これは、ブックオフで衝動買いした本なのだが、中身はしっかりしていた。
国籍不明料理の代表格であるシンガポール料理の分析が、よくなされている。
シンガポール在住4年半の私が言うのだから間違いない。
とはいっても、シンガポールのレストランの栄枯盛衰は、著者も言うように、激しいから、常に最新情報という訳にはいかないのだが。
シンガポールは、もともと人口数十人の島だったのだから、伝統料理などはない。それで、これだけ食通の国になったのは、亜細亜各国からいろんな人が移り住んで、みな勝手にシンガポール料理なる無国籍料理を作りあったからだ。
日本でも、シンガポール料理の店ができてきたから、お試しあれ。
その中での代表格は、海南チキンライスだが、それも肝心の海南島にはないと聞いていた。本書に答えが載っていた。海南島の農民が、畑に行く時、茹でた鶏と茹で汁で炊いたご飯を丸めて持っていった弁当だったとのこと。この説は正しそうだ。
シンガポール在住時代ホーカー(屋台の集まったカフェテリアみたいなところ)で、一品一品食べつくそうと思ったが、あまりの種類の多さに断念した。とにかくすごいバリエーションの食が、リーズナブルな値段で、いただける。食通にとっては、シンガポールは天国だ。
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