かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

古事記 マークエステルさん

2007年11月07日 | Culture・Arts

今日の朝日に、HELP!のDVDの結構大きい広告が出ていた。40年以上前の映画のDVD再発をこんなに宣伝するのか。ちょっとやり過ぎ? 
でも、アルマーニの見開きカラー両面全面広告には、完敗。値段の桁が違う!



古事記といえば、日本の最古の物語?神話?うる覚えの人も多いだろう。日本史を習うと、縄文時代、弥生時代の次に必ず出てくる。
かくいう私もほとんど覚えておらず、一度読み直したいと思って、本は買ったのだが、まだ読んでいない。

KITAROさんがKOJIKIというアルバムを昔出して大好評を得た時、シカゴでCDを買い求めたことがあり、KITAROさんのシンガポールでのコンサートでもKOJIKIからの曲が随分演奏された。
日本がどう形造られたかを伝える物語。日本人の原点を語る物語。内容はあまり覚えていなくても、日本の最初の物語・神話という認識は、皆持っているように思う。心のふるさとといってしまうとややオーバーだが。

話が飛んだが、マークエステルさんという、古事記の話をテーマにした油彩の画集を出したフランス人の貴族の方の話を聴く機会があった。
マークエステルさんは、元々外交官だったが、その時訪れた(万博のころ)日本の虜になり、特にその神話の世界に傾倒し、古事記の物語にまつわる絵を200枚以上描き、関連する神社に奉納した上に、その豪華画集まで出してしまった。
その画集の絵に沿って、紙芝居風に古事記の話をしてくださったのだが(in Japanese !)、おどろおどろしい話だ。結局、初代天皇である神武天皇を神格化するための物語ということなのだろうが、作り話にしては、あまりにも凝りすぎている。ノンフィクションとフィクションが、ごちゃごちゃに絡みあっているのだろう。ほとんどフィクションだとは思うのだが。

その複雑怪奇な物語を読み込んで、画集まで出してしまったのだから、すごい人だ。
元々、最初来日した際に、墨絵のにじみに感動し、芸術家に転身し、その技法を油絵の世界に持ち込んだというからすごい。画風は、シャガールに似ているかなと思ったら、シャガールにも師事していたことがあるようだ。日英仏露西伊独(併記)の説明つきの画集だから、外国人の方にも読めるようになっている。
外国人でありながら、日本の文化・歴史を、これほど愛してくれる人がいらっしゃるということだけでも、うれしかった。
マークエステルさんは、中国でも、母国フランスでも活躍されているインターナショナルな芸術家なので、念のため。

コメント
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