだけど、一連の国体関係の試合が終わったら、一度乗せてもらおうかなー?なんて思ってたんだが。きょうは急にお鉢がまわってきた
前回の記事で、常歩でどうこうしてとか、速歩であーしてこーしてとか、(ケータイで読む人の迷惑も考えず)長文で書いてるけど、私にとって乗馬の練習ってそういうもので、最初の常歩からジワジワと馬とのコンタクトを探っていかないと、いきなりパッと乗って、ハイ飛びなさいって言われても、やりにくいんである。どう乗ったらいいのか、すぐにはわからない。
そのわりには、いままで出た競技会では、テン乗りの貸与馬のときのほうが好結果になってたりするんだけど、それは技術的にうまく乗れたとかどうとかぢゃなくて、ただの偶然の結果でいいほうに転んだってだけのことである。
それはそうと、とにかく乗ってみる。
あ、なんかフワフワしてるな。ってのが、第一感。思ってたような、重厚感ってのもないし、恐れていたような、ピリピリっとした感じも、別にない。
速歩で適当にクルクルって乗ってみる。なんだかよくわかんない。出てんだか出てないんだか手ごたえがない。
駈歩で輪乗りしてみる。やがて大きく周回。ときどきツーポイント。
よくわかんないけど、キリーンとは違うよ ほかの馬ともちょっと違う。なんつーかなー、「駈歩は、小さなジャンプの連続」って表現があるけれど、そんな感じ。跳んでいるような駈歩。
んぢゃ、ちょっとこのクロス障害、駈歩で飛んでみて。って、やっぱ、やるんすか、障害?
駈歩で向かう、フワフワーっとしてる。「もっと行かせて、待つような感じで」ってんで、少し元気よく走らせてって、障害まであと一歩って感覚でいたら、そこからフワッと馬が持ち上がって、跳んだ。
ありゃ?タイミング合わなかったな、って思って、もう一回。やっぱ私の思ってるのと違う距離からポォーンと飛ぶ。
「飛ぶとき、ちゃんと合図する!」ってぇんだけど、私がここで飛ぶと思ってないんだからな
そしたら、こんどは、飛ぶと思ったのより、後から馬が持ち上がってくる かるく先飛び こんな低い障害で、飛んだあと馬のクビに顔が着くかと思うくらい、つんのめる。
やれやれ、こいつはむずかしいぞ。
私の経験してきた馬の跳び方と、ちょっと違う。なにがどう違うって説明しづらいけど、ルバスクなんかもそうだった、「あれ?飛ばないのかな?」ってとこから、軽々と跳躍する。
ちなみに、私は勝手に、馬の跳び方を「走り幅跳び系」と「走り高跳び系」に分けてたりする。
どっちがいいとかわるいとかはもちろん言えないし、どっちが乗りやすいかすら自分でわかってるわけではない。
幅跳び系ってのは、障害向かってって、助走の勢いのまま、バーを前方へ飛び越してく感じ。飛べる馬だと、ときどき踏み切りあわなくても遠くの位置からシュバーン!と飛んでくれちゃったりするんだが、馬の動きについてくのが遅れる私としては、それやられると馬の真上にいられなくて、からだ起こすのに苦労する。
高跳び系ってのは、障害の前で、ぐっと力たまって、ポッコーン!と真上に(乗ってると真上に感じるんだってば)飛び上がる感じ。飛越が高いんだが、足首もヒザも股関節もとにかくすべてが硬くて、しかも緊張で身を固くしちゃう私としては、着地のときのドンッて衝撃を受け止めるのが大変。
グッドリーズンの飛び方は、何がどうとかすぐには言えないけど、とりあえずタイミングがわからない。
たいがいの馬は、障害に勢いよく向かってって、それなりの感じで飛ぶ。うまく例えられないけど、普通は「イチ、ニッ、サン!」って飛ぶのがわかるんだけど、グッドリーズンとかの場合は、「イチ、ニー、のぉ、サぁン」って感じかな。私としてはタイミングが狂う。
あと、普通のサラブレッドだと、なんていうかなヘタの感じるものの表現だからヘンかもしれないけど、駈歩の延長に障害の踏み切りがあるっつーか、走ってって、そのうちのステップのひとつが飛越っていうかな、ハードルをまたいでく感じなんだけど。
だから踏み切って跳ぶポイントが、自分から見てて前方の下のほうっていうか、そこで前脚が地面を蹴って上がるような感じ(あくまで感じ)がするんだけど。グッドリーズンとかはそうぢゃない、自分の乗ってる身体の真下、そのへんで後ろ肢が踏みこんできて、ポーンと上に上がる感じがする(どこまでも感じ)。
私の受ける感じはともかく、も少し高さ上げて、障害のつづき。
回転して、まっすぐ入ってく、つもりなんだけど、なんか毎回右側にずれる。高いクロス障害(バーをかける位置が高くなると、両脇が高くなる)で、横にずれると、すごい不安になるもんです。
あいかわらずタイミング合わず、何度目かのチャレンジ。走ってって、障害の前で待つ感じ、身体起こさなきゃ、はい踏み切り、…あれ 止まっちゃった
場内、大ブーイング なんで、150センチ飛ぶ馬で、40センチのクロスで止まんなきゃなんない
「なに止まってんだぁ!?」って言われたら、もう開き直って「ダメだ、この馬!」って言うしかないでしょ
気を取り直して、もう一回。さっきまで、タイミングが合わなくても、ポンポン飛んでくれてたんだけど、やっぱ油断は禁物。回転から障害に向かうまでは、ツーポイントで軽く乗ってって、障害の前では座ってバランスバック、飛べ!
