かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

仏教の大意

2017年10月26日 | Books


鈴木大拙さんは、金沢の出身で、記念館にも行った。
すごい人との認識はあったが、書は読んだことがなかった。
そしたら、本書が本屋にあった。

戦後すぐ出た本を、その後の復刻版での解釈も加味し、初めて文庫化したものらしい。

冒頭に、鈴木さんが、英訳が気に入らなかったとのコメントがあり、結構難しいのかなと思ったら、めちゃくちゃ難しかった。
まず、これを、英訳するのは無理だろう。
西欧の思考法と、鈴木さんの説く仏教の思考法は、対立するというよりも、別世界のものだ。
日本人だが、西欧文化につかっている我々世代からも、理解が難しい。
今の僧侶ですら、本書を読んで、すぐ腹落ちする僧侶がどれだけいるのか。
それほど、哲学的で、論理的なのか霊的なのか、わからない。

鈴木さんは、ブッダの悟りをこの世にいる人々と共有しようとしたのだと思うのだが、この境地に至るには、何年も修行しないと無理だろう。
それだけ、普通に生きる人は、さまざまなしがらみの中で生きている。

本書をふむふむと読める人の話を、一度聞いてみたい。
対立するとかではなく、わからないのだ。
仏教に興味のある方、一度読んでいただいて、感想を聞かせて欲しい。

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ビートルズが教えてくれた

2017年10月25日 | The Beatles


本書は、本屋で見つけたのだが、まさに私にピッタリの本だった。

元々は、2012年にビートルズデビュー50周年を機に、西日本新聞で連載されていたものだそうだが、5年たった今、本となって再登場した。

当時は、ジョンレノンスーパーライブが定着していた時期であり、参加されていたミュージシャンのインタビューも多いが、ビートルズを語る時に出てくる日本人は、かなりカバーされていて、著者がこの業界に明るいため、わかりやすく、自然に著されている。

表題は、もちろん今は亡き岡本おさみさんによるもの。

登場する各人のビートルズ体験は異なるが、違和感なく、時代時代でこうだったんだろうなという共感が得られる内容。
50年以上前に生まれたグループに対する思いが盛り上がる一方なのも、このような振り返りが、繰り返しおこなわれているからなのだろう。

日本においては、ビートルズクラブの影響も多いと思うが、本書を読むとその背景もよくわかる。

日本のビートルズクラブは世界最大だそうで、だからこそ、ビートルズの研究も最先端だし、exビートルズへの影響も強いのだと思う。

日本のビートルズファンだったら、読むべし。

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タイガーバーム・ガーデン

2017年10月24日 | Singapore・Malaysia・Indonesia



本書は、谷川さんの展覧会に行った後、その著作を探していた時に見つけた。
昭和62年の本だから、セコハンだが、全く問題なし。

タイガーバーム・ガーデンとは、何と、初めての海外の時(1981年)、香港のトランジットで、訪問した。
全くわけのわからない世界に困惑したのは、当然だ。

その後、シンガポールに赴任になり、ハウパービラ(元タイガーバーム・ガーデン)には、数回訪れた。一旦遊園地みたいになったが、成り立たず、元のシンプルな公園?に戻っていた。

香港の方は、縮小された後閉鎖されている。たぶん、シンガポールの方は、まだ無料公園としてやっている。

タイガーバームで財を築いたフーさんの公園だが、いくらなんでもという公園で、事前の知識なしで行ったら、訳がわからない。
本書でも、いろんな人が持論を展開するが、やはりわからない。
日本人の感覚からは、永遠にわからない世界がそこにある。
タイガーバームには今も時々お世話になっている。
サロンパスを強力にした塗り薬?

真面目に分析すれば、いろいろな背景があるのだが、そのフェイク臭さに、日本人は、耐えられないかもしれない。その雰囲気を、本書はよく表わしている。
本書では、キッシュという言葉が多く出てくる。

香港なき今、本書を読んで、シンガポールのハウパービラを訪れてみて欲しい。

観音像を見ている時に、インド人の観光客に、観音様は男か女か聞かれたのを思い出した。
返事に窮したのは言うまでもない。

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シルクロードの美術

2017年10月23日 | Culture・Arts
今朝は、台風でどうなることかと思ったが、遅刻はしたけど、ひどい目には会わず助かった。



本書は、先日のトーハクの東洋館で見つけた。
東洋館では、チベットの仏像展をやっていたのだが、正直、大したことなく、ショップに帰りに寄った時に見つけた。

このような本が欲しかったという本だ。

東洋館には、多数のシルクロード関連の収蔵品があったが、それを切り口にした図録がなく、いまいち全体像がつかみにくかった。
本書で、その由来、発掘地などが、綺麗に整理され、名品については、様々な角度からの写真付きで、紹介されている。

この図録を見てわかるのは、大谷探検隊が、西欧の列強に劣らぬ発見をしていること、その後、フランス隊、ドイツ隊の収蔵品も加え、トーハクの収蔵品が、シルクロード全体をカバーするバランスのよいコレクションになっていることだ。

舎利容器が最大の名品だと思うが、トルファンの壁画の美しさも改めて認識した。
キジル石窟の壁画の色も、特徴が現れていて、美しい。

シルクロードファンは、押さえておきたい一冊。

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Hunter Davies ビートルズ 増補完全版

2017年10月22日 | The Beatles


今日は、ずっと雨。
ちょっと用事があって、みなとみらいに行ったら、トリエンナーレの宣伝モニュメントが。
流石に、この雨で、今日は、訪れる人も少なかっただろうが。
台風、たいしたことないといいな。



本書のことは、以前、たぶん紹介したと思う。
出た時すぐ買ったから。
もちろんオリジナルは、はるか昔に読んだのだが。



著者のHunter Daviesさんのサイン付き。



ご丁寧に、一冊に2つのサイン。
かなり投げやりな感じにも見えるが。
たぶん、自分の蔵書にサインをして、マーケットに出したものと思われる。



こちらは、下巻。



こちらは、他書の紹介ページにサイン。
日本語が読めないと言ってしまえば、それまでだが、本人の日本語訳本に対するサインということで、なかなか貴重なものと思うが、いかがか。


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