Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ボスフリーの取り外し 工具が無い

2015-02-02 20:21:15 | 自転車整備 フリーホイール
私の自転車工房に保管して有る数々のホイール その中にボスフリーが付いた
古い物が有ります このフリーを取り外しますがこ れに合う工具が有りません
でも方法は色々と有ります





チューブラー用のホイールです これは私が使っていた物ではなく COLNAGO コルナゴの
ロードレーサーに使われていた物です そのフレームは昨年 自家塗装をしカジュアルバイクに
生まれ変わっています






ハブは Campagnolo RECORD SF 36穴 リムは
SUPER CHAMPION ARC-EN-CIEL スーパー
チャンピオン アルカンシェル 人気の部品構成です






このボスフリーを外します 良く文字が読めませんが
おそらく イタリアの REGINA レジナでしょう 6段です




歯の奥の方でハブシャフトの周りに有る ボス本体の
凹み部 そこにフリー抜き工具の爪を掛けて作業を
進めます フリー抜きの工具は 2つ爪の物が要ります
サンツアーの物が使えるかも分かりませんが 
フリーの凹み部分が随分深いです






手持ちの工具はそんなに爪が長く無いので届きません
ギアを外してみます このスプロケットリムバーは 
最近はカセットスプロケットのロックリングを緩める
時に使いますが 本来この様に 2丁掛けしボスフリーの
歯を分解する時に使うものでした




トップギアが外れました






ボス本体にメスねじが有り ギア側にはオスネジが
切って有ります






2ed ギア(トップから2段目)も外してみようと試み
ましたが緩む気配が有りません






歯の構造が良く解らないのでそこは置いておきます
フリー抜き工具が届かないなら フリー本体の凹部を
タガネで叩いて緩めてみましょう ちょっと角度が
悪いかな・・・






ちょっと緩む気配が無いので こちらを責めましょう
フリーの蓋を外しボスの本体を分解します
蓋の丸い窪みにタガネの角を当てて叩きます
ここは 逆ネジです






蓋が外れボス本体も外れました 丸いのが
蓋です




蓋を外し本体を抜く時は 下にウエスやタオルを
敷くのを忘れてはいけません 1分玉がバラバラと
下に落ちます ボールが飛び散ると不思議とまず
見つからないですよね






ボスの外側のケースです 裏側のギザギザが要ですね






ボス本体のラチェット部 多くの物がスプリングと
爪の組み合わせです




部屋内の作業テーブルで続きをします






ボス本体の中心部に有る凹みに この工具の爪を掛け
ボスを緩めるのがボスフリーの外し方です それを
本来はギアが付いた状態で行います






SUNTOUR この工具は 45年位使っています 本当に
良く使った工具です 
ハブのシャフトが長くて工具の爪がボスに届きません






ハブを分解しシャフトを抜きましょう






玉押しを外します




使わずに長く放置されていたホイール ハブの
グリスも枯れています






スチールボールも取り出しました グリスが枯れて
いるだけで回転部分はそれ程悪く無かったです




ボスと工具を合わせてみます 工具の爪の方が
大きくて掛かりません ありゃどうしましょう・・






ちょっとボスと小ギアを観察します 組み直したら
まだ使えるのでしょうか




ケース内部は錆も酷くなく使えますがこのギアは
錆を落としても、もう駄目ですね ボスを生かすなら
工具を削る方法も有ります でもこの状態の部品と
大切な工具を天秤には掛けれません





部品も可哀想ですがパイプレンチを使います モンキーレンチで間に合うボスも
有りますが今回の奴はそれも使えません






ボス本体にパイプレンチを掛けました






この作業は表でやります 壊れるのは覚悟と言いながら
出来るなら大きな傷は付けてやりたくないのでそっと
力を入れます 自分の指も挟まない様に注意も必要です
ボスが緩みました






本体が外れました 傷も少しだけで済みました






カンパのレコードハブ これも後で綺麗に
手入れをしてあげましょう




外したボスフリー
蓋を開ける前に手応えを試していると 調子の良い
ラチェットだったので壊したくは有りませんでした
錆を元に戻すのは無理でも綺麗に洗ってまた組んで
あげましょう






フリーの蓋に刻印が有ります REGINA EXTRA
3/32 規格の 6段フリー エンド巾が 126mm
時代の物ですね





今回の作業 工具が有れば直ぐに終わる作業です 工具が無くても
部品に対して優しい方法から順番に試して行きます 自転車整備で
パイプレンチなどを使うのは最後の手段にしたいものですね

ボスフリーを抜くのには本来この様な方法で進めます
過去記事 【 ボスフリーの抜き方 】

コメント (18)
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