少しずつ慣れてきたとこで、障害はクロスから垂直へと変わる。
やることは一緒、しっかりとした駈歩を心がけて、丁寧に回転、障害に向かって、最後はぶつけるようにグイッ! ポォーン!と上がる、飛んだあと走ったりはしないんだけど、身体起こすの大変、アタマ後ろへ、腰張って座って、まっすぐ止める。
バーが上がる。
それは無理っしょ、って高さにみえる。
どうでもいいけど、駈歩だして、回転してくときに、「あれ?これって、最初に障害飛ぶとは思わなくて、普通に乗るだけのつもりだったアブミの長さだ!?」って気づく。ま、いっか、いまさら で、たぶん普通のひとは、この長さでは飛ぼうとしないだろってアブミで、障害に向かってく。(わりといつものこと。長いほうが、飛んだあと、落ちたりしないような気がすんだよねー)
走ってく、もはや先飛びなんてしようとしてもできない、グッと待つ、馬が持ち上がってくる、飛ぶ、着地のときはしがみついちゃう。
障害の練習とかさせられてると、まあそれなりに高さに対する感覚とかできてくる。現在の私にとっては、60センチも70センチも80センチまでは一緒、って感じがする。
90センチと1mは明らかに違う、それまでの10センチとは異なる10センチの上がり方になる。1mを超えてからの10センチは、乗り手である私に与えるプレッシャーは全然ちがう多大なものがある。
馬の上にいて、自分が身長2m何十センチかの生き物になったかと仮定して、80センチくらいまでのバーに向かっていくとき、それはせいぜいが腰から下くらいの高さの障害にしか見えない、跨げるという自信がある。
1mを超えると、自分の座ってる位置である馬の体高が150センチ以上であるにもかかわらず、バーが自分の胸から肩くらいの高さに見えてくる、あれを越えるには飛び上がらなきゃなって思う。
「飛ぶのは馬」って自分に言い聞かせる。ジャマするな、ビビッて減速するのが一番危ない。大丈夫、練習なんだから、飛ぶさ。「飛ぶのは馬」、競技になると、経路を見きわめて「連れていくのは人」になる、だから難しい。単発の障害練習は、それに比べたらなんでもない。
駈歩、回転、(馬を信じろ、)障害へ向かう、力がたまる、踏み切る、飛ぶ、空中で姿勢のこと省みる余裕はないんだけど、着地、からだ起こす、しばらくいって止める。ホッ
左右の手前で、どうにかクリア。いやぁー、今日はよく飛んだわ。馬のクビをポポポーンと叩いて誉める。あー、よかった、よかった。
「ぢゃあ、もう一回、これで最後」
えぇ バーが上がる
見たことないぞ、それ
四の五の言っても始まらない。飛んでみせようぢゃないか、グッドリーズン、行くぞ
ポーン!と知らない感覚に自分を合わせる。ムチャクチャだぁね とにかく飛んだ。
いったい、これナンボ? なんと130センチ 120までは飛んだことあるけど、自己新記録達成だぁ
↑これ、130センチ。こう見ると、低いっしょ。低いと思ったら、飛んでみるといいよ。ゆるくないよ。
今日の講評、ツーポイントの姿勢が、あまりうまくなくて、前に出した拳のあたりに重心が来てたんで、もっと身体の真下に来るようにと。なんかねえ、乗ってて思ったんだけど、どこでバランスとったらいいか、わかんないんだよね、この馬。フッと、手綱(っていうかハミ)が軽くなるときと、前肢が軽くなるときのタイミングというか手応えがつかめない。
さんざ冷や汗かいた私を尻目に、キリーンはのんびりと運動。
厩舎もどって、手入れ。おっとなしぃ
お前はどういうタイプの外国産なんだ?って、リンゴを目の前に突き出してやると
お、うまそうぢゃないですか!と目を輝かす素直な反応
リンゴも季節のもんですから、値段の変動はあります。最安のときは1個68円だったりするんだけど、最近は198円だよ ゼータク。ま、馬が喜ぶなら、安いもんだけどね。
きょうは、“精神的”汗をいっぱいかいたんで、先週までに比べて、また体重が1キロ減ってた。も、ほとんど、10年くらい前の、ベスト体重に近い。まさかこのトシでもう一回絞れるとは思わなかった。乗馬のダイエット効果、恐るべし