今日は、ゴルフだった。蒸し風呂の中のような悪環境を覚悟していたのだが、ちょうどいい曇り空で、そよ風まで吹いて、この時期としては、最高のコンディションだった。
そのせいか、スコアもまずまず。ボールを変えたせいもあるか。
次回もこのボールを使ってみよう。
大前研一さんが、こんどは、ロシアの本を出している。あれ、中国シンパじゃなかったんだっけ?そんなことを言っている場合ではない。世の中すごいスピードで変わっているのだ。
この本も結構目から鱗である。
たとえば、2007年に株価インデックスが一番上がった国は?2006年は?では、2003年から2007年までの5年間では?
答えは、順番に、ナイジェリア、ペルー、エジプトである。
それだけ、世の中の知らないところで、大きな動きがあるのだ。
大前さんは、メドベーチェフが一期4年大統領と務めた後、プーチンが返り咲いて、また8年大統領をやるのではないかと本書で繰り返し言っている。そうなるかは、神のみぞ知るだが、それだけ、プーチンの存在感は、大きい。
新生ロシアというと、ゴルバチョフの顔が思い浮かぶが、ロシアでの評価は、国をめちゃくちゃにした人というものでしかない。エリツィンにいたっては、ほとんどアル中。
まさにプーチンが今のロシアを作ったと言える。作ったとはどういうことか。明治維新にも近いものがある。
マフィアを退治して地下経済を表の経済に浮上させ、ロシア経済を復調させ、それによって、対外債務を返済し、ロシアを債務国家から、債権国家に転換させ、外向的にも”強いロシア”を復活させたのだ。
環境の変化もあっただろうが、8年間で、これだけの仕事を成し遂げる政治家はそうはいない。
ロシアと比較した場合、中国にないものは人材と資源、インドにないものは資源である。そして中国にもインドにもないものは、ハイテクだ。そこまで言うかという感じだが、教育水準の高さは、群を抜いていいるようだ。昔は、その頭脳が外部流出していたのだが、今は、ロシアの中にとどまっている。
もっと面白い話がある。それは、ロシアの日本好きだ。ロシア人の74%は、日本を非常に好きかまあ好きと答えている。ブラジルは68%、インドは、60%、中国は、21%だ。それに引き替え、日本がロシアに好意をいだいているのは、たったの15%。
すごいGAP。これは、日露の度重なる不幸な歴史によるものだが、ロシア側には、まったくその認識がない。けしからんというのは、勝手だが、不幸な歴史を乗り越えて、今の日米関係、日中関係があるのだ。過去に永遠にとらわれていても、進歩はないだろう。そして、たまたまプーチンは、大の親日家だ。
ロシアとの付き合い方の10カ条が紹介されている。
1、ロシア人と共に、ロシアのために働く。
2、ロシアのルールを尊重しつつも、自分の流儀を忘れない。
3、政府や各種行政機関との関係を構築し、人脈作りに励む。
4、核心に対しては断固たる態度で、枝葉末節には柔軟に対応する。
5、窮地に活路を見いだす術を学べ。
6、腐敗は生活の一部。うまく対処する術を身につけよ。
7、権威主義ではなく、本物のリーダーシップを発揮すべき。
8、権限移譲は難しいが重要。それゆえ段階的に実施すべし。
9、海外企業の個性が強調されたワンカンパニーを確立すべし。
10、早期警戒態勢を敷く。
そして、大前氏は、ロシアが10年後には、EUに加盟している可能性すら指摘する。
それを想像すると、今のヨーロッパと別の姿が見えてくる。
ただ、やはり日本にとっては、北方四島の問題がどうしても頭にある。第二次世界大戦末期のどさくさで領土を取られたという感情だ。最もなのだが、実は、中ロにももっとややこしい国境問題があったという。でも、まさに、互いの譲歩で、今は、国境問題は存在しないのだそうだ。それだけ、両国の関係改善が、両国にとって重要だと認識していたから、できたのだろう。
国連信託統治領にしてもいいのではないかとの意見に触れている。その是非は、別にして、この問題のために失うものの大きさを理解すべきと彼は言いたいのだ。
ロシアに関わりのある人には、是非一読をお勧したい。
そのせいか、スコアもまずまず。ボールを変えたせいもあるか。
次回もこのボールを使ってみよう。
大前研一さんが、こんどは、ロシアの本を出している。あれ、中国シンパじゃなかったんだっけ?そんなことを言っている場合ではない。世の中すごいスピードで変わっているのだ。
この本も結構目から鱗である。
たとえば、2007年に株価インデックスが一番上がった国は?2006年は?では、2003年から2007年までの5年間では?
