ランドは、世界最初とも言えるシンクタンクだ。1946年に設立された。Research and developmentから、RANDの名になったという。その名からも、元祖的なにおいを感じる。
シンクタンクというと聞こえはいいが、当時まだまだ二流国だったアメリカを軍事力を梃に一流国に引き上げる役割を果たした。今のアメリカの中枢にいる人々も、RANDに関わりの深い人々が多数いる。
あらゆる現象を数値化して解明しようとした。”ゲームの理論”も、RANDから生まれた。ゲームの理論とは、ポーカーを始めとした室内ゲームの数学的構造を解明し、それを経済学や政治学、外交政策などへ適用する学問分野である。
相手が負ける場合に限って自分が勝つという”ゼロサムゲーム”という造語もRANDによるものだ。
『囚人のジレンマ』もそうだ。この『囚人のジレンマ』理論は、冷戦時代大きな役割を果たした。そして、『囚人のジレンマ』には、真の解答はない!とい結論を出したのもRANDだ。北朝鮮問題が、自滅するまで、永遠に解決しそうにないもの、もっともである。
今もRANDは、アメリカの外交、戦略に大きな影響を与え続けている。相対的に地位が低下しているアメリカを、RANDは、これからどう変えていこうとするのか。