答えは、順番に、ナイジェリア、ペルー、エジプトである。
それだけ、世の中の知らないところで、大きな動きがあるのだ。
大前さんは、メドベーチェフが一期4年大統領と務めた後、プーチンが返り咲いて、また8年大統領をやるのではないかと本書で繰り返し言っている。そうなるかは、神のみぞ知るだが、それだけ、プーチンの存在感は、大きい。
新生ロシアというと、ゴルバチョフの顔が思い浮かぶが、ロシアでの評価は、国をめちゃくちゃにした人というものでしかない。エリツィンにいたっては、ほとんどアル中。
まさにプーチンが今のロシアを作ったと言える。作ったとはどういうことか。明治維新にも近いものがある。
マフィアを退治して地下経済を表の経済に浮上させ、ロシア経済を復調させ、それによって、対外債務を返済し、ロシアを債務国家から、債権国家に転換させ、外向的にも”強いロシア”を復活させたのだ。
環境の変化もあっただろうが、8年間で、これだけの仕事を成し遂げる政治家はそうはいない。
ロシアと比較した場合、中国にないものは人材と資源、インドにないものは資源である。そして中国にもインドにもないものは、ハイテクだ。そこまで言うかという感じだが、教育水準の高さは、群を抜いていいるようだ。昔は、その頭脳が外部流出していたのだが、今は、ロシアの中にとどまっている。
もっと面白い話がある。それは、ロシアの日本好きだ。ロシア人の74%は、日本を非常に好きかまあ好きと答えている。ブラジルは68%、インドは、60%、中国は、21%だ。それに引き替え、日本がロシアに好意をいだいているのは、たったの15%。
すごいGAP。これは、日露の度重なる不幸な歴史によるものだが、ロシア側には、まったくその認識がない。けしからんというのは、勝手だが、不幸な歴史を乗り越えて、今の日米関係、日中関係があるのだ。過去に永遠にとらわれていても、進歩はないだろう。そして、たまたまプーチンは、大の親日家だ。
ロシアとの付き合い方の10カ条が紹介されている。
1、ロシア人と共に、ロシアのために働く。
2、ロシアのルールを尊重しつつも、自分の流儀を忘れない。
3、政府や各種行政機関との関係を構築し、人脈作りに励む。
4、核心に対しては断固たる態度で、枝葉末節には柔軟に対応する。
5、窮地に活路を見いだす術を学べ。
6、腐敗は生活の一部。うまく対処する術を身につけよ。
7、権威主義ではなく、本物のリーダーシップを発揮すべき。
8、権限移譲は難しいが重要。それゆえ段階的に実施すべし。
9、海外企業の個性が強調されたワンカンパニーを確立すべし。
10、早期警戒態勢を敷く。
そして、大前氏は、ロシアが10年後には、EUに加盟している可能性すら指摘する。
それを想像すると、今のヨーロッパと別の姿が見えてくる。
ただ、やはり日本にとっては、北方四島の問題がどうしても頭にある。第二次世界大戦末期のどさくさで領土を取られたという感情だ。最もなのだが、実は、中ロにももっとややこしい国境問題があったという。でも、まさに、互いの譲歩で、今は、国境問題は存在しないのだそうだ。それだけ、両国の関係改善が、両国にとって重要だと認識していたから、できたのだろう。
国連信託統治領にしてもいいのではないかとの意見に触れている。その是非は、別にして、この問題のために失うものの大きさを理解すべきと彼は言いたいのだ。
ロシアに関わりのある人には、是非一読をお勧したい。